1話 学校
話のストックがありますので本日は2話投稿します。
ストックがある間は毎日投稿していきたいと思います。
俺の通っている青春中学校は自宅から自転車で約14分ほどの距離にあり少し山の上に学校がある。1学年7クラスあるわりと大きな学校となっている。なぜそんなに大きな学校かと言うと中学校から高校までエスカレーター式であること、校則は緩いがそこそこ頭も良いことが人気の理由だ。一番の驚きは学校側が恋愛を推奨していることだろう。なんでも、創立者である蓮見恭太郎は学生時代、病気になりがちであまり青春を謳歌することが出来なかったらしい。それからは学生には青春を謳歌してほしい、謳歌している姿を見たいと言う理由で学校を創立したらしい。なので文化祭や体育祭といった学校行事は他の学校に比べお祭り感が凄い。
そんなことを考えながら学校へ向かっているとふと視線を感じた。そちらを向くと男子生徒が数名こちらを見ていた。特に胸を。(女性は視線に敏感というのはほんとうだったのか。男の時は俺も見たことがあったが、その時も実際に相手にはバレてたのか)そんなことを考えながら登校してしていると、後ろから声を掛けられた。
「おはよう空、今日も大きいね。」
「おはよう日向、今日もおじさんだね。」
挨拶をしてきたのは幼馴染みの佐藤日向。彼女は黒髪ロングで身長が165cmのスリムでモデル体型なのだが胸が少し残念である。
「何か失礼なこと考えてるのはこの胸か!あんたの胸が異常なだけよ。私はこれから大きくなるの!」
等と考えていると日向に胸を揉まれた。ちなみに日向は俺に対して、いつもセクハラをしてくるのでもう慣れた。日向のセクハラのせいで、男子生徒の視線が増えた。
学校に着き日向が
「早く高校生になりたいよね~高校には有名な王子様がいるからね~」
王子様とは愛称やあだ名ではなく本当に名前が広谷王子という。イケメンでサッカー部のエースで誰にでも優しいという名前に相応しい人物である。
「お、私は興味ないかな。」
「それに私知り合いのいない学校に行こうと思ってるし。」
この学校に入学したときは、自分にも彼女が出来ることを期待していた。実際に何人かの女子生徒と仲良くなり遊びに行くほどの関係まで行けた。しかし、告白をすると「ごめんなさい。」と気まずそうに振られた。
その事を日向に話し、自分の欠点を聞くといつも不機嫌そうにこたえてくれた。そこを改善しても結果は同じだった。そして俺以外の友達は皆彼女が出来たことがあった。それが余計に虚しくなり高校卒業までこの学校に通い続ける気力が無くなった。
「そうだよね~。空も王子さまに興味あるよn。…って今何て言ったの?」
「だから私は王子さまに興味ない」
「そんなことはどうでもいいの!その後よ後。」
「あぁ、私は知り合いのいない別の学校に行こうと思ってること?」
「そうよ、それ。なんでぇぇぇ!」
周りの生徒は急に日向が叫びだしたことにびっくりしながら避けていた。
「だって恋人が出来ないし桃色空間にいるの辛い」
男の時に女子生徒と遊びに行くほど仲良くなることはよくあったが、告白をするといつも気まずそうに「ごめんなさい。」と振られていた。自分以外の男子は一度は恋人が出来ているのに自分だけできなかった。
教室へ行くと女子生徒がこちらへ来た。
「おはようございます、空さん、日向さん」
「おはよう歩美」
「おはよう歩美さん」
男子の時に告白した女子は今では友達ということに変わっていた。
「歩美聞いて~空ってば高校は別のところに行くみたい。なんでも恋人ができたこと無いかららしい。」
「それは残念ですね。まぁ空さんは男子生徒からしたら高嶺の花ってかんじですからね。」
「空は自分からは絶対に告白しないっていうし、男子から情熱的な告白をして貰うことが夢って言ってて、そういう人に告白されたら考えるって言ってるみたいだよ。」
日向と歩美さんがあることないことを男子に聞こえるように話していた。その話を聞いた男子がひそひそ話を始めたところで担任が入ってきた。
朝のHRが終わり1時間目が始まった。女性として生きていくと決めたからには知っておかなければいけないことがひとつある。そう、それは生理についてだ。と言うことでスマホを使って生理について調べていると下腹部に違和感を感じたので先生にトイレに行くことを伝え、トイレに行くと生理が始まった。生理用品を準備していなかったので日向に借りることにした。連絡して程なくして、日向が来た。
「空、上から入れるよ~」
「日向、ありがとう。」
ナプキンを着ける頃には生理が酷くなってきた。トイレから出ると日向がおり
「ひ、ひなた」
「空!顔真っ青じゃない。保健室に行くよ。」
そう言うと日向は私をお姫様抱っこして保健室に連れていってくれた。
(こんな辛いのを月1で体験しないといけない女の子は凄いな。)
等と考えているうちに眠っていた。
起きた時にはもう昼になっており、日向と歩美さんが見舞いに来てくれた。
「大丈夫ですか?空さん」
「朝に比べたら少しマシになったけどまだ吐き気があるかな」
少しして、担任が入ってきて保健室の先生と話してから
「東雲さん、午後の授業どうする?しんどいなら今日は帰っても良いですよ。帰るなら私が送ります。」
「今日は帰ることにします。」
あまりの辛さに何もやる気が起きなくなったので先生の言葉に甘えることにした。母親に早退することを連絡して日向に荷物をもってきて貰った。
「空が辛そうなので先生の車まで送って行きます。」
先生は了承しているが少し気になった。連れていってくれるのは嬉しいのだが妙にうれしそうだったのだ。考えても仕方ないので日向におんぶして貰うと理由が分かった。日向が小声で『空のおっぱいが背中に、グヘヘ』とおじさんになっていた。まぁ運んで貰うお礼ということで聞かなかったことにしよう。
家に着きソファーでそのまま横になっていると、夕方になっていた。母親帰って来ており夕飯の準備をしていた。夕飯が出来たのだがあまり食欲がなかったため、少しだけ食べて薬を飲んで寝ることにした。
投稿をほとんどしたことないので不慣れですがこれからも話を定期的に投稿していけるように頑張っていきます。
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