清明様の憂鬱 朱雀さんの愛情表現63
青龍はまじかで白虎の瞳孔が、逆狙撃兵または逆ゴルゴのようにみるみるうちに開いていくのをみて
青ざめた。
みんな心に獣というか見たくないような生き物を飼っていてそれを飼いならさなければならない。
キッシーやザクロのように放し飼いにしているものもたまにいるが、白虎は辛抱強く理性という
鎖でしっかりと抑えていた、二丁目もうでや自分のえげつない分身の写真集にも順応し怒りをあらわに
しなかった。
なのに、なのに今怒りの炎はいつも冷静さや、思慮深さを焼き払い感情のおもむくままに怒りくっるって
いる。
別に怒ってもいいがなんで今なんだ
俺は身動きできない
「ったくっ」 と言いながらぼっとんと床に落とされてまたも激痛で
「うあああー」と叫ぼうと思ったら口をふさがれた。
「ソプラノでさけぶなあ」白虎が怒り狂った目で言う
「いいか、アルトとかバリトンで叫べ、男らしくしろ」
そーゆもんなのか、意味がよくわからなかったがうなづいた。
ここで一切身動きできない状態で、獣を解き放たれたら終わりだ
今まで辛抱を重ねて着た白虎の中の獣はきっとものすごく恐ろしいだろう
心頭滅却すれば火もまた涼し そんなわけないだろう、それは遠くたのしい場所に行ける薬とか使っ
てるだろう。
だめだ、何を思っても痛い
「清明様、清明様」白虎はどたどた歩き回っている。
俺は、マグロの霊でもついてんだろうか?




