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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界への送り人

作者: 香村サキト

あらすじを最後まで読まないで本文を読もうとしている読者諸君。忙しくないのであればあらすじを読んでから本文をお読みください。

俺は最近【異能】の力を手にいれた。


コイツはいきなり何を言ってるんだ?と皆は思うかも知れないが、俺は確かに異能の力を手にいれたんだ。


俺の力が何かって?まぁ、まぁ、慌てなさんな。それを今から説明するんだからさ。それに俺もどういう原理で発動しているのかは詳しくは知らないが把握していることから今すぐ話すぜ。


俺が異能の力を認識し始めたのはそうだな、あれは確か仕事で荷物を運んでいた時のことだ。因みに俺の仕事は運送業な。


そうそう、お前さんも知ってのとおり、小説で主人公を轢き殺す立場の人間さ。まぁ、それは酷い風評被害なんだがな。


まぁ、お前さんの察しはなかなかに鋭いことは分かった。え?鋭いのかって?だって、今しがた俺の能力を喋る前から気付いたじゃないか。


え?何のことだって?あぁ、もう、トラックで人を轢き殺すってくだりだよ。


え?それが何で異能の力に繋がるかだって?


それもお前が言っただろ?主人公を轢き殺す立場だって...これだけ言ってもまだ分からないの?


まぁ良い。俺が最近手にいれた力はこっち側の人間、つまり人を轢き殺すことで異世界に送ることができるっていう能力さ。


俺はこの能力に勝手に【送り人】と名付けてみたんだ。


え?何で異世界に行ったのがわかるかって?


それは単純なことだよ。カーナビにTV機能が付いてるだろ?そこのチャンネルに新たに俺が轢き殺して異世界に送ってしまった人間の名前が追加されてるんだからさ。


そして、この名前をタッチするとそいつが異世界で活躍する物語がこの小さな画面で上映されるってことさ。


自首しろだって?まぁ、確かに人を轢くってのはトラックの運転手としての良心が許そうとしないが自首したところで信じてくれる人なんていないさ。


何故、ね。最初に異能の力を手にいれた。って言ったのを覚えてるよね?【送り人】はまさしく異能の力なんだよ。何十人、何百人と異世界に人を送った所で、送り人というこの世界の理から外れた力が働いて俺が轢き殺してきた人達は家出や病気はたまた寿命で死んだことになってるんだよ。


都市伝説のようだ...か。


確かにトラックに轢かれた人だけで異世界に送られてしまうってのは都市伝説のような話だな。


でもそんな話は現実では聞かないだろ?そもそも、この力は実際に俺の話を聞くか体験してみないと知覚できないレベルの存在だからな。


え?何でこんな話を俺がしたかって?


決まってるだろ?


・・・・・

・・・・

・・・

・・


その日、異世界で新たな主人公が転生を果たした。

最後までお読みいただき、まことにありがとうございます。トラック(その他含む)事故による転生が多くなってきたのは運転手(作者側)に問題があるのでは?とか思いながら書きました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 発想が面白いです! トラック転生のトラック側を描くというのはなかなかないんじゃないでしょうか? しかも偶然じゃなくて能力持ちで進んでやっているというブラック展開。 前書きに誘導されあらすじを…
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