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異世界カクゲーSPIRIT'sサイキョー伝説[↓↘→+s] ~知ってる?異世界って格ゲー無いんだぜ(絶望)……ハッ!無いなら作ればいいんじゃね(閃き)~  作者: 宮間
Round 8:闘技場ステージ

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183/236

183:勇者ロックの苦悩(下)

俺、前世はニッポン人、名前はロック!(転生者あいさつ)




さて、<封剣流>本家道場への『道場やぶり』の後始末の最中。

何かしら、おかしな勘違いをされて、あさってな方向に話が進んでるんだが……。



(なんで俺が、妹弟子(アゼリア)(よめ)にするとか、ワケの解らん話になるんだ?)



兄弟子(にいちゃん)意味不明(イミフ)すぎて頭痛(ズツウ)(イタ)い。


そんな困惑していると、今度は周囲(モブども)が何か言い出した。



『……あの(・・)アゼリアを、(よめ)にする?』

『いや、人の形をした台風だぞ』

『正気?』

『頭イカレてんじゃねーか、あのチビ』

『さすがラピス山地出身』

『清楚? 可憐? だれが?』

『か弱い、とかも言ってなかった?』

『あ、ああ……人食い魔物に比べれば、って事?』

『いや、その比較対象はおかしい』

『ただの聞き間違いでしょ』

『凶暴で魔物みたい、って意味の東北部方言よ、きっと』



何故だか、妹弟子アゼリアは世界一きゃわいい銀髪美少女さんにも関わらず、周囲からの評価がイマイチっぽい。



兄弟子(にいちゃん)、フ……ッと微苦笑(びくしょう)



(── おっと、みにくい嫉妬まるだし暴言(ディス)は、そこまでだ!

 スーパー天才児でミラクル美少女という神級(ゴッド)才色兼備(さいしょくけんび)っぷりに、うらやみ陰口したくなるのは仕方ないが、他所(よそ)でやりなっ)



兄弟子、過保護モードがシャキィン!と起動。

周囲連中(モブども)に対して口撃(こうげき)開始ぃ! ──

 ── と口を開こうとすると、何か気になる会話が聞こえてきた。



『訓練用の撃剣的(カカシ)を、すでに3体も壊したからな』

『はぁ!? そんなに簡単に壊れる物か、アレ!』

『いや、たしか4体だろう?』

『いえ、5体よ。倉庫の裏に隠してるの見つけた』

『おいおい……、どんな怪力でブッ(たた)いたんだよ』


「……お、おい……ぃっ?」



とんでもない内容を聞いて、思わず兄ちゃん、頭かかえちゃう。

頑丈な! 打ち込み的を! 2ヶ月に1体のペースで壊すな!



『なんか2刀流を習得するって、何人も学生(さら)ってた』

『同世代4~5人相手に大暴れしてたの、それかぁ……』

『あれはひどい、本当にひどい、人の心がない』

『一応オレ、見付けるたび()めてるけど?』

『どんどん手口が巧妙(こうみょう)になってるんだよなー』

『末っ子が道場を休みたいって泣きついてきた理由、もしかして、それ?』

『ウチの長女も、学生枠トーナメント終わるまで道場行きたくない、って』

『最近息子(せがれ)が突然泣いたり笑ったり気味が悪いって、家内かないが言ってたな……』


「………………」



おい、だいぶん人間ブッ壊れてねーか!?


物的被害なら、最悪カネでどうにかなるが。

人的被害となると、さすがに黙っていられない。



── 兄弟子(にいちゃん)、キッと厳しい目で妹弟子を見る。



さっきから俺に投げられまくってるアゼリアだが、どうも空中回転クルクル受け身するのが楽しくなったらしい。

超・笑顔で、勢いよく抱きついてくる。


そんな銀髪頭を、片手でガッチリつかんで動きを止める。



「……ちょっと、ストップ」


「ん、お兄様? もう『エイヤッ』は終わりですの?」



やっぱり、100%(ひゃくパー)遊んでるつもりでしたね、キミは。



「兄ちゃん、今から大事なお話があります……っ」


「── もうっ……、こんな風に皆様の前でプロポーズですの?

 アゼリア、恥ずかしい……っ」


「違うわ!」



髪の毛いじりながら、モジモジすんな。


兄弟子からのお説教だ。

背筋ピシッとして、ちゃんと聞け。



「なんで、親族の皆さんと仲良くできませんかね、キミは!」


「……それには色々な事情があり、説明すると長くなりますの。

 もっとも、聡明(そうめい)なお兄様であれば(すで)にお気づきのことと思いますが ──」


「……回りくどいな」



急に歴史小説みたいな、語り口すんなや!

シバ=リョータロー(漢字ムズくて忘れた)か、お前は!



「── リア、学校の実技で全力なんて出せませんの!

 お友達相手ですのよ、ケガさせちゃ可哀想ですの!

 でもブンブン手加減はストレス溜まりますのぉ~、腕もカンも鈍りますのぉ~!

 全力ぅ、全力でブンブンしたいんですわぁ~~!

 そう、せめて週4!

 お兄様とは、週末しか模擬戦(イチャイチャ)できませんしぃ!」



鼻息フンッフンッしながら、ご不満を()べる銀髪美少女さん。

勢いづいた妹弟子は、そのまま木剣を振り回し始める。



「……おい……っ」



兄ちゃん、案の定すぎる内容に頭痛がする。

当流派(ウチ)の妹弟子が戦闘狂(バーサーカー)すぎる件について。



「その点、道場の子であれば御三家直系!

 高耐久(エリート)だけあって、なかなか壊れま ── 訂正(ミス)、歯ごたえがありましてよぉ?」


「……おい、アゼリアっ」



お前いま何か、非人道的な文字に『エリート』ってルビ(ふりがな)打ちやがったな!?





▲ ▽ ▲ ▽



「せっかくのチャンス、この際模擬戦(イチャイチャ)しますわよー!

 ── トリャー!」


「やめんか、ポンコツ妹ぉ!

 格上相手の決闘をガンバった兄弟子を、ちっとは(いたわ)れぇ!」



兄弟子(にいちゃん)の疲れた身体に、容赦(ようしゃ)なく木剣が向けられる。

未強化(なまみ)』とはいえ、本気で斬りかかってくるアゼリアに、愛剣・模造剣(ラセツ丸)で対応。



(すで)にご存知(ぞんじ)であろうお兄様には、今さらな説明にはなりますが!

 アゼリアは日々(ひび)元気を持て余し気味の、健全な年頃の娘さんですので!」


「そこは、できれば忘れていたかった!

 (はかな)微笑(ほほえむ)むお嬢様かな? ── とか思い込みたかったぁ!」



ってか、さっきから何だその、気取った歴史小説かミステリーみたいな説明口調は!?

また何か、叔母さん達とお芝居を()に行って、感化でもされたのか。



「これが愛情カッコ物理ですわ~、トリャー!

 お(した)いしてます、お兄様ぁカッコ物理ぃ~!」


「ちゃんとカッコ閉じろ!

 あと、心の声ダダ漏れすんなっ」



そんな事を叫びながら、(つば)()()いしたり、剣の型練習を交互にやったり。

つまり、いつもの(・・・・)訓練。


妹弟子にムリヤリ、スタミナ消費に付き合わされる。



── そんな俺の耳に、さらに気になる周囲(モブ)の話し声。



「うちのイトコ、両腕アザだらけになるまで、模擬戦(もぎせん)つきあわされたとか」

「第1武錬所の若手は顔見たら逃げ出すから、他の所も回ってるらしいな」

「弟が言ってたんだが、第3武錬所では『(あら)し』って呼ばれてるみたい」

「第4じゃ、模擬戦(てあわせ)模擬戦(てあわせ)って言いながら付きまとうから、『粘着(ねんちゃく)』って呼び名だ」



── おい、『(あら)し』に『粘着(ねんちゃく)』だと!?

── ネット掲示板の厄介(やっかい)ユーザーかよ!



「誰もいなかったはずの武錬所に、ウッ・フッ・フゥと笑う銀髪の人影が!!」

「忘れ物を取りに行った叔父貴(おじき)が、壮絶(そうぜつ)な顔で倒れてたらしい」

「日暮れにひとり訓練していると、フワ~ッと寄ってくる、とか」

「『どなたか、いますの?』と聞こえたら、照明(あかり)を消して息を止めろって教わったぞ」

「『クッキー・キュウケイシツ・アッタヨ』の呪文で、追い払えるらしい」



── もう怪談じゃねーか!



「いやでも大人しく黙っていれば、見てくれは……なあ?」

「いや……大人しく黙ってるワケねーだろ、アイツが」

「あの子を引き(・・)取って(・・・)もらえるなら、ウチの子達の将来は大丈夫なのね!」

「ムリヤリ当主命令で、婿(むこ)を差し出せって言われたらどうしようかと」

「何か、久しぶりに青空が明るく見える気がする……っ」

「剣帝ルドルフも、よくもまあ、あんなヤツを指導できたな」



── ほぼほぼ『お婿(むこ)さん』が『怪物へのイケニエ』みたいな(あつか)いじゃねーか!?



「まさか『暴発娘(アゼリア)』に求婚するような、命知らずが居るなんて……っ」

「さすがは剣帝の一番弟子か、剛毅(ごうき)なヤツだな!」

「……すごい(おとこ)だ」

「自分の身をかえりみず、人を救う……か」

「まさに英雄の(おこな)いじゃないかっ」

「これが、人類守護の剣(かつじんけん)!?」

「貴方の犠牲、けっして忘れませんっ」



── やめろぉ、勝手にムコにすんなっ!

── 恨まれる覚悟キメて『道場やぶり』しにきた俺に、予想外の方向から感謝すんな!



「彼は、心に『勇』を秘める者」

「つまり『勇者』か……っ」

「伝説は、本当だったんだ!」

「皆、勇者ロックを(たた)えよう!」

「ゆ・う・しゃ!」

「ゆ・う・しゃ!」

「ゆ・う・しゃ!」

………………

…………

……



<封剣流>本家道場に、おかしな喚声(コール)が響き渡る。


そして、(つば)()()いしながら意味深に微笑む、銀髪美少女さん。



「── お兄様聞こえますか、貴方を(たた)えるみんなの声が……?」


「やめろ! 感動エピソード掘り起こして今さら(ヨゴ)すな!」



あと多分、イケニエと書いてユウシャと読むって感じだから、コイツら!



「お芝居で、悪の魔王をやっつける主人公みたいですわね! ウフフっ」



妹弟子、オメーが本家道場生(コイツら)にとって『暴虐理不尽(アクのマオウ)』なんだよ、自覚しろ!!




── 【悲報】決闘直後でヘロヘロなのに、さらに疲れた件について【もう限界】





▲ ▽ ▲ ▽



さて、その日の午後は、元々の予定通りなスケジュール。

先日の高級服飾店(ハイ・ブランド)っぽい防具屋さんへ、リアちゃんの式典用の装備を受け取りに行った。


しかし、外食で昼飯くった後、そのまま部屋に戻って寝ちゃったよ俺。

色々あって、精神的にも肉体的にも、クタクタだったから。



そんな変な時間に寝入っちゃったせいで、翌日は夜明け前とかに目が覚めてしまった。

せっかくなので、いつもの倍以上の朝訓練。


その後、魔導学園男子寮の朝食の調理手伝いとか、食器洗いの手伝いとか。



── そんな週明け平日朝の日課作業(ルーティーン)が終わった頃に、来客がきた。

そろそろ<魔導三院(バイト先)>に出勤しよう、とちょうど思ってた頃なのに。



「── お兄様ぁ!

 アゼリアが悪い子2人連れて来ましたのよっ

 今から『ごめんなさい』させますわっ」



アゼリアが、なんか<封剣流>本家の若手2人を引っ張ってきた。

なんか、昨日の騒動の主犯格らしい。



「── ん?

 どういう事、リアちゃん。

 兄ちゃん、襲いかかってきたバカは全員ブチのめしたよ?」


「あ、あの……」「じ、実は……」



仕方ないので、掃除の終わった男子寮の食堂のテーブルを借りて、雑対応。

アゼリア&他2人から事情を聞き取りする。



「── なるほど。

 言い出しっぺってのは、従兄弟(いとこ)の男兄弟2人で、それを煽ったのが君ら姉妹2人だった。

 で、皆をけしかけて(・・・・・)見物するつもりだったら、なんか大変な事になったから、そのまま隠れて見てた ── と?」



── 『はい、本当にごめんなさいっ』



2人(そろ)って、食堂テーブルに頭打ちそうなくらい、深々と頭を下げる。

もう何度目かの謝罪の繰り返し。

いい加減、重苦しいだけ。



「あ、うん……。

 もう謝罪の気持ちは分かりましたから。

 そんなに何回も、(あたま)()げなくていいよ?」



── え?

『コイツらにエラく優しいな』って?



いやだって、アレなんだよ、この2人。

昨日、空中コンボでボコボコにしたアゼリア叔母(カサンドラさん)の娘さんらしいんだが。

まあ、お母さんが『ああいう性格』じゃん?


── 『よりにもよって、ウチの子が犯罪行為を煽っただと!』

── 『しかも、なんで諸悪の根源のお前らが、コッソリ逃げてて無事なんだよ!』

── 『最後まで止めてた、末っ子(リノ)まで巻き添えくらってんのに!?』


みたいな感じで、メチャクチャ激怒。

お家で鉄拳制裁、ボッコボコにされたらしい。


なので、2人とも年頃の女の子らしいけど、顔面ボッコボコ。

青アザとか、すり傷とか、酷すぎて元の容姿がわかんねーくらい。

というか、正直、もう性別もよくわからんくらいの顔面になってる。

見れば見るほど、痛々しい。



兄ちゃん、さっき初対面の瞬間、ビックリしすぎて、

『── うおぉっ! ス●2の敗北画面リスペクト!? 気合い入ってるな!!』

とか、異世界で絶対通じない血迷ったセリフ言っちゃったよ。





▲ ▽ ▲ ▽



(── 鉄拳制裁か……。

 そういや『鉄◆シリーズ(T■KK■N)』って、名前の割に顔面ボコボコのシーンとかないよなぁ……)



まあ、素顔(すがお)さらしてないヤツが何人か居るし……

そもそも『パンダや木人(モクジン)と対決』とか『主人公が覚醒してアクマ化!?』とかファンタジーな事やってるゲームに、今さら言ってもアレか。



── そんな風に、前世ニッポンの格闘ゲームとか思い出して現実逃避したくなる程度には、痛々しい姿。


そんな状態の女の子(?)2人に、青黒く()れあがったまぶた(・・・)で涙ぐまれると、ホント可哀想になってくる。



「これ、傷薬とか<回復薬(ポーション)>の成分を混ぜた()り薬。

 結構()みるから、風呂上がりとかに少しずつ()ってみてね?」


「あ、ありがとう……、ぅ、ううぅ……っ」

「ご、ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい……っ」



主犯格2人とも、俺の所に来る前にメッチャ怒られただけあって、ちょっと優しい言葉をかけただけで泣き出しちゃう。


上のお姉さんが18歳で、下のお姉さんが16歳らしい。

まあ、肉体は大人なみでも、メンタルはまだまだお子ちゃまなんだろ?

(前世でオッサンだった転生者の精神年齢マウントだぁ!(得意顔(ドヤァッ)))


『許してもらうまで帰ってくるな』と家から閉め出され。

本家道場で、大人たちから()わる()わる説教され。

ご当主様からは『本来は破門だ』のひと言。



── なお、魔剣士流派にとっての破門ってのは、『生死不問のお(たず)ね者』という実質的な処刑宣告。


常人10人が(たば)になってもかなわない超人戦士(マケンシ)なんだ。

そんな連中が無法者になったら、一般人は安心して生活できない。

人食い魔物が、街の中にまで入ってくるようなもの。


そういう社会秩序(ちつじょ)のため、ことのほか厳しいワケだ。



── すると、何故か横から不満の声が飛んでくる。



「ちょっと、お兄様ぁっ!

 何故、その子たちに優しくしますの!!

 リアという未来のお嫁さんが隣りに座っているのに、そんなのウワキぃ ──」


「── うるせぇ、妹弟子。

 オメーは、これでも()ってろっ」


「うわぁ~い、チョコですわぁ~。

 チョコのかかったクッキーですわぁ~、お兄様の愛を感じますのぉ!」



アゼリアは、両手をあげて子どものように喜ぶ。

そして、お菓子(クッキー)をほお()り始める。



(ウチの主任さん(チーフ)に渡す手土産(てみあげ)だったのに、開けちゃったなぁ……)



ほら、アレ。

小一ヶ月前くらいに、主任(チーフ)のバーバラさんだけ<副都>お土産(みやげ)を買い忘れてたから、その()()わせ。

昨日()った高級服飾店(ハイ・ブランド)な防具屋の、すぐ近くに『お高そうなお菓子屋』があったから、ちょうど良いと思って購入したワケだ。



「── フッ。 ……フフンッ」


「…………」「…………」



何故か勝ち誇った顔の妹弟子。

そのナゾの圧力に押され、顔をそむけるアゼリア叔母(カサンドラさん)()の姉妹2人。



(なんだアゼリアその、

 『お兄ちゃん、私のワガママきいてくれるんだよぉ~』

 みてーな得意顔は……?)



そんな精神年齢が幼児なお姫様(リアちゃん)は、お菓子に夢中にさせておき。

顔ボコボコ(ス●2リスペクトの)姉妹(ガチ勢)2人と、そろそろ話を切り上げる。

時間がない事を理由に、早々にお帰りいただく。



(正直、これ以上時間を取られて<魔導三院(バイト先)>に遅刻したら、たまったもんじゃないからなぁ)



もちろん、多少遅刻しても有給(ゆうきゅう)を消費すれば、減給にはならない。

なんなら、急な用事という事で半日休みを取っても、別に怒られないだろう。


だが個人的に、こんなしょうも(・・・・)ない事(・・・)に、そんな仕事の貴重な福利厚生(ふくりこうせい)制度を使いたくないだけ。



── で、敷地の外まで見送って、食堂に戻ってくると。



「おいしいですわ……ほどよい上品な甘さですわ……パクパクが止まりませんのぉ……リア、お口の中が幸せですのよぉ……」



モゴモゴ食べながら、何か言ってる食いしん坊(リアちゃん)



「………………」



アゼリア、まだ()ってたのか。

あげたの2~3枚だけ、のつもりだったのに。


結局、せっかく買った高級クッキー(お土産の代わり)は、<魔導三院(バイト先)>までたどり着かず。

ひと袋全て、指チュパチュパしてる妹弟子(アゼリア)のお腹におさまってしまった。





▲ ▽ ▲ ▽



── あ、ちなみに、もうひと組のアゼリア従兄弟(いとこ)・実行犯の男兄弟2人は、『戦場送り』。

つまり、国境守備隊に仮入隊して、みっちりしごかれる(・・・・・)予定。

『魔物退治で性根(しょうね)(なお)るまで、しばらく帰ってくるな』という、半分勘当(かんどう)みたいな処分らしい。


もしも相手(オレ)が女の子(本物!)だったら集団レイプか!?、って状況だったんで。

勘当(それ)も仕方ないね!


!作者注釈!


2024/06/26 決闘翌日を「休日」から「週明け」に変更

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 >「……凄い漢だ」 そうか、ロックは勇者であると同時に不破流師範だったのか! どう見ても下敷き=如月影○のよりダサい見た目の流○陣とか、スカートめくりみたいなモーショ…
[一言] おめでとう! ロック は 勇士 から 勇者 に 進化した!
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