表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『飽き性な俺の器用貧乏、異世界で「神の模倣者」へと至る 〜3ヶ月で極めて捨てる生活を卒業し、天狐様と終わらないクエストへ〜』  作者: A古町
第1章Celestial Fox

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/88

第十六話:狐火リース事業と、騎士団への「マニュアル」営業

第十六話:狐火リース事業と、騎士団への「マニュアル」営業


「……よし、今月の『天狐街灯サービス』、継続契約率100%達成だ」


 ショータは社の拝殿で、現世の営業マン時代さながらに帳簿を叩いていた。


 霊力の低い小狐たちの狐火を「24時間定額制・防犯リースライト」として商店街に導入。これが「油揚げ一枚で夜道が明るい」と大ヒットしたのだ。


「ショータ! 小狐たちが『お仕事楽しい(たのしぃー)』と言っておるぞ! 油揚げのストックも山積みだ(やまじゅみだ)!」


「噛むな。……小狐たちに現世の『カスタマーサクセス』の概念を叩き込んだ甲斐があったな。だが、浮かれてる暇はないぞ。次の案件コンサルだ」


 今回ショータが請け負ったのは、なんとこの帝都騎士団との合同軍事訓練。

 魔王軍の尖兵が国境付近で活発化しており、正規軍の「戦術見直し」が急務となっていたのだ。


「……ほう。貴殿が噂の『卒のない聖者』か。だが、軍隊を指揮するのは商売とはわけが違うぞ」


 演習場に現れたのは、鉄仮面に身を包んだ騎士団長・ガイ。彼はショータの細身の体躯を見て、鼻で笑った。


「ええ、分かっていますよ。だからこそ、今回は『武力』ではなく、現世の『オペレーション・マニュアル』と『リスクマネジメント』を導入させていただきます」


 ショータは即座に、美術部で描いた「戦術フローチャート」と、営業での「競合分析シート(魔王軍版)」を配布した。


 騎士たちが「なんだこの紙切れは?」と戸惑う中、ショータはコンを壇上に立たせた。


「コン、例の奥義。……最大出力で、三回点滅フラッシュさせろ。合図は『プレゼン開始』だ」


「わ、分かった(わにゃった)! 『天つ狐の輝き(あまつぎつねのかがやき)』、行くぞぉー!」


 ピカァッ! ピカァッ! ピカァッ!


 凄まじい閃光。騎士たちが「目が、目がぁぁ!」と悶絶する中、ショータは現世の「災害対応マニュアル」のトーンで淡々と指示を出した。


「視界を奪われた際の初動、遅すぎます。……ガイ団長、魔王軍の魔術師がこれと同じ『目潰し』をしてきたら、貴方の部下は全滅ですよ。これを機に、ブラインド(盲目状態)での連携訓練をスケジュールに組み込んでください」


 ショータは空手の「心眼(気配の察知)」を理論化し、騎士たちに「マニュアル化された型」として伝授していく。


 個人の武勇に頼るのではなく、誰が欠けても機能する「組織的な戦い方」。それは、天才ゆえに全てを一人でこなして飽きてきたショータが、現世の「組織」を見て学んだ唯一の強みだった。


「……なるほど。貴殿の言う『効率』とは、無駄死にを防ぐための剣か。……認めよう、この訓練、継続契約メインテナンスを頼めるか?」


「ええ。ですが、団長。……『契約更新料』として、うちの神社の鳥居の金箔、塗り直しを手伝ってもらいますよ」


 営業スマイルを浮かべるショータ。

 コンは「ショータ、貴様は軍隊までパシリに使うのか……!」と戦慄していたが、騎士団の信仰心(という名の信頼)が爆発的に高まったおかげで、彼女の尻尾のふさふさ度も過去最高を記録していた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ