綿 虫
冬の静かな曇りの日
ふわふわと空中を
細かい綿のようなものが
漂っているとしたら
それが綿虫である。
綿虫は 乳白色で
日陰ではその羽まで見えることも
まれにはあるが…
ちょっと目を離している間に
もう流れ去ってしまう。
綿ぼこりのようなその身にも
生命はあり、
生の営みがあり、
それ故の死があるのだろう。
「綿虫の舞いひたすらの楽の中」
朝子 2019*1*11
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静かで気分の落ち着いている時でないと
気がつかぬほど小さな虫であるが そういう情況と心境が相まって
詩人の心を惹きつける所以であるのだろう。
明けました。
おめでとうございます。
平成31年1月11日