132:ピンクでスゥイーツ~謹慎後それから~
俺、前世はニッポン人、名前はロック!(転生者あいさつ)
<帝都>生活も、すでに2ヶ月目。
俺は、相変わらず国営研究機関・魔導三院で、下働きの力仕事要員。
最近そろそろ、他の研究室の人に顔を覚えられ、ちょこちょこ話しかけられるようになった。
からかい目的60%、興味本位の質問30%、残り10%が純粋な雑談。
(ま、新規就職1ヶ月目で雑談相手ができただけ、前世からコミュ障の俺としては上出来だな……)
── そして、同じくコミュ障な当流派の妹弟子の方はというと。
士官学校を入学早々の謹慎処分『独房』から、ようやく出所。
まだ16歳になってないけど特例で『中級魔法の国家資格』の筆記試験を受けさせてもらい、なんとか合格して『仮資格』が取れた。
それで、謹慎処分と試験過去問の勉強地獄から解放されたらしい。
(なお『中級魔法の国家資格』は士官学校の卒業要件のひとつなんで、2年生で取れなかったら猛勉強させられる、との事)
ようやく、まともな学園生活のスタートだ。
しかし、クラスメイトと初顔会わせしないままで、3週間の空白期間がある。
(兄弟子的には、クラスで孤立しているか不安だったんだが……
5年もいた<翡翠領>でも、全然友達ができない子だったし)
── しかし、まったくの杞憂だったらしい。
久しぶりに顔を見せた本人から否定された。
「このアゼリア=ミラーにとって、お友達をつくるなんて、造作のない事ですわよぉ~~!
わたくし、超天才美少女魔剣士ですのでぇ~~!
オ~~ホッホッホッホォ~ッ」
久しぶりの高笑いも炸裂。
リアちゃん、絶好調である。
事情を聞いてみたら、いわゆる『おもしれー同級生』展開。
つまり、
── 『キミが噂の、入学早々にスゴい中級魔法ブッ放した子?』
── 『あの時、先生達も上級生達も大慌てで、笑っちゃうよねー』
── 『ヤるねーキミ、一緒に居ると面白そー』
みたいな感じで、好意的に受け取ってくれるクラスメートが居たらしい。
魔法も剣も一流で、見た目はクールビューティーな完璧美少女。
だが、深掘りされると色々ポンコツっぷりが露呈する。
で、露呈した結果、男女ともに愛されるクラスのマスコット枠に収まったらしい。
おかげで、ちょっと常識の無い事を口走っても、
── 『まあ、アゼリアさんだしなー』
── 『あの子、変わってるからー』
── 『美人なんだけど、ちょっと残念だよねー』
で、流されているらしい。
(前世ニッポンのことわざ『災い転じて福と成す』って感じか。
思いがけず、上々な滑り出しだな)
そして、その『おもしれー同級生』発言した本人達も、今日着いてきていた。
「どうも。
キミがリアちゃんのお兄さん?
なんか聞いてたイメージと、だいぶん違うなあ。
もっとゴッツい大男かと思ってたよ、ワッハッハッ」
なんか、女子バレー部か女子バスケ部みたいな、日焼け長身のサバサバ短髪少女だった。
▲ ▽ ▲ ▽
「わたし、クローディア。
名前、長いんで『愛称』って呼んで」
サバサバ短髪少女は『後半取るか?』という感じの愛称。
(まあ、前世ニッポンでも、名字ワタナベさんは、だいたい『ナベさん』が愛称だったからな。
そういうモンだと思うか……)
そんな風に自己解決。
そして2人目。
「はいは~い!
ペトラちんで~す、よろしくネ!」
妙に元気な上、フワッフワッな髪をカラフルに染めて、さらにキャンディーみたいな髪飾りをいっぱいつけている子。
(兄ちゃん、うっかり『アメダマ髪についてたよ?(カリッ)』とか囓っちゃうところだったZE☆
こんなキラッキラッな格好で街を歩くなんて、アタマがフットーしそうだよぅ!)
そして、テンション低めの声の3人目。
「……どうも。
パメラです、この根暗ウジ虫女ってイジメないでください……」
陰キャなメガネ女子。
髪色は、帝国南方では多いらしいグレー系。
すると、さっきのキャンディー髪飾りの子が絡んでくる。
「2人合わせて! ペトパメ!!」
「……勝手に、合わせないでください」
肩を組んで、横Vサインとかしてくる、陽キャ少女。
迷惑そうな声で諦め顔の、陰キャ少女。
(これが男なら『おいィッ●●くん、元気かァッ』って体育会系の同期に絡まれてる感じか……
相手に悪意がない分、対処に困るんだろうなぁ。
おいたわしや、メガネ女子……)
前世から陰キャの俺としては、同類っぽさを感じる少女に同情してしまう。
「うん、個性的なお友達だね」
「お~ほっほっほっ
アゼリアが『特別』ですので、『特別』なお友達ができましてよぉ~!」
自慢げに高笑いする妹弟子。
(兄ちゃん、お前のむやみな自己肯定感、嫌いじゃないゾッ☆)
単に、調子に乗ってるだけな気もするが。
「当流派の妹弟子、ちょっと過保護にしちゃったから、ワガママも多いと思うけど。
3人とも仲良くしてあげてね?」
「ワッハッハッ、なんだかオヤジさんみたいな事を言うお兄さんだね?」
サバサバ短髪少女に、面白がられてしまう。
(まあ、肉体は思春期少年だが中身は中年以上だからね、俺って)
とは言っても、それをバカ正直に言うワケにもいかない。
「知ってると思うけど、リアちゃんは実家から離れて、遠くで魔剣士の修行してたんだ。
俺、その修行先での『保護者代わり』みたいな感じ」
そんな話をしながら、片手でこっそり財布の中身を確認して、ヨシッ、と意気込み。
── 【速報】俺氏、初対面の女子学生ズをお茶に誘ってみる【あくまで接待】
「さて、それじゃあ社会人でお給料もらってるお兄さんが、お嬢さん達にちょっと美味しい物をおごってあげようか?」
「きゃーっ」「やったーっ!」「行きますわっ」「お世話になります……」
と、食べ盛りの女子たちは単純で、食べ物で釣れてくれた。
▲ ▽ ▲ ▽
妹弟子の女友達が希望したのは、<帝都>東区も、東部の果てにある港近くのお菓子屋さん。
繁華街から結構離れた場所だが、最近できた繁盛店があるらしい。
「今、ここ、すごい人気なんだよぉ~~っ
むしろ、この店を知らない子は、もう『帝都女子じゃない』ってカンジ?」
「へー、そんな有名なお菓子屋さんなんだ?
……それじゃあ、勤め先に買ってもって行こうかな」
と、俺が感心していると、
「リア、全然知りませんでしたわっ」
「わたしも、初めて聞いたなあ」
「……『帝都女子』とかキラキラ属性、根暗なウジ虫にはまぶしすぎるので」
同行している女子3人が、全然だ。
「君たちね……
お友達が盛り上がっているんだから、もうちょっと興味を持ってあげなさいよ」
「そうでしょう、おにーさん!?
リアちんもディアちんもパメちんも、まるでダメダメなのよ~っ
これはもう、わたしが責任持って、帝都に似合うオシャレなレディに育ててあげないとダメと思うのよネ!」
ふわっふわっカラフル髪の女子が、決意の握り拳を振り回す。
「……はあ、そうですか」
「リアは、すでに立派なレディですわよ?」
「んん~、パメラとか、オシャレなレディの前に立派な魔剣士に成らないとダメじゃないかなあ?
剣術とかの運動系の授業は、クラス最下位だし」
女子3人の塩対応。
しかし、カラフル髪ちゃんも淡泊な反応に慣れているのか、気にせず皆を引っ張っていく。
そんな友達関係をみている内に、目当ての店についたらしい。
味気ない倉庫ばかりの街角に、若い女性ばかりがズラリと整列している。
「── わああっ!
さすがに休日だけあって、いつもより多いネ!」
「うわぁー……マジで大行列っ」
行列の最後尾に、女子4人と俺が並んだ。
── その入店待ちの間
色々と雑談していると、アゼリアのお友達3人が個性的な理由がわかった。
どうやら士官学校の魔剣士学科は、入学直後の能力検査でクラス分けされるみたい。
ほら、この前、当流派の妹弟子が中級魔法を【超広域】でドーンしたアレの測定結果。
成績優秀な子は身分の高い・低いで『A学級』と『B学級』に分けられる。
優秀だけど一部苦手科目がある子は『C学級』。
逆に特化科目があるけど他がダメな子か、全部まあまあの子が『D学級』。
(他に、素行不良や問題児の『E学級』もあるらしいが、今回は関係ないので省略)
── アゼリアのクラス分けは、ここ『D学級』。
上流階級の子や上昇志向のエリート志望さん同士みたいなガツガツの競争がない、ノンビリなあなあな気質の子ばかり。
『実家の都合で士官学校に入ったけど、そこそこの成績を維持しつつ、友達作って学園生活を楽しもうかなっ』という感じ。
つまり、マッタリ勢の学級。
競争意識が少ない分、クラスとしてのまとまりというか、人間関係は良好みたい。
(これなら、兄弟子あんまり心配しなくて良さそうだ……
もう1ヶ月くらい様子見たら、<ラピス山地>の家(山小屋)に戻っても大丈夫かな?)
叔父のクルス氏だけじゃなく、叔母のエリーさんも優しそうだし。
何かトラブルがあっても、頼りになるだろう。
そんな内心で算段しながら妹弟子をチラ見すると、何やら不機嫌の様子。
全然進む気配のない大行列に、ブスッとし始める。
「……これ本当に、ずっと待ちますの?」
「うう~ん、今日は2時間待ちは確定かな~?」
「に、2時間!?」
「へ~、そんなに!
スゴい人気店なんだね、ワッハッハッ」
「……2時間も、直射日光を浴び続けるなんて。
根暗ウジ虫は干からびてしまいます……
哀れで、か弱い、そんな生き物なんです……」
リアちゃん以外にも、ちょっとウンザリな空気が蔓延しつつある。
── ここ<帝都>は、500万人だか、1千万人だかが暮らす、城塞都市。
人口密度も半端なく、公共機関や人気の店なんかは行列が当たり前。
(こういう大行列とか順番取りとか、前世ニッポンのトーキョーの生活を思い出すなー)
俺としてはちょっと郷愁にひたっちゃう。
しかし、大人しく待つのが苦手なのが、当流派の落ち着きない子である。
目に見えてソワソワしてきたので、銀髪キューティクルの頭をポンポンして、周囲を眺めていると、店員さんと目が合った。
若い女性店員ばかりの中で、唯一オッサン。
店長とかオーナーとかの立場の人だろうか。
「── あっ、もしや、いつぞやの」
「── ん? アレ、マムシのなんとかさん?」
つい2~3週間前に、運河の底から引き上げた、中年商人の顔がそこにあった。
▲ ▽ ▲ ▽
「いや~、御仁もお人が悪いっ
わざわざ列でお待ち頂かなくても、わたくしめに声をかけてくださればっ
── ささっ、どうぞ中へ、中へ!」
どうも、商人親子(正確には叔父と姪っ子)が新規オープンしたお菓子屋さんだったらしい。
ついこの前まで、赤字まみれで倒産の大ピンチ、ヤクザ者の貸し付け踏み倒し未遂、という状況から、一発逆転な大繁盛らしい。
「ここ、オッサンの店だったのか……」
「ええ、お陰様でっ
ヴィッキーのお菓子を、試しにあちこち配ってみたところ、上流階級のご婦人のお茶会で話題になりまして!
それから、名門貴族や有名商会のお歴々から、問い合わせがひっきりなし!
ついに商業ギルドからも、支店を出す追加融資の話もくるくらいで!」
「へ~、それはスゴい」
酸欠紫色の顔で死にかけてたオッサン商人が、今は笑いが止まらないといった満面の笑顔。
「オッサンが人生やり直せたみたいで、良かったよ」
「いや、本当に、その節は!
このダンカン、何とお礼を申し上げたらよろしいかっ」
オッサンが、やたらとペコペコしまくる。
さらに、上客用としか見えない、接客室に連れて行かれる。
室内は、革張りソファーとか雰囲気ある絵画とか、高価そうな調度品ばっかりだ。
お陰で、妹弟子の友達3人が、ちょっと困惑。
「……お、お兄さんって、何者?」
「しょ、商業ギルドの偉い人だったり……?」
「優しそうだったら、ペトラすごい気安くしちゃったけど、大丈夫かな……?」
(ただの、『魔剣士失格』ですよ、お嬢さんがた……)
「ですので、リアのお兄様はスゴい方なのですわ!」
(妙な噂を流すな、ポンコツ妹めっ)
いちいち説明するのも虚しいので、女子生徒さんのコソコソ話は、そのまま聞き流しておく。
すると、店の奥からドタバタと、慌ただしい足音。
「もう、お養父さん!
ムダ話ばかりしてないで、ちゃんと仕事して!
ロックさんの相手は、ワタシがするからっ」
「おお、すまんすまんっ」
オーナーの中年商人は追い出されて、代わりに店長の姪っ子さんが入ってくる。
勝ち気な姪っ子さん(確かヴィッキーさん)は、慣れないフリル満載の可愛い制服が恥ずかしいのか、モジモジモジモジ。
「ロックさん、ようこそワタシの店にっ
本当は、一番にお招きしなきゃいけなかったのに、ごめんなさいっ」
「いえいえ、気にしないでください」
むしろ、2時間待ちの大行列なのに、俺たちだけ裏技使って横入したみたいで、何となく申し訳ないんだが。
「ええっ、あの女の人って店長さんじゃない……?」
「なんか、スゴい事になってきたなあ……」
「だ、大丈夫でしょうか……。
わたしみたいなウジ虫が、こんな立派なソファーに座って……」
またコソコソ話をチラ見する。
妹弟子の友達3人が、接客室の豪華っぷりに、ちょっと困ってた。
「── ねえねえ、おにーさん……
わたしたち、同席してて、大丈夫?
席外した方がいい?」
ふわっふわっカラフル髪の子が、気を遣って耳打ちしてくる。
(── ん?
なんか今『ざけんなよ、小娘がっ』とか聞こえた様な……?)
周りを見渡すが、恐縮している女子3人と、ニコニコ笑顔の姪っ子さんだけだ。
あと、人見知りのくせにムダに図太い名門お嬢様は、優雅に紅茶をいただいている。
「ま、大丈夫だよ。
長居するワケじゃないし」
取りあえず、妹弟子の友達3人にそう言っておく。
そして、店長の姪っ子さんに向き直る。
「お店が繁盛していて、忙しい時にすみません。
すぐに帰りますんで、お気遣いなく」
「そんなっ!
せっかく来てくださったんだから、ゆっくりしていってくださいよぉ!!
なんなら、今夜は我が家に泊まっていただいてもっ」
「いやいや、さすがにそこまでは。
今日はお菓子を買いに来ただけなんで……」
「そんな、お代なんていただけません!
ロックさんは、あの時、義理親娘そろって助けてくれて、商売のヒントもくれてっ
もう、なんて感謝したらいいかっ
お菓子なんて好きなだけ差し上げます、いくらでも持っていってください!
な、なんなら、毎日お家で手作りしてさしあげても……っ!?」
「………………」
先日の『研究室にお礼参り』の時も思ったけど、姪っ子さんにやたら感謝されている感じ。
まあ、あのクサレ裏組織どもに惨殺寸前で、女性的な貞操のピンチでもあったので、色々と過剰反応されているんだろうが。
(この人……若干、感謝が重いな……)
想いが重い件について(ひとり笑い)。
何かもう、『感謝』を通り越して『崇拝』みたいな、熱っぽく潤んだ瞳だ。
(前世ニッポンの会社勤めでも、何人かこういう目つきの同僚がいたなぁ……)
ツアーコンサート『全通』のために販売会社に連続コールしているアイドルオタク女性とか。
アイドル総選挙に応募するためにCDアルバム100枚買ってるアイドルオタク男性とか。
趣味にジャブジャブ給料つっこんでる連中だった。
ゲームオタクでPCオタクの前世の俺が、かわいく見える熱狂だった。
(……俺が美男子じゃなくて、良かったぜっ
モテるタイプに生まれてたら、ストーカーされてたかも……)
女顔(笑)のチビ(呆)という、女性の理想と真逆の容姿な事を、初めて感謝した。
ちなみに、店長の姪っ子さん。
先日のお菓子のお礼の時が『清楚なお嬢様』なら、今の格好は『ゴスロリ乙女』な感じだ。
店のお菓子が、金平糖やゼリーみたいなキラキラがいっぱい着いているケーキとかなので、そのイメージに合わせているのだろう。
アハハ……と俺の乾いた笑いで我に返ったのか、姪っ子さんは慌てて話題を変えてくる。
「── と、ところで。
そちらのお連れさんは、ロックさんのお友達かしら?」
なんか、気のせいか、ピリッとした緊迫感もあるが。
「妹さんのお友達で~す」
「……おごりに、つられて来ただけです」
「もしかして、店長さんはお兄さんの恋人だったりするのかなあ?」
「あらっ! そう見えちゃうっ!?
いやだわ、恥ずかしい……っ」
やっぱり気のせいだった。
年下の少女にからかわれ、ちょっと困った顔をした、優しげなお姉さんだった。
(── ん……?
あれ~、でも、なんか……
あの時、たしか商人のオッサンが『ヤクザ者にタンカ切るほどイケイケ(死語)な姪っ子』とか言ってたような……)
随分と初対面の頃からイメージがずれてきている。
あの時の『くっ殺せ』とか、実は恐怖に震えながらも、かなり気丈に振る舞ってたんだろうか……?
俺が考え事をしている間に、女性陣は打ち解けてきたみたい。
「店長さんって、どんな人がタイプなの~?」
「……やっぱり、お仕事ができる人? お菓子職人とか?」
「でもさあ。ウチの実家とか魔剣士道場だから、ゴツい男の人ばかりだから、身近に居るタイプって見飽きちゃうよね?」
「そうね。仕事を支えてくれる男性もステキだと思うけど。
ワタシはやっぱり、女として、いざという時に頼りになるような強い ──」
何かガールズトークが始まってしまった。
唯一の野郎としては、存在感を極限まで薄くして、愛想笑いだけ浮かべておく。
「ははは……」
正直、年頃の女の子集団の中に男1人という状況は、かなり厳しい。
俺とか、前世も今世もモテない男子だった中身オッサンなので、なかなかの居心地の悪さ。
これが大人というか、オバサン連中だったら、まだま世間話の振りようもあるんだが。
(……忘れ物したとかで、商人のオッサンが戻ってこないかなぁ)
そんな事を考えながら、お茶とお菓子をパクつく。
── その横で、
「おいしいですのっ、おいしいですのっ
キラキラの宝石みたいで、見た目もすばらしいですのっ
叔母様にも持って帰ってあげたいですのっ」
一心不乱で無料スイーツを口一杯に頬張っている、当流派の食いしん坊だった。




