レグの訪問
レグさんと青龍の生活 朱雀と青龍の共同作業 バレンタインて何だっけ?
わかりにくかったら 清明様の憂鬱 と 続編 青龍と天使をお読みくださいませ <m(__)m>
春だ
春が来てレグがいる
レグがいて春が来る
どっちでもいいが気分がいい
こないだレグが清明様のところに訪問した
狐はこれでもかと言うくらい着飾って、朱雀も着かえさせようとしたが朱雀がめんどくさいと言い張って
そのままでいた
せめて髪だけでもと言って、くるくるまとめてかんざしを挿しただけでむくれて
「まあ、せーりゅーちゃんの嫁入だもんねー」などと憎まれ口をたたいていた
がレグを見たとたん硬直して、態度が変わった
レグは堂々と颯爽と入って来た
そして、あいさつした後、朱雀ににっこりと微笑みかけ
「 あなたが朱雀さんですか? 聞いた通りの可愛い方だな よろしくマダモアゼル」
と言ってごく自然に手を取って軽くキスした
これは、宝塚好きのあいつにに対する俺の入れ知恵だが単純なあいつはすっかり舞い上がってしまった
らしい
顔を赤らめて 「あ本日はわざわざお日柄もご愁傷様でエコエコアザラク」などとわけのわからないこと
言いながらぺこぺこあいさつした
清明様にも丁寧にあいさつして、のぞきに来た油すました達にも豚肉と眞露を持ってきて
「よろしく」と頭を撫でた。スマシは「いえーあいえーあ ですざぺーん」と湯ダコのようになった
それで俺はレグと、このこぎれいなマンションで暮らせるようになった
困ったのは、本当に映画の中から抜け出てきたようなレグの紳士的かつ自然な態度はすごかったので
スマシや地下妖怪の間では隠れキリシタンが増殖しているらしいがそんなの俺には関係ない
愛ってなんだっけ?