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第15話 居て欲しい

 お風呂から出てくると、着替えなどの荷物をまとめて帰る気満々の氷翠がいた。


「……え? どうした」


 不思議に思って尋ねてみると、暗い表情をしながら悲しそうに話し始めた。


「これ以上迷惑掛けるのは良くないかな……って思ったから帰るの。見たら分かると思うけど」

「え……今更?」

「ごめん……。まぁ、そういう事。お邪魔しましたぁ……」


 氷翠はそう言って、うつむきながら玄関へ向かっていった。

 その時、俺は思わず声を掛けてしまった。


「氷翠! その……居てほしい……です」


 氷翠は顔を真っ赤にして、今にも泣き出しそうな顔でこちらを振り返ってきた。


 ……あれ? 氷翠がいたら散らかされたりして迷惑なだけなのに、何でそんなこと思ったんだろう。


「え……? 《《居て欲しい》》の……?」

「……うん、まぁ」


 だんだんと顔が熱くなっていくのが分かる。

 その時、何故俺は氷翠に居て欲しいか分かった気がした。面倒事を起こしたりする事も良くあるけど、氷翠といると楽しいと思えるからだ。


「本当に本当?」

「……うん」


 正直にうなずくと、泣き出しそうだった真っ赤な顔を無理やり変えたような、ぎこちない笑顔をこちらに向けた。


「言ったなぁ~? そんなに私にいて欲しいのかぁ~」

「違う。……えぇーっと、今帰ったら危ないから……?」


 そう否定すると、ニヤニヤしながらほっぺをいつものようにツンツンとつついてきた。


「やっ……やめろよ!」

「照れてるの?」

「違う!」

「ふふ。……まぁ、ありがとう……」

「良いよ。俺が居て欲しいって思ってるだけだし」

「じゃあさ、怜。急だけどゲームしよう!」

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