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朱雀さんの愛情表現③
バレンタインてなに?
レグには先に帰ってもらって倒れた白虎を二人係で運んだ
朱雀が頭をもったので「ちょっとまてえ」っと言うと「何」と言うので「あしをもてえ、あし」というと
「なんで」と言うので
「はみでてる紫ナマコが、でてる」
俺は顔を背けながら言った
「何でクラシックパンツなんだ」白虎はいまだに褌を使っていてそれがずるーり、ずるーりと
ほどけてきている。
「ああごめんごめん」言いながら朱雀が何かしまっている間
俺は後ろを見ていた。
なんだかスチームみたいな熱気が出ている、それにお笑い芸人だってそんなもの使わないだろう
ゴルゴみたいな頑丈なブリーフを吐かせてやればいいのに・・・
「もういいよ」と朱雀が言って振り向くと何か注射を打っている
「お前、何やってんの?」と聞くと
「いや、DVのこと忘れてもらわなきゃ、いつもすぐ寝たら忘れちゃうんだけどね、念のため」
と言って笑った。
「何打ってんの?」
「エチルアルコール」
恐ろしい奴だ、やっぱり・・・
「それよりさ青龍、バレンタインて知ってる?」
唐突に朱雀が言った。
ねえ、愛ってなんだっけ?