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朱雀さんの愛情表現 62
今まで、自分の知らないところで出た写真集や同人誌とかいうもの、カレンダーその他もろもろの雑貨
いづれにしても共通するのは下品を通り越してもはやグロい、グロテスクなこと極まりない
あんなものをみて、喜ぶものがいるのだろうかと思ったが地域によっては村上春樹よりうれているらし
い
白虎の高度な知性と忍耐力は、固定観念に縛られず、または知的人間であるために
もう一人のじぶん、全裸で、ビーフジャーキーを噛みながらハーレーに乗っている、はづかしい
自分を忘れようと努力してきたが、床に横たわってしゅううしゅうと呼吸をしている
青龍を見たとき、ここが異世界でなく自分にとっての紛れもない現実世界
例えば、船や飛行機に乗っているとき座席の下の何千メートルの高さや、何万メートルの水深をとつぜ
ん思い出したかのようにその実在を意識してしまった。
そしていままで脳内でみよんみよんとこんがらがっていた糸が一斉にぶっつり切れた.
まず、目につく限りのカメラを取り除き、どたどたと青龍のもとに向かうと
「いいか、こんどそんな声を出してみろ、殺すぞ」と言った。