ユウトの推測
さて、もうすぐあの日から1年。
つまり・・・
「そろそろ、またワイバーンが来る頃です。」
俺はみんな+αを呼んでいう。
今、ここには俺の村だけでなく3つの村から数人、それにユウトが来ている。
「そんな訳で、対策を立てたいと思います。」
そんな訳で、話し合いを始める。
まずは情報。
どうやら、他の村も去年のこのぐらいの時期にワイバーンが来ていたらしい。
「1つ、いいか?」
ユウトが手を上げる。
「ワイバーンって帰還の条件なんじゃないか?」
その言葉みんなの視線がユウトに集まった。
「ここまで同時多発的かつ、人を確実に狙うなんておかしいと思う。そうなると、帰還の条件としてワイバーンをどうにかすることが関係しているんじゃないかと思う。」
確かにその通りだ。
だが、実際問題どうするかだ。
「魔法を使えば何とかなるな。ただ、問題は1人1体の条件が付いているかもしれないことだ。」
それはあり得る。
そうなったら、厳しいな。
「そんな訳で対ワイバーン用の使い捨ての魔導具を上げてもいい。勿論、もらう物はもらうが。」
その言葉に3つの村が食いついたのだった。
ユウトが用意した魔導具は杖だ。
これを対象を指して振ると氷の塊が飛んでいく。
音速で。
実際にやってもらったが流石の威力。
ただ、一回で杖がへし折れるという問題があるが。
こうして、俺らはワイバーンの来る日までしっかりと対策を練ることになった。




