ギャング★スター1
街一番の高利貸しと名高い「トイチ銀行」構内に発砲音が響き渡った。
「オラァ…金を出しなァ!!」
騒然となった銀行の天井にもう一発弾丸が撃ち込まれる。静まり帰ったところで強盗が叫んだ。
「俺達は強盗団モヒカンセブンだァ!!お前ら少しでも動いたら…」
逃げようとして走ったババアが撃ち殺された。
「撃つからなァ」
モヒカン達は配置についていく。出口。金庫。フロア。今やトイチ銀行の全てがモヒカンによって支配されていた。
「非常ベルは押すなよォ」
銃声が響く。ベルの一番近くに居た中年の銀行員が殺されたのだ。リーダーのモヒカンは銀行員のお姉さんの尻に銃を突き付け、金庫の中へと入っていった。客は並ばされ人質にされた。警察を呼ぶことが出来ず、構内には強盗と人質だけ。虐殺が起きないはずもなく…人質全員が舌を噛み切って自決しようとしたその時。入り口の自動ドアが開いた。
「一、二…六か」
革ジャンにジーパン、ボサボサ髪の男が入ってきたのだ。モヒカン達は一瞬呆然としたが、すぐに銃を向けた。
「おい。動くンじゃねェ。状況解ってンのかァ?」
男はゆったりとした動きでモヒカンに近づいた。
「お前ら、もう一人多かったらラッキーセブンだったのにな」
モヒカンが発砲しようとした瞬間。男の瞳がきらりと輝いた。一気に間合いを詰めると銃を向けているモヒカンの右手に掌底を喰らわして左に逸らしたのだ。モヒカンが撃った頃には既に銃口は的を外し、弾丸はガラスを砕いた。この時六人のモヒカンの連携に一瞬の乱れが生じたのを男は見逃さない。男は刹那の内に腰のガンベルトからリボルバーを抜くとアッパーの要領でモヒカンの顎に銃口を突き付けそのまま撃った。受付のカウンター付近に居た二人のモヒカンは即座に仲間が殺されたことを理解し、男に発砲。しかし、男は構わず死体を盾にして構内に突っ込んでいきモヒカン二人の脳天に弾丸を叩きこんだ。
「六って数字は縁起が悪いぜ」
男は柱に身を隠しつつ人質の近くに居たモヒカンの脳天を射抜く。
「リボルバーの弾数と同じだからな」
さらに金庫前を守るモヒカン二人の弾丸を柱越しに感じつつ言った。
「俺はこの街一番の大悪党…」
滅多撃ちしたためにモヒカンの銃は弾切れを起こした。それと同時に男は飛び出して片方の頭を吹き飛ばす。そして怯んだモヒカンの顎に蹴りを見舞って床に叩き伏せるとリボルバーを向けた。
「ギャング・スターだ。有り金全部寄越しな」
そう…彼は「銀行強盗強盗」をしに来たのだ。
人質達は状況を理解しきれてはいなかったが、チャンスを逃しはしない。割れたガラスから外へ飛び出した。残されたのは死体と失禁したモヒカン、そしてスターだけ…いや、そうではない。
金庫の中から裸にされたお姉さんと一杯に詰め込まれたカバンを持ってリーダーモヒカンが出てきた。
「え?」
二人の声が重なった。スターは足元で震えている失禁モヒカンを撃ち殺すとリボルバーでリーダーモヒカンに殴りかかったのであった。




