彼女の相談 2
僕と彼女は神社の中を少し歩き、ベンチを見つけた。
「あそこにしよう、大和君!」
『こんなところにベンチか!』とか思ったが、実際、僕も使うことになったのだし、無駄とは言い切れない。
「え、あっ、うん」
彼女はいつの間にか元気に戻っていた。
彼女が相談をするために選んだのは神社の敷地内の道路からはちょうど死角になっているちょっと古いベンチだった。
ベンチに座って落ち着けたのは良かったが、二人の間には一人分ぐらいの間が空いていた。
「大和君、私なんかのために、ありがとね!」
彼女は笑顔でそう言ったけど、その笑顔を見ていると逆に心配になってくる。
「いいよ、別に。それより一つ聞いてもいいかな?」
「何?」
彼女は少し首を傾げて、僕を上目遣いで見てきた。
正直僕は油断していた。おもわず、彼女をかわいいと思ってしまった。
いや、こういう言い方をすると、まるで彼女はかわいくないと言っているようで勘違いされそうだが、実際に彼女がかわいいということに疑う余地はないと思う。そりゃもう、小動物のように。
「どうしたの?」
「いや、美波さんって元気だったり、おとなしかったりの変化が激しいから無理してるんじゃないかと思って……」
「無理、ね……たしかにそうかもしれない」
「なんでそんなに元気に振舞おうとするの?ホントは、美波さんっておとなしいんでしょ?紙に書かれていた文字はいつも落ち着いてたもん」
彼女はうつむきながら言った。
「たしかに学校では元気に振舞っているけど……」
「何か理由でもあるの?」
彼女は暗い顔になった。
「実はね、私、いじめられそうになってたの」
「えっ、いじめ!?」
「本気にしちゃった?」
「えっ、今の嘘?」
彼女は、暗い顔のまま頷いた。
なんで嘘をつく必要があったのか分からなかったが、僕は心の中で安心していた。
『じゃあ、いったいなんだろう……』と僕が考え始めようとしていたとき、彼女がまた話し始めた。
「実はね、私、あと少しで死ぬことになると思うの」
「えっ、それもなんかの冗談でしょ?」
僕の声は、少し震えていた。
「冗談……じゃないの」
僕は、事の重大さにただただ呆然としていた。
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