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レイに誕生日プレゼントを贈ります。

 実は俺の時計は良い物でソーラー充電式の上、防水、耐衝撃性などの壊れにくいものなのだ。

 なぜ、いきなりこんなことを言っているかというと、要は今も無事に時を刻み、日にちが分かると言いたかったのだ。

 そして、あと1週間もしない内にレイの誕生日になる。

 だからプレゼントを贈ろうと思ったのだ。


 「それで俺の所に。」

 「そう言うことだ。いや、そう言うことです、師匠。」

 ユウトの下に来た。

 なんせ、アリアが第2婦人ということは、アリア含め2人の妻がいるということ。

 しかも、前に妻たちは全員仲がいいと言っていた。

 そんな師匠なら、きっと素晴らしいプレゼントを教えてくれるはず。

 「まあ、相談に乗ってやるか。」

 そんな訳で、椅子に座る。

 「で、まずはレイの好きなものは?」

 「えっと、オレンジ、すし、ハンバーグですね。」

 「オレンジか。好きな色は?」

 「赤ですね。」

 「装飾品はどんなものをつけていたか覚えているか?」

 「ヘアピンが1番。ついでネックレスです。」


 少し悩んでユウトが言う。

 「まずは、食べ物としてはオレンジの木は見つけているし、そこでジャムでも作るのがいいだろう。装飾品はネックレスだな。動くのに邪魔じゃないし、作りやすい。ただ、素材を取ってくる必要がある。」

 「な、何かいい方法はありますか?」

 「ある。」

 ユウトが断言する。

 「ガラスだ。ガラス球を作ってもらいネックレスに加工すればいい。」

 さ、さすが師匠。

 「で、どっちにする?ネックレスはセンスが問われるけど常につけてくれるから送った方もうれしい。食べ物は一緒に食べることもできる。そのためのパンを作る分ぐらいは俺が持ってきてやるよ。」

 ぐ、どうしよう。

 どっちもいいな。

 「どっちもはだめですか?」

 「もらう側のことを考えてみろ。2つももらったら逆に引かれる。」

 そうか。それもそうだな。


 「それでも送りたいなら方法はある。」

 「何ですか!?」

 「ジャムをプレゼントではなく、お祝いとして一緒に食べるんだ。」

 そ、そんな手が!?

 だが、それならプレゼント自体は1つ出し相手も気が楽だろう。

 「それじゃあ、早速・・・」

 「落ち着け。」

 立ち上がろうとした、俺をユウトが止める。

 「こう言うのはサプライズが重要だ。だから、気づかれないようにしないといけない。」

 「ど、どうすれば・・・」

 ユウトが計画を立ててくれる。

 まず、ガラス玉はよく向こうの村に行くユウトが、オレンジはリーンに協力してもらい、ジャム作りはユウトの家で。

 確かにこれならばれない。

 「お前はネックレスに使えそうな、きれいな貝殻をアリアと探すんだ。漁によく出るお前なら簡単だろう。」

 「師匠!了解しました!」

 こうして、サプライズ作戦が決行された。

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