スクープ※フェスティバル2
PM3:00[100%]
ギャング・スターはレストランを出た。
「スターさん。これからどちらへ」
スターは空を見上げ、一羽の鷹が飛んで空に溶けていった方向を指差した。
「あっち」
PM4:00[92%]
ふらふらと歩いた先は街で五本の指に入るマフィア組織「トグロ」のアジトだ。
「何をしにここへ?」
スターはリボルバー拳銃を抜く。
「今日の晩飯代を貰いにな」
入り口を守っている黒服の脳天を撃ち扉を開ける。中ではいかつい黒服達がポーカーに興じていた。
「俺も混ぜてくれ」
唐突に入って来たスターに黒服はカードを配ったが異変に気づいて銃を向けた。
刹那、スターの瞳がきらりと光った。
手にあったカードが消え失せる。次の瞬間。10、J、Q、K、Aそれぞれのカードが黒服の頸動脈を切断していた。血飛沫を浴びながらスターは立ち上がると一番奥の部屋へ入っていった。
蛇のレリーフの前に座るドンは血塗れのスターを見て、自分の部下が殺されたことを理解したが、しかし全く動じることはなかった。
「君の目的は何かな?」
スターは笑みを浮かべる。
「この街を裏から支配してる連中の情報を貰おうと思ってね」
ドンは組んだ手を顔の前に寄せる。
「残念だが、情報はその超高性能金庫の中だ。つまり、君は私を殺しても手にいれることは出来ない。」
スターは金庫に弾丸を撃ち込む。しかし、ドンの言葉の通り金庫には傷一つもつかなかった。
「無駄だよ。その金庫は私の『どうぞ』という声にしか反応しない。あ」
ピーという音の後、金庫が開いた。
「サンキュー」
スターはドンを撃ち殺した。金庫の中には札束と黒いファイルが入っている。スターは両方を手にいれるとマフィアのアジトを後にした。
AM00:00[24%]
スターはボッタクリ酒場「オトオシ」でパーティーを開いた。このパーティーには政治家からホームレスまでスターに気に入られたありとあらゆる人間が招待される。
飲めや歌えやでパーティーの盛り上がりが最高潮に達した時、突然扉が開いた。警察が現れたのだ。狙いはもちろんスターである。しかし、スターを守るためにパーティーの客全員が警察を足止めした。スターは逃走のために用意された高級車で颯爽と脱出したのであった。
AM01:00[16%]
脱出ついでにスターは夜のドライブに出掛けた。後ろからはパトカーもついてきている。
「何故、警察を殺さないのですか」
スターはアクセルを踏み込む。
「俺が殺るのは悪党だけだ」
殺人的な加速はパトカーを置き去りにした。
AM3:00「1%」
スターは高台に車を止めた。空は既に白み初めている。山の上では鷹が蛇を捕らえ子供に食べさせている。
「あなたは、正義の味方なのですか」
カワラバンTVのディレクター、アトノ・マツリが今日一日の取材で疑問に思っていたことを聞くと、スターは高笑いした。
「そんなわけあるか」
太陽が上り始め、大地を、街を照らしていく。
「俺はこの街一番の大悪党。ギャング・スターだ。覚えておけ」
ギャング・スターは手で形作った銃をカメラに向けるとばーん。と言った。




