表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/108

朱雀さんの愛情表現101

 「すいません、お待たせして」着飾った葛の葉が言った。


  挿絵(By みてみん)


 「なんで雨の日にそんなに高価な着物を着る必要がある?」清明は無表情で言った。


  「この着物なかなか、着る機会がなくて、あら?」 


  「なんで、清明様は、そのまんまですの」


   「おかしいか」


  「当たり前じゃないですの、正体丸出しでちょっと来てください」


   葛の葉が袖をぐいぐい引いてひかれるままについていった。


   「そうだわ、たまには洋装なんてどうです」


   「洋服なんて、持っていたか?」


    「確か30年くらい前に買ったコートが・・・・」


    葛の葉が、いそがしくタンスを開けたり、閉めたりしながら言う


     すると何かに気づいたらしく


     「あれ?」


     と言って考え込み始めた。


     「そうすると、私も洋風に着替えたほうがいいですわね」


     「いや、それはいい、その着物はすごくいいからお茶でも飲んで待っていなさい


      一番いいやつを着るから」


     「そうですか、お手伝いはよろしいのですの?この着物好きですか?」


      「ああ、すごく似合っている」というと、にっこりして


      「じゃあ、下がっていますね」と言ってにこにこ去っていった


      (危なかった)思いながら、急いで着替えた。


        台所に戻ると、お茶を飲んでいた葛の葉が


       「おぼちゃんまで出かけてしまいましたの、だから朧車タクシーを


        呼びました」と言った。


         レストランまではすぐ着いた。


        廃墟のような場所で、ひときわ明るい場所があり行列ができている。


        「ほう、ほんとに変わったな」言うと


       「中はもっとすごいですわよ」と言って葛の葉が、羽織の袖の端をつかんで引いた。


    挿絵(By みてみん)    


        



     


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ