朱雀さんの愛情表現107
きれいなもと猫のウエイターたちは、しなやかで素早くテーブルを回り目を光らせている。
清明様はこういう場所になれているのか
くつろぎながら食事に集中している。
今まで自分が作ってばかりいた葛の葉はなかなか落ち着けなかった。
「どうした?」清明が聞いた。
「はあ、あの何か落ち着かなくって」
「そうか、お前はずっと作ってばかりだったからな」
それから料理をすすめ、いろいろな話を持ち出した
ゆっくりと話し合いないながら食べたり飲んだりする楽しさを熟知している清明の
話を聞いていると緊張が解けて落ち着いてきたそれに料理はものすごくおいしかった。
思い出話は山ほどある
この先はわからないけど・・・・
(なに、当分大丈夫だよ)
頭の中に声が聞こえる。
(思念で話すのは禁止ではありませんでしたの?)
(今回だけだけど式神でも転生できるんじゃないのかい?
それになまじ神でも足を取られないとは限らない、私のようにね)
それだけで姫の思念はぷつんと切れた。
(そうね、朱雀が言っていたし、清明様も永遠に生きるとは限らない)
極限的な状態ならないとわからないことがある
どんなものにも必ず例外がある