スターズ0ゼロ3
ゼロを中心に全員が円形に席につく。食事をしながら作戦の説明が行われた。
今回の作戦はエチゴ製薬の資金源である「アブラ油田」を破壊することだ。ゼータとアルファが先陣を切りデルタが火力支援。その間にガンマが要人を暗殺し、最後にプラントをイプシロンが解体。ベータは作戦中、全員の通信を受け持つ。
夕刻に作戦は開始された。
「行くぜ」
赤と緑の閃光が前面から突撃する。二人の役目は出来るだけ『派手』に敵を倒していくこと。その為にデルタの支援が必要なのだ。
「俺のこと飾りみたいに使いやがって!」
デルタの瞳に白い光が灯る。彼の目にはありとあらゆる障壁が透けて見えた。その中からいかにも爆発しそうな場所を見つけ狙いを定める。
「発射!!」
ロケットランチャーが赤い大爆発を起こす。その爆発の中をゼータとアルファが突進していった。
「見たか!これが!俺の力!!」
「うるさい」
後ろで座っているベータが言うとイプシロンも頷いた。
「集中させてあげてね」
デルタの頬が真っ赤に染まる。
(準備できたよ。ガンマ)
要人は黒塗りの車で脱出しようとしていた。そこへ青い光を瞳に帯びたガンマが歩いていく。護衛がサブマシンを撃つ。先程までガンマが居た所に銃弾が炸裂する。しかし、
「遅い」
既にガンマは目の前に居た。剣を抜くと一息で護衛を三回突く。
「弱い」
ひい。と声をあげる要人の首を横薙ぎに切断した。
「つまらないな」
頭が落ち血が噴き上げた。
油田の至るところが爆発し、瓦礫の山が築きあげられていく。その内に六人以外、人はいなくなっていた。
最後の仕上げはイプシロンだ。それぞれの建物があった場所に行き、彼女の瞳が黄色く光る。瓦礫は少しずつ風化し、砂に変わった。全ての瓦礫を消す頃には既に夜になっていた。
回収地点まで歩いている間、ゼータが呟いた。
「俺たちのチームの名前が欲しいな」
イプシロンが頷くとデルタが張り切った。
「よし!六神魔将にしよう!」
「却下」
速攻でガンマが呟く。デルタとガンマが睨みあう。アルファが言った。
「じゃあ、ギャング・マッスルズ」
ベータが呆れる。
「ギャングはいいけど、筋肉馬鹿はあんただけでしょ」
ゼータは空を見上げた。空には六つの星が輝いていた。
「ギャング・スターズは?」
イプシロンが言う。
「でも、ギャングって悪者みたいだよ」
「じゃあ俺達は正義の悪者だ」
六人が笑う。そして、回収地点に着いた。
しかし、待てど暮らせど迎えは来ない。
「ゼロの野郎、何やってやがる」
「歩いて帰ったら朝までかかるぞ」
それぞれ悪態をつく中、イプシロンだけは不安そうにしていた。
「何かあったんじゃ…」
「いや、ない。ゼロに限ってそれはない」
仕方なく六人は歩き出す。
やがて暗闇の中にその姿は消えた。




