朱雀さんの愛情表現㉚
「いろんなことがありすぎてあわてていいのか、だまってやり過ごしたほうがいいのか
わからないね」婆様が言った。
「いいえ、婆様慌てなければいけないんです」葛の葉は行って立ち上がった
「なぜだね」
「私の回りは、不死の者たちばかりです清明様も、青龍も、婆様あなたも、
白虎殿や朱雀は戦闘妖怪ですから死ぬことはありますがちょっとやそっとでは死にません
ですからみんな忘れていますが、私は違います私には制限があります」
その時、後ろから急に肩をぎゅっとつかまれたので、ギャッと言ってふり帰ると、顔色の悪い男が
自分の眼をまっすぐ見て「心中しようよ」と言った。
葛の葉はスミスアンドウェッポンを出して相手の額に当てて、ドンと打った。
それは消滅して消えた
「ああ、びっくりした、あれはあの人ですの?」
「いいや、材田さんと言って、あの人にあこがれて後追い自殺した人だよ、大丈夫しばらくすると
人間の形に戻るから・・・・」
「婆様は本当に人間がお好きですのね」
葛の葉は銃を拭きながら言った。
「人間がいなくなったらお前は困るだろう」婆様は笑った
葛の葉は熱病の人が夢から覚めつつあるようなあいまいな顔になって言った。
「私は、まだ女に見えるでしょうか?」
婆様は「ああ十分見えるよ、ちょっと有毒成分が入った女にね」
とつくろった様子もなく言う。