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異世界カクゲーSPIRIT'sサイキョー伝説[↓↘→+s] ~知ってる?異世界って格ゲー無いんだぜ(絶望)……ハッ!無いなら作ればいいんじゃね(閃き)~  作者: 宮間
Round 7/勝利演出:帰路それぞれ

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172:義兄妹(3)

まだ肌寒い、帝都の冬の朝。

士官学校のグラウンド横に、数人の少女たちの姿。



「貴女たちに、もう一度お訊きします。

 一緒にいる相手が何者か、ちゃんと解っていらして?」



不機嫌の声が、周囲を圧する。

赤茶髪で小麦色肌という異国の容姿、藩王国の高貴な血を引く少女だ。



「私も初代皇帝陛下の血を引く、公爵家の一員。

 幼い頃から高名な師の(もと)で、魔導と武術については厳しく鍛えられてきました。

 ですので、魔剣士の名門<帝国八流派>の若手に引けを取らないという、自負があります」


「は、はぁ……。

 えっと、それで?」



叱責(しっせき)のような強い声に、仲良しグループのひとり、上背の短髪少女が困った表情をする。



「だからこそ、『彼女』の天を()くような武の高みが、その峻厳(しゅんげん)さが理解できます。

 ── では、貴女たちは?」


「えぇ~……っと。

 ペトラ(ペト)たちも、アゼリア(リアちん)のスゴさは解ってるヨ?」



髪を多彩に染めた少女がそう言うと、令嬢は失笑の吐息。



「フ……ッ、『スゴさが解っている』ですって?

 あの、アゼリア=ミラーの?

 その隣りに平然と並び、脳天気に未熟な剣(・・・・)を振れる貴女たちが?」



名門の令嬢としては、『はしたない』と教育係に注意される言動だったろう。

見下し嘲笑するような、意地悪い台詞。


しかし、その声は、むしろ怒りの色。

令嬢は、(いきどお)りの鼻息をフン!と響かせ、続ける。



「剣を握る彼女と、同じ場所に立つなんてっ!!

 自身(おのれ)が『いかに不出来(ふでき)か』と衆目にさらすも同然!

 領主騎士の精鋭すら、足元にもおよばない!

 ── それがアゼリア=ミラーという『剣の極限』!」



あまりに熱の入った弁舌。

仲良し女子グループの一番大人しそうな少女が、困ったような声で相づち。



「あ、はい……」


「なんですか、その気の抜けた声は!!」



しかし、その声がいよいよ(かん)にさわったのか、令嬢は目尻を釣り上げる。



「もしや、私の言っている意味が解らないんですかっ!?

 だったらもっと平易に(ひらたく)言ってあげますっ!」



そう言うと、烈火のように言葉を吐き出し続ける。



「── 彼女と並べば、どんな敏腕でも色あせる!

 いや、<帝国八流派>の師範クラスですら、隣に立つのを恥じ入るでしょうっ!

 <御三家>の黄金世代の最年少 ── しかも、まだ身体の出来上がっていない幼少で<()環許(かんゆる)し> ── つまり魔剣士の最上位!

 いえそれどころか、7歳(ななつ)8歳(やっつ)の頃で、すでに最強の片鱗すら見せていた、<封剣流>本家の秘蔵っ子!」



血走った目と、やたらな早口だった。

話すほどに勢いを増してくる。



「しかも、ですよ!!

 ── 若干(じゃっかん)10歳で、生きた伝説・剣帝(けんてい)の後継者に収まる!?

 ── 稀代(きだい)の大災厄『魔物の大侵攻(モンスターパレード)』で活躍する!?

 ── 帝都帰還しては、同門の天才達を破り若手最強に君臨する!?」


「う、うわぁ……」



人懐(ひとなつ)っこいペトラさえも、顔を引きつらせる程だった。


令嬢の顔は、すでに怒りではなく、別種の興奮で真っ赤に染まっていた。

(あこが)れ、賞賛(しょうさん)羨望(せんぼう)尊敬(そんけい)崇拝(すうはい)畏怖(いふ)……


近づきたい、という関心(かんしん) ──

近寄(ちかよ)(がた)い、という程の感動 ──

 ── 同世代の同性に対して、二律背反(にりつはいはん)の強烈な感情。



あの(・・)無冠(むかん)の女王ロザリア=スカイソードと、どちらが最強(うえ)か!

 同じ時代を生きた女傑2人について、後世でそんな議論が行われる事は、もはや明白ですよね!?」



興奮極まり、()でられたような顔色の令嬢。

その口から蒸気のように、熱烈な言葉が()き出されていた。





▲ ▽ ▲ ▽



「── えっと……副都領主(バントゥーノ)家の、たしか『カイラさん』だっけ?」


「ごめんネ。

 私達(ペトたち)、あなたが何を言いたいのか解んないヨ……?」



クラウディアとペトラが、困ったように告げる。



「── ハ……ッ。

 あぁ……っ」



令嬢カイラは、つばを飛ばさんばかりに『語り』に熱中していた事を気づき、思わず口元を手でおさえた。


高貴な家柄の生まれだけに、外聞には敏感だ。

周囲の呆れ混じりの視線に、コホン!と咳払(せきばら)い。



「── つ、つまり」



気が高ぶって潤んだ目を閉じ、平静(へいせい)の声で本題を話す。



「彼女アゼリア=ミラーは歴史に名を刻む人物。

 後世で『最強の女性魔剣士』と呼ばれる事は、間違いない。

 いかに同年齢の学友とは言え、釣り合うだけの実力か品格が必要でしょう。

 腕前を比べられる、それだけでなく、世間の風評も考えれば、やはり各々(おのおの)が自身の(ぶん)をわきまえて、交友関係を結ぶべきでは ──」


「── ……それは。

 『公爵家』としての、意見?」



令嬢の決めつけるような言葉を(さえぎ)り、パメラが口を(はさ)んだ。

一番大人しそうな少女は、静かながら、どこか鋭い声。

他2人の少女達も、続いて苦言を漏らす。



「うぅ~ん、だとしたらマズいよねぇ……。

 士官学校の中で家柄を持ち出すのは『規律違反(タブー)』だから」


「うんうん。

 教官(センセイ)達も『家柄も年齢も成績も、階級の前には無意味』って、い~つも言ってるもんネ!」


「それこそ、『模範となるべき帝室の系譜』が言うべきじゃ、ない……」



少女3人からの指摘に、令嬢はクスッと小さく笑う。



「あら、失礼。

 確かに、少し『過ぎた言葉』でしたね、聞かなかった事にしてください。

 魔剣士の理想を体現する『彼女』の素晴らしい姿勢を前に、少しばかり言葉に熱が入りすぎてしまいました。

 我々、最優秀学級(Aクラス)の中でも、年末年始の束の間に、気が緩んでしまう『不心得者』が多いので ──」



それは、失言を指摘された者の顔では無い。

動揺や取り繕いのような、内心の揺れはどこにも見られない。


むしろ、ジロジロと値踏みするような、冷たい目線。



「── まあ、貴女たちは、アゼリア=ミラーと同じ学級(クラス)

 すぐ(そば)薫陶(くんとう)を受けているだけはありますね。

 つかの()祝祭日(しゅくさいじつ)の後でも、心身が緩んではいない。

 さすがです、そこは素直に感心します」



しかし、『かろうじて合格』と厳しい採点をする、試験官のような声色だった。



「……それ、どういう意味?」


「フゥ……、説明するのも(むな)しい事ですよ」



パメラが問いかければ、令嬢カイラは大きくため息。



「最優秀の成績で入学したA学級(クラス)であっても、そろそろ引き締めていた物が(ゆる)む時期なのでしょうね。

 あるいは、まだ1年生のため、自制心が足りないのでしょうか……。

 年末年始に、つい自堕落(じだらく)な生活をしてしまい『スカートがあわない』なんて騒いでいる子も多く見かけます。

 まったく、有事には身命(しんめい)をかける『帝国の魔剣士(つるぎ)』で有りながら、(なげ)かわしい……っ」



彼女は、再びグラウンドに目を向ける。



── イッチ、ニッ! イッチ、ニッ! イッチ、ニッ!

── ガンバリますわ~! リア負けませんわぁ~!



朝靄がまだ晴れない早朝から汗を流し、頭から湯気を上げて走り込み(ランニング)を続ける、帝国一有名な魔剣士の少女へと。



「……こうやって、休日でも時間を見付け、常に自分を磨き上げる。

 その心根こそに、改めて感服します。

 せめて、心構えだけでも上段者(かのじょ)(なら)う ──

 ── もし、そんな勤勉な魔剣士ばかりなら、辺境の被害ももっと少ないでしょうに……

 <副都>のあの件(・・・)だって……──」


「── んん? 今、何か言った?」



ペトラが聞き返すが、令嬢カイラは小さく首を振るだけ。



「いえ、何でもありません。

 それでは、これで失礼します」



追求を許さない、強い目で一瞥(いちべつ)

優雅に一礼すると、すぐに女子寮の方へと去って行く。


足早に遠ざかる令嬢の背中を見ながら、少女3人組がポツポツと話し始めた。



「……人付き合いに、素性や才能で『相応(ふさわ)しいか』なんて。

 名家のお嬢さんって、大変そうよネ?」


「うん……生きづらい、きっと」


「さすがは帝都だねー。

 色んな考えの人がいてビックリするよ、ハッハッハァ……」



少女3人は、歯に物がはさまったような言葉。


相手は帝国きっての名家、副都領主家の公爵子女。

いくら家柄が関係ない士官学校の敷地だとしても、陰口や批難は言いづらい。

それこそ、どこに耳や目があるか解らないのだから。



「何て言うか、ペトラ(ペト)は思うんだけどぉ。

 そんなにアゼリア(リアちん)と仲良しになりたいなら、お菓子あげたら良いのにネ?」


「ハッハッハッ、『この人っ、いい人ですのー!?』ってスゴい喜ぶからねー?」


「……悪い人に(さら)われないか、ちょっと心配」


「でも、『悪い人でしたわー、ヤっつけましたわー!』って元気に帰ってくると思うのよネ!」


「ハハッ! うわぁー、ありそうっ!」



仲良しグループの少女3人は、気まずい空気を変えるように、ちょっと笑い合う。



「2年生の槍の先輩も」


魔導伯(まどうはく)のお嬢さんもね。

 ハハッ、みんなリアちゃんの肩書き(・・・)がスゴすぎて、ちょっと構えすぎ(・・・・)だよね?」


D学級(ウチのクラス)じゃ、小動物(マスコット)なのにネ!」


「でも、みんなちょっと、お菓子あげすぎじゃない?」



すると、メガネで文学少女風のパメラが、ポツリと毒を吐いた。



「……だから、肥満(ポチャ)る」





▲ ▽ ▲ ▽



「── だ、ダメだよ、パメラ(パメちん)

 それはNG(エヌジー)発言だヨ!」


「そうだよ、パメちゃん?

 ペト・パメ2人(コンビ)で、『ポチャッ子、ポチャッ子』ってあんまりに言うから、リアちゃんスゴい気にしちゃったんじゃないか……」



色あざやかな髪の少女と、上背の少女が、あわててグラウンドの方を振り返る。



── イッチ、ニッ! イッチ、ニッ! イッチ、ニッ!

── ガンバリますわ~! リア負けませんわぁ~!

── でも、そろそろ、お腹すきましたわ~……っ



相変わらず、自分への声援(エール)を叫びながら、ランニングを続ける少女の姿。

ペトラとクラウディアは、聞こえていないと確認して、ホッとため息。



「もぉー、2人とも。

 リアちゃんが『スカートきつい』って言ったからって、ちょっとからかい(・・・・)過ぎだよ?」


「ごめんネ! パメラ(パメちん)も」


「……はい、反省します」



リーダー気質の上背少女・クラウディアは、小声で注意する。

残り2人は、素直に頭を下げた。



「お兄さんの前だと、あんなに気にするなんて、アゼリア(リアちん)マジラブぅ~!

 ここは恋の天使(キューピット)ペトラ(ペトちん)の出番だネ!」


「暴れるロックさん(おさ)えるの、大変だった……

 ぅう……っ、思い出しただけで、ゲロウジ虫になりそう……」



一方は、恋話(こいばな)に目を輝かせる。

一方は、青ざめた顔色で吐き気を思い返す。

2人して、真逆の反応だった。


── そんな話をしていると、話題の本人・アゼリアが力なく歩いてきた。



「もうダメぇ、ですわぁ~……

 さすがにお腹すき過ぎ、ですわぁ~……」


「リアちゃん、結局この1週間でどのくらい減量(ダイエット)できたんだい?」



クローディアがそう声をかけると、汗だくの銀髪少女は力なく首を振る。



「……あまり、減ってませんのぉ。

 いえ、正直に言うと、まだ制服のスカートがパッツンパッツンですのぉ~」


「……うぅ~ん。

 やっぱり、運動だけじゃ、ちょっと無理じゃないかなー?」


「でも食べる量を減らすより、運動を増やす方を選ぶあたりが、アゼリア(リアちん)らしいネ!」


「……男子より、いっぱい食べるから」


「ハハッ、そうだね。

 もう、ちょっと食べる量を減らすしか、方法がないんじゃないかな?」


「うぅ~……、せ、節食、ですのぉ~……」



友人3人に言われ、アゼリアは消沈。

少し緑目が(うる)み、情けなく揺れる。



「……お腹がキューキューいうと、リア眠れませんのよぉ……

 ……ベッドの中でお腹すくと、小さい頃を思い出して、哀しいんですのよぉ……」



明らかに気乗りしない様子で、小声でボソボソ言っている。

時々『お兄様ぁ』とか、ぼやいてもいた。


そんな少女に、友人達はつとめて明るく声をかけて(はげ)まし、やる気を(あお)る。



「いや、リアちゃん、全く食べない訳じゃないからっ」


「そうそう! スープとか多めにして、ちょっと食べる量を減らすだけだヨ!」


わたし達(ウチたち)もやるから、一緒にガンバろ?」


「うんうん、ひとりならツライくても、4人いっしょならガンバレるヨ!」


「……み、みなさん。

 うぅっ、リ、リアはいいお友達をたくさん持ちましたわぁ~……っ!」



うなだれるアゼリアに、クローディアとペトラはやさしく背中をなでる。


そんな3人の様子を見ながら、



「…………え、4人(・・)って。

 もしかして、パメラ(わたし)も……?」



予想外という表情で、メガネの奥で目を泳がせる少女も居た。





▲ ▽ ▲ ▽



俺、前世はニッポン人、名前はロック!(転生者あいさつ)




さて、結局<副都>行きは、全部で9日間の旅程になった。

7日間で行って帰れるつもりだった、甘い見込みの俺。

2日間もオーバーステイしたので、怒られるかと、おっかなびっくり。


しかし、意外と嫌味一つ言われない。

神経質な、あの女性事務員さん(名前まだ知らない)にさえ。



「まあ、それはそうだろうね。

 この<帝都>周辺ならともかく、<副都>まで行けば、ね」



街道での魔物の被害。

天候による出発の見合わせ。

そんな理由で、旅程が2~3日延期するくらいザラらしい、この異世界。



「でも、有給日を越えて出勤が減ったから。

 今月は、給料も減るよ?」



メガネの知的女性上司が、めずらしく厳しい事を言ってきた。

そこは誤魔化して、なんとかしてくれると期待してたのにぃ……。



(なんか数日、ちょっと怒っている(ふう)なんだよな。

 <副都>お土産(みやげ)を買い忘れたせいかもしれんな、これは……)



肝心の職場用お土産(みやげ)を買い忘れるとは。

ホワイト企業すぎる職場環境のせいで、社会人(サラリーマン)の腕が(なま)ってる(?)のかもしれんな。


ちょっと反省。




── 閉話休題(それはさておき)



その週の休日に、また東区の倉庫街入り口で待ち合わせ。

約2週間ぶりの、妹弟子との面会である。



「お兄様!」


「おお、リアちゃん元気そうだね?」



年始の『中間考査』だったけ、学力の試験?

その徹夜勉強で崩した体調も、しっかりよくなったみたい。



「このアゼリアに、何かおっしゃる事があるのではなくって?」


「ぅん……?」



何をいきなり意味不明言動してんだ、このポンコツ妹は。



「わたくし、見違えましたよね!?」


「…………?」



病み上がりのくせに、なんだか自信満々だ。



「うんとぉ……なんか、ちょっと肌荒れしてる?

 風邪で食欲おちてて、やつれた感じ?

 あ、でも大丈夫だよ!

 すぐに兄ちゃんが、栄養満点のご飯やお肉をいっぱい食べさせてあげて、ツヤツヤぷくぷく(・・・・)の健康優良児なリアちゃんに戻してあげるから!

 それにリアちゃん、前からちょっと思ってたけど、スマート過ぎるので、もうちょっとお肉(・・)付けて(・・・)丸みが(・・・)出た方が(・・・・)女性的で魅力的に ──」


「── お兄様のおバカぁぁぁぁ~~!!

 うぇぇぇん!! 最低! 変態! 豊満(ムッチり)スケベ! この『デブらせ()』!

 もうお兄様なんて大嫌いでしゅわぁ~~!! びぇぇぇん!」



なんかご機嫌が急転直下(きゅうてんちょっか)な妹弟子に、ベシベシ平手で胸板を叩かれる。

アゼリアの泣き顔は、どこかカンシャク起こした幼児のよう。



(── ハッ!?

 解ったぞ、これはそういう事なのか!)



── 完 全 に 理 解 し た !



俺の右手が、背中でガキィン!と脂肪(しぼう)をつかむ!

そして、そのまま脇を経由して、前方へと固定(ホールドオン)!!


そして、同じように左手を ──



(── くぅ……っ!

 き、キツい……ッ

 これは、思った以上の負荷だ!)



しかし、根性。

見せるぜ、剣術修行で鍛えた精神力を、今こそ。


歯を食いしばって、続ける。



(最後まで()ってくれよォ……ッ、俺の脂肪(カラダ)ァ……!!

 ハァアア~~~ァッ!!)



そして、俺の左手もが、背中でガキィン!と脂肪(おニク)を確保!

同じように、脇を経由して、前方へと固定(ホールドオン)!!



(── 結合(エンゲージ)、完了ぉ……っ!!)



これが!

輪廻仏(ブッダ)に授けられし、俺の転生恩恵(ギフテッド)!!



ジャキィィン!と時空が鳴り、銀河光(ハロー)が後光とあふれ出る!



(── 完成!!

 超合金ハイパー変形ヤマト魂ッ! 寄せて上げる虚乳エンジェリック・バぁストぉぉッ!!)



カモン、リアちゃん!

兄ちゃん看病してあげてないから、さみしかったんだよな!?

ならば、すべて兄弟子的母性(?)で受け止めて()やしてやんよ!!



(この、ハイパー握力が可能にした『可変虚乳(デカッパイ)』でなぁ!(得意顔(ドヤァッ)!))



というか!

これ、すげえ!


なんという戦闘力(カップりょく)

おそらくB以上!


つまりは、推定C!?



「今日だけは、リアちゃんのために『Cカップ兄弟子(アニキ)』なんだぜ!

 リアちゃ~~ん!!」


「── し、死ねえええぇぇぇ!!

 脂肪(しぼう)整形の豊乳(ほうにゅう)マニアなんて、死んでしまえばいいんですわぁぁぁ~~!!」



びぇぇぇん!と泣きながら猛ダッシュする妹弟子(リアちゃん)



「どうしたの、リアちゃん!

 何か学校でまたツライ事でもあった?

 兄弟子(にいちゃん)がお悩み聞くよ!?

 この母性オッパイに飛び込んでおいで!

 兄ちゃん男なんで、()ッパイだけど!!」



寄せて上げながら、全力で追いかける兄弟子(にいちゃん)なのでした。



!作者注釈!


なんだか、バタバタ更新。

微妙に冷笑系令嬢の台詞関係が気になるので、あとで修正するかもしれません。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ダメだこのお兄ちゃん、早く(この鈍感力を)何とかしないとww
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