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生徒会長、異世界に飛ばされたい

作者: 蒼烏

待たせたな!この小説は下書きとか構成組んだりとか一切ない一発書きです、勢いで書いたので許してくれまひょお…

キーンコーンカーンコーン


終業のベルが鳴る。

本日の授業はすべて終了である。


「うへぁ~、終わった~帰る、おうち帰りますわ」


自分、帰宅いいっすか?


「駄目です」


脱糞。

畜生、俺は部活に入っていないぞ?強いて言うなら帰宅部だ。


「生徒会執行部」


やめろ、あんなの部活じゃない、ただのボランティアだ。

あと心を読むな。






!生徒会執行部とは!


ご存知どの学校にでも存在するであろう学校生活をより豊かに、より健全にしていくための規律の立案、実行!

行事の運営!

各種委員会による生徒への要望実現!

果ては募金活動まで!

幅広く仕事をこなし全生徒の頂点に君臨する組織である!







やっていることは言ってしまえば雑用。

一年生から活動してきて二年目、三年生となり仕事もそつなくこなせるようになった。


「そして自分はその中でもさらに一番、全生徒のだれよりも偉い生徒会長だぞ」


とりあえず何かあれば会長だぞ?って言えばなんとかなると思っている、なったことは一度もない。


「うるせぇ、馬会長さっさと生徒会室にいけ」


ヒドゥイ…

クラスの奴は馬会長と呼ぶ、なぜかはわからない、馬鹿はないでしょうよ…


そういいながら教室をあとにする。

自分のクラスと生徒会室は校舎の端から端まで歩く必要があるので遠いと感じるほどではないが忘れ物を取りに行くときなど本当に面倒だ。


廊下を歩いていると知り合いが声をかけてくれるが大概、


「会長今日も仕事????」


と言う煽りなのが辛い。

あと、アニメとかドラマとかで会長って言うと廊下を歩くだけで会長~!とか皆に言われたり憧れられる存在だと思うんですけど、こう、違います!


そんな奴はいねぇ!

自分が悪いってのか!?

会長としての威厳がない?堂々としろ?挨拶噛むな?

…ごめんなさい。


そんな虚しいことを考えながら生徒会室の扉を開ける。


「「「こんにちは~」」」


学年一つ下の役員たちが挨拶を投げ掛けてくる、うれしい。


「こんにちは~、この前のアンケートの集計ってできてるかな?」


先日、来る学校祭へ向けて実施した行事等への要望アンケートの回収が終わったのである。


会長って指示するだけであとは進捗を聞くだけでいいんですよ!

去年までのように仕事に押し潰されなくていいと言うね、もう本当に辛い思いをしたからこその今があるというかね、お兄さん感激!


もちろん、まだまだ入ってきたばかりとはいえ優秀な子をスカウトしてくれているのでこのくらいは終わっているだろう。


「いやぁ、誰もやってないっすねぇ~」


……は?おいおいおい!やってないのかよ!

やってねって言わなかったかなぁ。これは怠慢ですよ!


実は残念ながらいつも通りで平常運転の日常です。

ちゃんと名指しで仕事あげないと誰かやるでしょみたいな日本人の特性がとても発揮されます。


そして実は私会長になってからも変わらず、お仕事こなしてます!

というか誰よりも動いている気がするよ…

みんな気を付けよう!

悲しい気持ちになりながら椅子に座る。

生徒会室の椅子だけやたらとふかふかなんだけどお金使うところここ?あとソファも冷蔵庫もあるの。

悩みのある生徒を招いてお茶するとかはないので残念ではあります。


「二年生もそろそろ修学旅行だね~、今年も東京とかその辺?」


近くにいる三人くらいに誰とも言わず話しかける。

コミュニケーションは大事です、やはり会長として会話からも相手の状態異常を見抜けないとね!


嘘です、話したいだけです。


「そうっすね~、他にも京都とかあんまりルート変わってないですね」

「でも今年は奈良もいくって聞きました!」

「え~俺寝てたからわかんない、そんな楽しみ?」


わかるよ、自分も当日まで行きたくないって滅茶苦茶テンション低かったからな…

そのくせ一番はしゃいで周りドン引きで

えっなになにちょっときもいんだけどこいつだれだよ

みたいな反応頂きました。


楽しかったから周りは関係なし!


神社とかいろいろいったなぁ、おもかる石も持ったけどあれなんか重かったのか軽かったのか微妙だったからかないそうにないしなぁ。

え?願い事?恥ずかしいので内緒です。


「去年、神社とか色々いったよ、座禅体験とかね!」


あれってバシバシ一方的に叩かれるものだと思ってたが自分でお願いして叩いてもらう事もできるらしいぞ。

担任が叩かれてるときみんなクスクスしとったわ。坊さんに叱責食らったがな。


「足がしびれそうですね」

「寝てる人とかも多そうっすね」

「そういう方はもれなく警策の餌食になります」

「やりたくないです」


やってもいいですか?って言うアンケート書く気がするぞ。

あっ…アンケート集計しないと…


そんな他愛もない話を切り上げアンケートの集計をしていく。








!会長の楽しい集計講座!


皆さんこんにちは、生徒会長です!

今日はね、皆さん一度は思ったことがあるでしょう!集計の面倒な事といったらありゃしない!ね?

え?パソコン使いますって?そうですか、お帰りはあちらです。


と言うことでね!ここではそんな同じことの繰り返しで辛い!というかたのために!会長がね、楽しく集計できる方法をご紹介したいとぉ!思います!


ではまずかわいい女の子を描きます、この時に太ももを強調するような体勢がいいですね。

次に名前を決めてあげましょう、例えば劇いらないちゃんとかね。


ネーミングセンスなくてゴメンね!


これで準備は完了!あとは太ももに正の字を書いていくだけ!


以上!






どうでしたでしょうか?

誰にも見せられないじゃ~ん、とか頭大丈夫なの?とか思うかもしれない。

だけどね、だけれども、これね、それよりももっとひどい問題があってね、その、恥ずかしいんですが


普通にやったほうが早い!!!!!


と言う本末転倒な事態が起こります。

気づいて周り見たら誰もいませんから!外真っ暗ですから!


「はぁ~やっと帰れる…」


鞄のなかに筆箱やらなにやらを詰めていく。

冬でも暖房が効きすぎて暑くなるので窓を開ける人もいるため窓が施錠されてるか確認をしてゆく。

最後の窓を確認しようとしたところで自分一人しかいないはずの生徒会室に音が産み出される。




ガラガラガラ……




ひえっ!こわっ!なんですたい






!会長の証言に基づいた再現!


そんなドアを開けるような音がしたものですから、

怖いな~、怖いな~と思いながらも私は入り口の方をこっそり覗きました。

そしたら、スーツを着た女の人が

ヒタ…ヒタ…ヒタ…

とこちらへ歩いてきてニタァ、と笑いながらこう言ったんですよ。


「良かった、まだ帰ってなかった」


私はその声を聞いたとたん金縛りにあったようにからだの自由が効かなくなりました。

そんな私に構わずその女の人は続けてこう言ったのです。


「申し訳ないんだけど帰る前にやっていってもらいたい仕事があるんだけど」


その時私は悟りました。

悪魔だと。

この状況を見た上で明日ではなく今かと。


そのあとの記憶が私にはありません。どのような仕事をさせられたのか、どうやって帰ったのか。

全くわかりません。

目が覚めたら自宅の食卓で飯を前に座っていました。






ハッ!ここは…家だな…

時間は…二十三時を十五分ほど過ぎた頃だ。


 お疲れだねぇ


声が聞こえ、顔をあげると対面に座っている人がいる。

姉さんだ。いつも眠たそうな目に大きな黒縁の眼鏡をかけている顔は兄弟には見えないほど整っている。

そしてただの自分の好みだが黒髪のロングストレート。


つよい…


「あぁ、生徒会が長引いてね」

 そうなんだ、今日は何かあった?

「そういえばこの前話したクラスの奴がーーー」


両親が交通事故で亡くなってから姉さんと二人暮らしだが、朝と晩は必ず一緒に食べている。




『続いてのニュースです。

今日八時頃、水無カケルさん(17)が電車に轢かれ死亡しました。

監視カメラを見てみると他に乗客は見当たらず、死亡した水無カケルさん一人しか駅のホームに居なかったことが伺えます。

しかし線路へ落ちる際、突き落とされたかのような不自然な落ち方をしていたそうです。

原因は未だ判明していませんが、警察は自殺と見て調査を進めています。』


「うわ、自殺だってよ姉さん、まだ俺より若いじゃん…」

 そうだねぇ、私も去年で年下になっちゃったし

「なに意味わからんこといってるんだ?まぁいいや、ごちそうさま」


そう言って食べ終わった茶碗などを洗っていく。両親が亡くなってから洗うのも一人分となってずいぶんと寂しくなったものだ。


さて、明日も学校だし風呂はいって寝ますか。

おやすみなさい。








すみません!

目覚めし時計が鳴りませんが!?!?

おはようございます!!!いまとてつもなく焦っています。

ただいまの時刻八時を回っております!!

遅刻確定でござるよ~

でも私諦めない!


さぁ生徒会長が今、スタートしようとしています!

靴をはいている!靴をはいているぞ!鍵を開けてスタートしました!


少しフライング気味でしたね


そうですねぇ!おーーっと!生徒会長、早速交差点を左に曲がった~!!!早い!早い!


綺麗なインコースでしたね 


生徒会長二つ目の交差点です!横断歩道は……赤だー!!!赤ですっ!全く気づいておりません!


これは…駄目ですね


あーーっ、今!横断歩道に差し掛かったー!!

左からもうスピードでトラックが来ている!!!

大丈夫なのか!?行けるか!?行けるか!?行けなーーい!トラックが速すぎたーー!生徒会長が!今!トラックと衝突して…逝ったぁぁぁあああ!!!!







痛ったぁぁぁあああ!!!!????

痛い痛い!死ぬんだけど!


え?まじ?


現在進行形で空飛んでるけど聞きたいことある?

人間空飛ぶのが夢だけどこんな飛び方はだれも望まんよ…


あ…感覚なくなってきた…視界も暗くなってくし…めっちゃ体はねてるし…自分確実に死n…………










(こんにちは)

「はいこんにちは」

(残念なことにあなたは死んでしまいました)


なるほど、この真っ白な空間は死後の世界か?

不思議だな、死んだのに他人事のように冷静でいられる…


「それは…どうにかならないものですか?」

(出来ません、何しろあなたの願いですので)


死ぬのが自分の願い?嘘だろ?確かに生徒会は辛いし思ったことはなくもないけど、そこまでじゃないはずだが…


「何かの間違いじゃないですか?」

(いえ、あなたは間違いなく異世界へ飛ばされることを願いました)


えー…と、おかしいな、心当たりが…いやっでもな~


「つかぬことをお聞きしますが、どの時期に私の願いを?」

(それは、去年あなたがおもかるいs)

「おもかるいし!」

(…はい)


あーーっ、あーー!!!!やっぱりな!


「いやでもあれなんか軽くなかったんですけど」

(はい、ですからあなたは死んでしまいました)

「?なにか悪いことでもあるんですか」

(まず、地球でのあなたは死んでしまったので戻ることは出来ません。

次に行く先ですが、まぁ私が殺したみたいなところもあるので因果律がどうのこうので同じ歳でしか生まれ変われないです。

そして魂だけのじょうたいなので肉体を持ったままあちらに行くことが出来ないため、すでにあるあちらの体をもらうことになります)

「そんなことなら良いじゃないですか!体をもらう方には悪いですけど、全然悪いことないじゃないですか!ありがとうございます!」


いまの体で行っても目立っちゃうとかありそうだし…むしろプラスでは?


(いえ、ここからがあなたが微妙な感じで持ち上げた代償的なものなのですが、同じような境遇じゃないといけないと言うことで条件の合う方が見つからなかったのでここまでお呼びするのが長くなってしまいました)


なるほど、転生する依代が現れるのが遅くなったと、それくらいならまぁね…




ん?


「すみませんが、私が体をもらう方の境遇って…」

(はい、王立魔導学院の賢者会会長をされています)

「つまり?」

(生徒の中でも特に魔導に適正があり、成績が優秀な者が生徒の模範、代表となり学院を動かしていく組織の会長です。

その会長さんがつい先程不慮の事故で亡くなられたところですので、そちらの体へあなたの魂が入ることになります)

「なるほど?」

(あなたと同じ境遇ではありますが数倍は厳しいかと)


うっわ~…ステキダナ~


「こんなカスめがそんな崇高なお身体を戴くわけには参りません、どうぞもとの世界へ御返しくださるようお願い申し上げます」

(先程も言った通りもとの世界へは戻せないのです…

おっと、そろそろ時間ですね)

「あのっ、ちょま…」

(あなたの新たな人生に幸福がありますように…)


無理!幸福祈らないで!むしろ降伏したい!絶対死んじゃう!あー!待って!


(それではいってらっしゃい)



読んでいただきありがとうございました!

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