そらいろ ぐらふぃてぃ
とある心情です。
更新の予定は誤字脱字の変更、物語の改変以外にはありません。
≪お詫び≫第三話の最終部の掲載を忘れていました。申し訳ない。(m´・ω・`)m(01/21/08)
まだ読んでいない読者の方は、そちらを先に御覧になることをオススメします。
綺麗な娘だ、と思った。
同時に、心の底で、何かが震えたのを感じた。
なんだかんだで学年で指折りの美少女達や美女に囲まれ、男子からは羨ましがられるくらいの接近を日々重ね、ある程度目は肥えているハズの社ですら、その少女にじっと見惚れてしまった。まさに「美」を形にしたらこうなる、とでもいうような整った造形。その一つ一つのパーツが、それ単体でも芸術と成り得そうな程の完成度を持っていた。
色白の、とは言っても病人のそれではなく、もっと健康的な、優しい白さの肌。なだらかな頬のラインの先には光の粒子を纏った長い睫毛が輝き、うっすらと開いた目蓋の向こう、深い焦げ茶の瞳に吸い込まれそうになる。紺のベレー帽から零れ出た艶やかな前髪は細く締まった眉の上、後ろ髪は肩口からふわりと横に広がっていた。
全てが美しく、完成された存在。かわいい、という形容詞よりはむしろ、美しい、のほうがしっくりくる。
そして何より、艶かしいほどに輝くグロスに覆われたその蠱惑的な淡い桃色の唇は、およそこの世の言葉では形容できないほどの柔らかさを以って、社の心に一滴の雫を落として去って行ったのだ。
「恋」という名の、甘い、甘い毒を。
こうして時間にすれば僅か数秒にも満たないであろう時の中、社はぼんやりと、まるで白昼夢のような心地で想いを馳せていた。
やがて、視界外から訪れた衝撃にくずおれるまでは。
次回、社の物語が動き出します。
乞うご期待
…
なんちゃってw
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