朱雀さんの愛情表現㊾
「ぬぬぬぬう」などと音をたてて、うねる清明様ルンバ
「これ、どうするんです」白虎が言った。
「そんな事言われてもわかりませんよ」葛葉が言った。
「大体、あなたが乱暴にするからでしょう、パンプスに傷が入ってしまったじゃないですか?」
いきなり関係のない抗議を受けた白虎は、さすがにむっとして
「それは、悪かったですが、こんな状態を見たら普通慌てるでしょう、靴のことなんか心配してる
場合じゃないでしょう」
と声を荒げた。
「なんですってえ、ただの靴じゃないんですよ、プラダのパンプスなんです
やっとの思いで買ったんです、ほら見てください」
葛の葉は靴をかかげて中のロゴを見せた。
「あの、それどこで買ったんです?」
「この先の、ヨーカィ堂 ですよ、安くしてくれたんで・・・・」
「プラダは安くしないでしょう?本物ですか?」
「なんです、さっきから・・・」
「だって、ロゴをよくみてください」
ロゴを見た葛葉が絶叫した
「ぎゃっやああああ peradaって書いてあるう」
人事負傷に陥ったのか、錯乱したのか
靴を投げ、顔をおおって号泣しだした。
それだけならばまだいいが、こんな時に限って
運動神経ゼロのはずが清明様ルンバの真ん中に命中し
それもマリマリと音を立てて吸い込まれてしまった
「ああ」と言いながら、白虎がのぞき込むといきなりルンバが回転し今まで飲み込んだもの
を噴出し始めた。
「ぎゃああああ」サニタリー袋の中身をよけようとした白虎に
正気に戻った。
葛の葉が何かかぶせないとと言いながら白虎の腰に下がっていた
手拭いを引っ張ったかぶせた
「ああ、それは」叫ぶ白虎に「手拭いをお借りします」涙をだらだら流しながら
葛が葉が言って、また後ろ向いて泣き出した。
布はういーんと吸い込まれていった
「ちょっと、違う布をもってきてください」白虎が言った
「何でです」
「これは、手拭いではなく私のふんどしなんです」
そのとたん、ぎゅるるっるるるるるるうるという音とともに、ルンバが高速回転を始めた




