実りの秋です。
とうとう、秋本番。
今日は隣の集落と共に栗拾い。
まあ、数が多いので数日はそうなると思うけど。
そのあとはクルミ拾いが待っている。
まあ、厚手の手袋があるから問題ないが。
「じゃあ、イガは栗の木の根元に集めてくれ。」
それだけ言うと栗拾いを始める。
この世界にも慣れてきたので作業しながら周囲を見るのは簡単だ。
しかし、痛い。
上手く取れないし。
「ミツル、どう?」
「上手くいかないな。」
と、困った時のご意見板こと、ユウトを見ると背中の籠に結構入っている。
作業を見ていると何か踏んづけているな。
「もしかして・・・」
試しにイガを足で踏んでこじ開ける。
簡単に開いた。
「これで良かったんだ。」
レイにもやり方を教えると、目に見えて作業が早くなった。
数日でかなりの量が採れた。
これを水に入れる。
すると浮く栗と沈む栗がある。
「浮く栗は中に虫がいるから、捨てるか、虫を取って早めに食するかの二択だな。」
浮いた栗を回収して言う。
「私たちは要らないわ。」
ジェシカがいう。
と、言うのも余裕があるからだ。
「そっちの村で食べるなら貰ってもいいわよ。」
自給率を考えるとそうなるな。
「それでは、有りがたくいただきます。」
エルフのガイさんが言う。
「食べるなら早めに。食べ方はわかるか?」
「茹でて食べたことはあります。」
十分だ、とユウトは言った。
夕食の時に収穫した栗を食べる。
皮は風魔法で厚い方を、水魔法で薄い方を剥いた。
味は・・・
「美味しいけど甘味が少ない。」
ちょっと予想外だ。
「熟成してないからな。」
ユウトがいうには0度前後で4~6週間保存するのがいいらしい。
「でもそんな場所無いだろ。」
「家の下に氷室を作った。」
・・・
「いつ頃?」
「家を作ってすぐ。」
ジェシカは氷室について知らないので簡単に説明する。
まあ、氷のある地下室だけど。
「それじゃあ保存は任せたわ。」




