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光と闇のシンクロ  作者: 旭日 陽
第四章  邪霊来襲
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第30話  水流撃


死んだはずのオルガだったが、バクラの力により蘇った。さらに紅太郎の攻撃により、オルガの氷の鎧は解かれ、彼の真の姿が現れた。



邪霊来襲編⑬






水……………人間を含め、全ての生物が生きていくのに必要な物質。水素と酸素で構成されるこの物質は奇跡とも言える。この物質がなければ、人間は勿論、魔族、天使そして今の地球が存在しないからだ。

だから、これが地球に齎されたのは本当に奇跡なのである。第三惑星だけが、数多の生物が生活を育んでいける環境へとなった。

だが、水は時に生物に敵として現れてくる。例えば自然災害。これまで沢山の嵐や津波が人間含めた生物に恐怖を与えて来たことか、それは千年たっても変わらない。

そして、千年前のあの時にも……

水害はあった……





「水……」


なんだろうか。初めてオルガと対面した時は、氷の鎧があったから分からなかったが、


(コイツどこかで見たような…)


自分の前世の記憶だろうかと紅太郎は思ったが、今まで自分の前世について考えた事も感じたこともなかったので、その考えは行き詰まった。でも十七年の人生の中には、オルガの記憶は恐らくない。伊月と再開したあの日の帰り道、急に襲いかかってきて、それで・・・。


「ヒヒッ…俺はお前もバクラも全て

 流しさり、六天魔王の頂点へと!」


野望に笑みをこぼれ出し、オルガは前身をかがめた。


「いくぞ!この曲がり者がぁ!」


「!?」


目にも止まらぬ速さでオルガは紅太郎に突進した。紅太郎は受けきれなかった。


「水遁!零の水撃!」


オルガは至近距離まで紅太郎に近づき、その距離で一瞬で水の流れを利用した強烈な一撃を紅太郎の懐に叩き込んだ。


「ぐはぁぁ…!」


完全な不意打ち。紅太郎はオルガのその姿に目を取られていた。にしても速い。

速すぎる。


「はぁぁ!」


オルガは水で生成した小型の刃を持ち、紅太郎に斬りかかる。紅太郎は慌てて、<ガブリエル>で対抗する。


カキィン!


<ガブリエル>の剣でオルガの刃と交える。だが、今にも押し負けそうだ。それに・・


(水遁!?何故それを…)


そう。水遁とは古来に忍者等が水を利用し身を潜めたり、目くらましに使用する忍法の事。それを何故オルガが使っているのか。紅太郎は疑問で仕方なかった。


「オルガ…お前は何者だ…」


「ヒィ!何度も言わせるなよ。」


「六天魔王、水の魔王オルガだっつーの」


オルガは刃を引いて名乗った。


「いや、それだけか?」


「……………」


二人の間に沈黙が…


「貰ったぁぁぁぁぁぁ!!」


オルガが紅太郎に急接近した。


「水遁!水月!」


オルガの手が光り、周囲を包み込んだ。そして、


「ハッ!」


その光を一点に集中させ、紅太郎を撃ち抜いた。


「ぐぁはぁぁぁぁ」


紅太郎は吐血しながら、9層の壁に激突した。


(やはり何かが……)


「鈍いなぁ…お前正気か?」


オルガは壁に横たわる紅太郎に深しげな言葉を放った。


「くぅ…っ……」


紅太郎は唸ることしか出来なかった。


「まぁいい。お前の力は俺が貰う」


「さぁ決着だ!俺のフィールドに

 怯ろ!」


オルガは懐から水色の水晶のようなものを取り出した。


「……っ……」


「!?」


辺りから急に湿り気が感じた

建物の中だが、紅太郎の頭上に雨雲が出現し、そして、オルガの水晶からは四方へと大量の水が放出され始めた。


「ようこそ。俺のフィールドへ。」







第31話へつづく

最後まで見ていただきありがとうございます。

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