朱雀さんの愛情表現㉒
「ヘルパーって介護の人、俺は何も介護してない
大体、老人の形をしているだけで、俺より何倍ものパワーをもっているじゃないか」
俺は叫んだ。
「だからね、 酷かもしれないけど事実だからちゃんと聞いてね
ただね、からめとりたい蝶のような存在なの
今の青龍ちゃんは、子供が虫取りするのに理由はない
じゃろう 気の毒じゃ、でも真実だからね、ちゃんと認識しないとね」
「俺は幼女じゃないし、いつからジルベールになったんだ?」と言ったが、あることに思い当ってぞっとした。
あの店の猫たちの言葉がわからなかった。
それを言うと「やっぱりね」葛葉は言った。
「あれは、もと人間?」自分でも声が震えるのがわかった。
「たぶんね」
葛の葉もテーブルに座り込んで頭を抱えた。
「とにかくここにいては駄目じゃ」と言いながらノートとお金をくれた。
「このノートに書けば、それが直接式神になるから、
ここにいてはまずい、カプセルホテルでも止まっといで」
「カプセルホテルって?」
「映画のエイリアン好きでしょ、シガニーウイーバーの気分を満喫できるからね」
「うん」しょんぼりと言うと
「清明様も今夜はパーテイナイトあるいはジャクソン5時代のマイケルみたいになってるから
見てから行ったほうがいい」
「何でだ」
「笑えるから、笑っていれば何とかなる」と葛の葉は言った。
笑っても泣いても逃げきらねば・・・・