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異世界カクゲーSPIRIT'sサイキョー伝説[↓↘→+s] ~知ってる?異世界って格ゲー無いんだぜ(絶望)……ハッ!無いなら作ればいいんじゃね(閃き)~  作者: 宮間
Round 7.5:特設ステージ(ボス戦)

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164:アイツひとりでよくない?

俺、前世はニッポン人、名前はロック!(転生者あいさつ)




自分が立っている『土砂の道』を見ているだけで、ちょっと声が震える。



「改めて見たらぁ……、マジでエグいなぁ……」



うわー、という感想しか出ない。


── 切り(ひら)かれたそこ(・・)を『道』とは言ってみたが、『墜落(ついらく)跡地(あとち)』と言う方が近い。


『瘴竜圏(ドラゴンフォール)の門番』 ── あの黄金色の巨大甲虫(カブトムシ) ── のジェット噴射体当たり(ダイブ)えぐ(・・)られた(・・・)元・原生林。

大木を50も100もベキベキ薙ぎ倒し、200mも300mもゴリゴリ()し進んだ、痕跡(こんせき)だ。


そんな環境破壊みたいな大被害をまき散らし、ようやく(・・・・)停止するような、暴走機関車以上の何か!



「なんでそんな(・・・)魔物(モン)とぉ、殺し合いさせられてんだよぉーーー!」



ちょっと無理矢理に、(いか)りゲージを爆発。

(※ 格闘ゲームなら [挑発]+[強攻撃]ボタンを押しっぱなしでゲージため。

 怒りゲージMAX後に、ボタン4個押しで強制発動)


内心の(おび)えを消し去り、気力を充填(じゅうてん)



── ロック行きま~す!!



『チリン!』『チリン!』『チリン!』と自力詠唱(キャスト)3回分を保留(ストック)

魔物相手には初めて使う『必殺技連撃(スーパーコンボ)』だ。



「まずは【秘剣・三日月(みかづき)】っ」



バシュン!と【序の一段目:裂き(チェーンソー)】バージョンの飛ぶ斬撃が、巨大カブトムシの背後にぶつかる。

ギャギャギャァ……ッとハデな音がするが、案の定ほとんど効いていない。



(まあ、【三日月(コレ)】は牽制(けんせい)攻撃みたいなモンだからなっ)



本命の攻撃は、次から。


遠距離攻撃(みかづき)巨大甲虫(カブトムシ)の頑強装甲に弾かれている間に ──

 ── つまり、側面からの囮攻撃(デコイ)気を(・・)引いて(・・・)いる(・・)内に(・・)、シュバァン!と上空へ(・・・)高速飛翔。


本日3回目の出番、【秘剣・速翼(はやぶさ)参ノ太刀(さんのたち)水深(みさご)】だ。


急上昇&急降下で、加速と体重の乗った刺突(つき)の不意打ち!



(首の隙間(すきま)は、関節だから装甲が薄いハズ!

 巨大カブトムシの黄金色甲殻(こうかく)の弱点を狙って、破壊する!!)



しかし、ガァン!と分厚い鋼鉄の扉でもブン殴ったような、音と手応え。

急降下からの全体重乗せ刺突突撃(チャージ)なのに、傷が入ったかどうかも怪しいくらい。



── しかし、ここまで(・・・・)は最初から予想済みだ。



「まだまだぁ! 追い撃ちの【禍ツ月(ドリル)】だぁ!」



必殺技連撃(スーパーコンボ)』仕上げの3発目!

ゼロ距離破壊に特化した【秘剣・三日月(みかづき)弐ノ太刀(にのたち)禍ツ月(まがつつき)】をブチ込み、即座に飛び退き(バックジャンプ)



ギュガガガガァ……!と穿孔攻撃(ドリル三日月)が火花を散らし ──

 ── そのまま5~6秒後、効果時間切れで、(むな)しく消滅する。


俺の渾身(こんしん)の『必殺技連撃(スーパーコンボ)』を食らった中型魔物は、何事もなかったような無反応。

相変わらず、鋼糸(ワイヤー)の拘束でもがいていて、ジタバタジタバタ。



「── って、おい! 【禍ツ月(まがつつき)】でも、なんともねーのかよ!?」



(わざわざ、針の穴を通すくらいの超・精密コントロールで、黄金色甲殻(そうこう)隙間(すきま)を狙ったのにぃ!?)



いくらなんでも、ちょっとショックだ。

小さな穴くらい()くだろう、とタカをくくっていたんだが……。



「ウッソだろう、お前ぇ!

 今の確定コンボ、ぜんぜん効いてねーのかよぉ!!

 『巨人の箱庭』(ジャイアントガーデン)巨大魔物(バケモン)と同類かよ、コイツ!?」



違反行為(チート)やめてください、運営(ブッダ)に通報しますよっ!

 この常時の無敵装甲(ラグアーマー)ってツール使ってますよねぇ!?)



そんな現実の理不尽(クソゲー)っぷりに、文句を言っていると、



「── コォーーー! フォォーーー!!」



路線バスくらいの虫型魔物の向こう側から、特徴的な呼吸音。

同時に、魔力センサー魔法【序の四段目:風鈴眼(ふうりんがん)】で、デタラメな魔力の集中を感知。



「── 例の切り札か!?」



俺は言葉(なか)ばで、オリジナル魔法を自力詠唱(『チリン!』)

最速飛翔の【秘剣・速翼(はやぶさ)四ノ太刀(しのたち)夜鳥(ぬえ)】で、空中へ退避。


あの骸骨頭のオリジナル魔法剣『黒剣(こっけん)』とかいうヤツが、即座に炸裂。


── ズドォォオン!と雷が2~3本まとめて落ちたみたいな、すさまじい爆音と、黒い閃光が(またた)いた。





▲ ▽ ▲ ▽



俺は、飛翔魔法の効果を(ゆる)めて、ヒュルルル……ッと着地しながらグチっぽく独り言。



「おいおい、ちょっと早すぎじゃないか……?」



骸骨被り(スカルヘルム)』の切り札・破滅の魔法剣『黒剣(こっけん)』は、ギリギリまで使わない ──

 ── 直前の打ち合わせでは、そんな手はずになっていた。


なにせあの、紫色の魔力を濃縮した魔法剣は、『人食いの怪物(マンイーター)#1(リーダー)が受けた『呪いの一部』らしい。

触れた物は錬金(れんきん)金属だろうが何でも破壊し、腐りかけた木材みたいに、ボロボロになるらしい。


そんな、ムチャクチャな攻撃だ。


そんなモノを考え無しにポンポン撃つと、せっかく巻き付けた『鋼糸拘束罠(ワイヤートラップ)』が消滅してしまう。

動きを封じている内に、あの無敵装甲をなんとか削り、勝機(チャンス)を作るという計画が台無しになってしまう。



「……これで『成果なし』だったら、『骸骨被り(アイツ)』ブン殴るぞ?」



恐る恐ると、木々の間を抜けて砂煙(すなけむり)の方に近づいていく。



── ギギイィィッ! ガシャーン! とか、なんか前世ニッポンの交通事故みたいな、異様な破壊音。


慌ててサッサッと避けると、砂煙のカーテンを突き破ってくる、何か。

鈍色(にびいろ)の人間(だい)のモノが、グルグル回りながら飛んでくる。



「……コォー……」


「………………」



ドガンドガン!と地面でバウンドして、森の緑の中に消えていく。

その瞬間、動物のガイコツの奥の、巨漢の青い(ひとみ)と、目があった気がした。



(……ぅ、うん!

 どうやら(・・・・)無事(・・)みたい(・・・)ですねっ

 ── あんなブッ飛ばし方されてゼンゼン焦ってねーとか、アイツ本当に人間(ニンゲン)か、オイッ!?)



即席の『相棒』のピンチ(・・・) ──

 ── ではなく、その不死身(・・・)っぷり(・・・)に、冷や汗が出ちゃう。



(だいたい、アレだ、アイツ。

 なんで『触れた物は何でもボロボロにする』紫色の魔力に、全身を(おか)されながら、まだ死んでねーんだよ、テメー!?

 ── って、逸脱(バグ)ったヤローだしなぁ……)



徐々に俺も、あの無敵怪人(ヘンタイ)(あつか)いが解ってきた。

心配とか気遣いとか、時間と精神(メンタル)のムダだ。


今はとにかく、『瘴竜圏(ドラゴンフォール)の門番』退治だ。



── 少し砂煙が収まってくると、巨大カブトムシが狂ったようにグルグル回る姿が見えてくる。


ベキベキ! ボキボキ! バキバキ!……と破壊音が鳴り続けている。

黄金色3本角を振り回すたびに、周囲の樹木が発泡スチロールみたいに粉砕されてた。



「こんな攻撃(モン)くらって、よく死んでねーな、アイツ……」



つくづく非常識な『相棒』に、感心半分、呆れ半分。


さらに、巨大カブトムシの黄金色が、背中の半分は欠けている。

つまり、薄翅(うすはね)を収納する甲殻(こうかく)の羽根が、左側の片方は砕けていた。



「アイツ、一応やる事やったのか……っ

 クソ、俺も気合い入れねーと!」



とは言っても、『自慢の甲殻が破壊されてビックリ、発狂&激怒(バーサーク)状態』な巨大カブトムシ。


案の定、鋼糸拘束罠(ワイヤートラップ)が消し飛んでいるし。

その上、荒れ狂って暴れすぎで、とても近づける状況じゃない。



(ならば、遠距離攻撃!

 それもタメの()る、とっておき!)



事前の作戦会議で

『動きを封じる鋼糸拘束罠(ワイヤートラップ)が傷ついたら困る』

とか言われて、さっきまでは使えなかった開発中の必殺技(マホウ)を使ってみる。



「くらえ、【試作版:八重裂(やえざき・)・劣(マイナー)】っ」



ィィィィイイイ……ィン!と高速モーター音みたいな異音をまき散らす、青い魔力で魔法自力発動(『ギャリィン!!』)


拳闘術(ボクシング)で言えばアッパーカット系の動きで、模造剣(ナマクラ)を下から上へ振り抜く。

さらに、勢いのまま背後に回して、1回転の軌道(きどう)


その(・・)満月の形(・・・・)に、過負荷(オーバークロック)の【序の一段目:裂き(チェーンソー)】が形成され、回転丸ノコみたいな直径1.5mの魔力刃が飛んでいく。

秒速1mくらいの、ゆっくり(・・・・)した速度で。



── やがて(・・・)あの(・・)六本脚(・・・)トカゲ(・・・)()斬る(・・)ための(・・・)、三日月の『四』(やえざき)


この『満月刃』(やえざき・マイナー)は、その遙か遠い夢想を(・・・)現実に(・・・)するため(・・・・)の、試行錯誤の一つだ。



ギャリギャリギャリリリィ……!と、黄金色の甲殻(から)にぶつかり、火花を散らせる。


巨大な虫型魔物(カブトムシ)無敵装甲(チート)を、回転丸ノコを巨大化させたような『青い満月刃』(ディスク・ソー)が削り始めた。





▲ ▽ ▲ ▽



巨大魔法の縮小版、【試作版:八重裂(やえざき・)・劣(マイナー)】。

青い魔力の回転コノ刃が、一番頑強そうな3本角の一つを削り始めた。


思いがけず、会心の戦果だ。



「うおっ やったか!?」



そんな幸運のあまり、うっかり縁起悪(フラグ)を口走っちゃう。


すると、『ゴォーン!』と魔物特有の魔法起動音。

同時に、ボォンッ!と巨大カブトムシを中心に、紅蓮(ぐれん)の小爆発。


その爆圧で、魔力で作った刃という極めて(・・・)モロい(・・・)『青い満月刃』(ディスク・ソー)は、()()微塵(みじん)



「おい、自爆攻撃(・・・・)で防御すんのかよっ!?

 ムチャクチャだろっ!」



巨大甲虫(ジブン)無敵(チート)装甲(そうこう)に、絶対の自信がないと出来ない、デタラメな防御方法だった。


その爆圧で飛んでくる小石から頭部を守りながら、警戒の態勢。



── ボヴヴヴヴゥ……!と黄金色カブトムシが、浮き上がる(ホバリング)

上空の(はる)彼方(かなた)へと、退避しようとする。


しかし、自爆のダメージがあったのか。

あるいは、それとも俺の魔法&さっきの自爆で3本角のうち1本が完全に折れたせいで、バランスを崩したのか。

空中姿勢がフラフラしていて、上昇速度もかなり遅い。


つまり、追撃の好機(チャンス)だ!



「逃がすかぁ!

 【秘剣・木枯(こがらし)参ノ太刀(さんのたち)星風(ほしかぜ)】っ」



台風だか、軍用ヘリの回転翼(ローター)だか、という強風に逆らい、敵の下に潜り込む。



── あ、この【星風(ほしかぜ)】ってアレね。


技コマンド: →↘↓↙←+ [P] の乱舞系コマンド投げ。

回転斬り2回の後にジャンプアッパー系の斬撃、空中トンボ返りで離脱する必殺技(ヤツ)


最初の2連撃は、脚部装甲に弾かれたが、本命の昇空斬(ジャンプアッパー)は、巨大虫型魔物の弱点に直撃。

甲殻の薄い腹部(そこ)を斬り裂き、黄色い体液を飛沫(しぶ)かせた。



「よかった、底薄(そこうす)だ!

 (はら)には効いたぞ!

 コイツ、『巨人の箱庭』(ジャイアントガーデン)巨大魔物(バケモン)ほどもねーぞ!

 ── ハハッ、ザコお疲れ(オツッ)



ようやくの、有効打(クリーンヒット)

思わずテンションが上がり、軽口が出ちゃう。


すると、ようやく駆け寄ってくる足音と共に、



『── なんかあの子……“巨人の箱庭”(ジャイアントガーデン)“巨人の箱庭”(ジャイアントガーデン)って、さっきから言ってない?』

『そう言えば、剣帝流の修行場は、帝国有数の危険地帯<ラピス山地>でしたね……まさか、その奥地へも』

『それではぁ、勇士(ゆうし)様が怖れ知らずな理由はぁ、現世の地獄に立ち入った経験があるからぁ~?』

未強化(なまみ)の剣士が、現世の地獄“巨人の箱庭”(ジャイアントガーデン)に挑む……? もはや無謀なんて言葉すら生温いぞ?』

『あらあらぁ、まぁ~~なんて事なのぉっ やはりこの方こそがわたくしのぉ……っ』

『いやいや、姫って! そんなワケないでしょ!?』

『ホントだよ、オイラと大して変わらない年のヤツがさぁ……まさか、ハハッ、そ、そんなワケ……』



角付き鉄兜(ヘルム)の冒険者PT(パーティ)さん達の、ちょっと呆れたような、ぼやき声も聞こえてきた。


すると、空中逃避(ホバリング)している黄金色カブトムシの上昇が止まる。


ボヴヴゥ ── ビビッ……! ビビビビィ……!と薄翅(うすはね)の羽ばたき音が、まるで鉄弦を(・・・)弾く(・・)ような(・・・)甲高い騒音に変わった。


上空15mくらいに張られた鋼糸網(ワイヤーネット)が、虫型魔物の逃亡をジャマしている。



(── そう、俺の『鋼糸(いと)使い』技能の設置罠だ!(粘着笑顔(ニチャァッ)

 上空に逃げられたら手に負えないから、さっき着地地点に駆け寄りながら、目視しにくい細い鉄弦(ワイヤー)の網を設置しておいたワケ!!)



得意面(ドヤがお)が止まらない!



「くたばれぇ、軍用ヘリ(アパッチ)もどきぃ!

 【秘剣・三日月(みかづき)】! 【秘剣・三日月(みかづき)】! 【秘剣・三日月(みかづき)】! 【秘剣・三日月(みかづき)】! 【秘剣・三日月(みかづき)】! 【秘剣・三日月(みかづき)】ぃ~!」



逃走飛行を封じられた巨大カブトムシに、下から遠距離攻撃の追撃!

見よ、この『超天才児(リアちゃん)方式』の両刃(もろは)装填(そうてん)の【()ち】の回転率!


右手5指と、左手の人差し指の6発分。

待機状態(スタンバイ)の<法輪(リング)>が、即行(ソッコー)全消費(ゼロ)だ。


ドシャッドシャッドシャッ……!と底薄(そこうす)な腹部甲殻を斬り裂く。

ボタボタと黄色い体液(しる)が降ってくるので、飛び退く(バックジャンプ)



(魔物の体液だし!

 万が一、猛毒とか強酸とか、有害成分が含まれてたら怖いのでっ!)





▲ ▽ ▲ ▽



『うわぁー、マジでウチの#1(リーダー)並に理不尽だ……』

『なんかもう……アイツ1人でよくない……?』



遠くで誰かの、投げやりな声が聞こえた気がする。



(── おい、やめろ!

 こんな凶悪な魔物の前に、『未強化(なまみ)』の魔剣士以外(パンピー)がひとり取り残されてるとか、自殺行為なんだからなっ)



そもそも、あんな(・・・)不死身(チート)野郎(ヤロー)と一緒にされたくはない。



── ギギ……ッ、ギィ……ッと魔物が歯ぎしりみたいな鳴き声。


不吉な音に、内心は冷や汗がダラダラ。

正直、いつ魔法攻撃を使われるか、気が気じゃ無い。


さっきの小爆発くらいならまだしも、コイツの『爆弾(ボム)』とかトンデモない威力だろうし。


テンションの高さで恐怖を誤魔化してたのが、そろそろ表情に出そうになる。



(だいたい俺とか、高威力(デカい)魔法を使われたら、一発即死(アウト)ナマクラ剣士(ひ弱ちゃん)なのですよ?

 過剰な期待はノーセンキュー。

 ── だからお願い、早く援護(ヘルプ)に来てぇ~~っ!)



そんな弱音を必死に押し隠し、

『ふん、人間(ヒト)(あだ)なす魔物め……っ(キリッ!)』

と剣術の達人なイメージ顔で、巨大カブトムシを(にら)み付ける。



── ギィ……ッ、ギギ……ッ ギギギ! と魔物が怒りっぽい声を連発。


俺の【秘剣・三日月(えんきょりこうげき)】の範囲から逃れたいんだろう。

巨大甲虫(カブトムシ)は、薄翅(うすはね)を羽ばたかせる。


だけど、ビビビビィ……!と鉄弦(ワイヤー)天蓋網(ネット)にジャマされるだけ。

そんな無理を続けると、ついに薄翅(うすはね)が傷つき、欠片(かけら)が木の葉のように舞い散り始めた。



「いやぁ~、トンでもないよ、アンタ」

「このままぁ、勇士(ゆうし)様1人で倒してしまいそうな勢いでしたねぇ~」



ようやく後方支援の連中が駆けつけた。

ほっと、ひと息。



「我々も戦果をかせがなければなっ」

「ええ、『強襲討伐(レイド)』を提案した責任もありますしっ」

「元AA級(ダブルエース)の『人食いの怪物(マンイーター)』、ナメんじゃないわよ!」



中導杖(ロッド)>や<長導杖(スタッフ)>などを構える。

全員が、アウンの呼吸で、一斉に攻撃用<魔導具>(マジック・アイテム)のスイッチを押す。


五つの『カン!』という機巧起動音が重なる。


そして、灼熱の赤い槍が5本、ズオォンッ!と一斉に放たれた。



!作者注釈!


なんか文章スカスカだったのでチョワー!と足したら、500文字くらい増えた。

ふしぎ!

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