~プロローグ(2)~
・・・????年 ??月 ??日・・・
俺は果てしなく続いている大地にいた。
周りには街もなく、樹木も生えていなければ動物もいない・・。
しかし、こーんな何もない草原にただひとつだけどう見ても空気読めないだろ、と思う物体があった。
それは・・
・・机だ。
何もない、書斎にあるただの机。
試しに蹴ってみた。
蹴るっていっても上から足を降り下ろす方で。
まっ、予想ではちょっとへこむかなぁ、なんて思ってたけど、実際は普通に割れてしまった。
ああ~っ、ストレス発散。
落ち着いて考えてみるとどうすんだよ?これ・・・
・・作戦推敲中・・
いつも即決!
事情を母上に言い付けて俺が嫌いな奴のせいにし、散々怒鳴らせたあげく、俺が欲しい机を買ってもらって一石二鳥・・。
確かこういうの昔あったなー。
ていうか、今金無いし、母上いないし!
くぅぅぅぅ~。
これが俺の結婚出来ない理由でもあった。
金さえあれば女だってよってくると思っていたが、こういう性格で好き、と言ってくる奴はよっぽど金が欲しい奴に違いないと思っていた。
本題に戻ろう。
とにかく逃げるか。
俺は正直に話して謝ろうというタイプではない。
「よし、走ろう。」と思ったら、急に空が光り始めた。
俺は予測した。
多分、こういう場合は空から美しい女神が降りてきて、これからの進路を相談してくれるのだろう。
それなら許してくれるかも知れない。
なぜそう思っているのかは知らんが・・
俺は期待しながら女神が現れるのを待った。