第33.25話 各地、戦場にて ~零奈~
紅太郎がオルガやバクラと戦っている時、
零奈、伊月、誠太郎はどうなっていたのか。
3回に分けて投稿します。
まずは、紅太郎の妹・零奈です。
(今回は短めです)
邪霊来襲編⑰
・零奈
「いぃけえぇぇぇぇ!!!!」
零奈は手にこめた力を一斉に解き放った。
ドカーン!!
邪霊人形の数体が吹き飛んだ。
でも⋯⋯⋯
「ぜぇん全然っ減らない!」
倒しても倒しても倒しても倒しても倒しても
たおしてもたおしてもたおしてもたおしても
減らない邪霊人形に零奈は疲れてきた。
しかも、零奈の視点だけでもこれだけの
数である。一体倒して、視界が少し明けたと思ったとたんに
次の邪霊人形が現れてくる。まるでバクラの城から生えてくる
ように⋯⋯⋯
零奈が目視できる範囲だけでも50体は見える。
「はぁ⋯⋯⋯フゥン!⋯⋯⋯ん⋯⋯?」
氷の<ザドキエル>のはずだが、零奈の身体の熱で溶けてきた。
「まずい!!」
零奈は一歩後方へ下がった。
パキッ⋯⋯⋯
「!?」
バキィ⋯⋯⋯カキギッ⋯⋯⋯
零奈は嫌な予感がした。
バキィ!!
ドカーン!!!
ドドドドドドドドド!!!!!!!!!
ザバァーン!!
大量の水が城の壁を打ち破り、街中に侵入してきた。
零奈はすぐさま氷の台のようなものを生成し、それに乗り、
すぐにその場を離れた。時間にして僅か3秒。
キイィシャァァァ!!!
邪霊人形は次から次へと波に飲み込まれていった。
そして零奈は見逃さなかった。人形たちが流される直前に
口を開いたことを。
「⋯⋯⋯⋯⋯し⋯⋯⋯と⋯⋯⋯ぞく⋯⋯⋯つ⋯⋯な⋯⋯⋯とき⋯⋯⋯」
「か⋯⋯⋯され⋯⋯⋯ら⋯⋯⋯」
「⋯⋯ざ⋯⋯る」
零奈の周囲にいた邪霊人形は流されていった。
「なんなのよ⋯⋯⋯」
次々と倒壊していく街並み。水に飲み込まれていく
濁流となりて。邪霊人形は意味深な言葉を残して死ぬ。
あの日の大津波を思い出される。
「あ⋯⋯⋯」
零奈の目がとまった。
その先に居たのは⋯⋯
「お兄ちゃん!?」
「と⋯⋯誰?⋯⋯オルガに似てるけど⋯⋯」
零奈は城からそこそこ離れた地点にとどまり、様子を傍観することにした。
下手に介入して邪魔してはならないと思った。それに支援するほどの
体力は零奈に残ってなかった。
「⋯⋯⋯来なんし⋯⋯⋯」
「へ?」
何かが聞こえた気がした。
第33.5話 各地、戦場にて ~伊月~ につづく
最後まで見ていただきありがとうございます。
次は伊月です。近日中に投稿します。




