蜂蜜を見つけたそうです。
ヤギの方は順調に育っている、と思う。
まあ、若いヤギを選んだそうだから今年は搾乳できないそうだからわからん。
いつももしゃもしゃ、クローバを食べているから問題ないのだろう。
鮫の方は定期的に狩っているが一向に減らない。
もうすぐ秋になるかなっと思い始めた頃、ユウトとレン、アイネがまた遠征から戻ってきた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「めっちゃ痛い。ジェシカ呼んできて。」
2倍近くに腫れた腕を押さえたユウトが座る。
「何があったんだ!?」
流石にみんな驚く。
「蜂に刺された。」
ジェシカが来て治療してもらう。
一応、自分で作った解毒剤を飲んでいる。
「何があったの?」
徐々に腫れが治まってきたようでユウトが話し始める。
順調に進んでおり、半径100kmぐらいは地形を覚えたあたりだった。
「何か聞こえる。」
ユウトは負ぶっていたレンを下ろして歩いて音の方に向かう。
そこには・・・
「蜂ですか、あれ?」
「多分な。」
そこには50cmの蜂が飛び回っている。
少し引き返し、レンに言う。
「俺は、ミツバチかどうかを調べて来るからレンはここで伏せていろ。」
「わかった。」
そう言って巣の方に向かう。
気配を消すぐらい簡単なので木に隠れながら進んでいく。
どうやら、巨大なミツバチのだったようだ。
それが分かるとレンと合流してアンネを連れてきてもらう。
その時だった。
1匹の蜂がこっちに向かって来たのだ。
タイミングが悪く、レンがいない。
しかも、どうやら仲間を呼んだようで羽音が聞こえて来る。
囲まれたあたりで2人が戻ってきた。
「え?」
予想外の状況でアンネが止まる。
そんな、アンネの後ろから1匹の蜂が突撃してきた。
「くそ。」
そいつを叩き落としたまではいいが、そのせいでバランスを崩してしまった。
「アンネ、転移陣を。」
その言葉にハッとして動き出す。
ただ、近づいてきた新たな蜂に対し左手を犠牲にするぐらいしかできなかった。
「ユウト!?」
「大丈夫だ。」
激痛に顔をゆがめながら、刺してきた蜂の首をねじ切って針を抜く。
その時、転移陣が開いたので急いで乗った。
「こんな感じだ。」
腫れの引いた左腕をさすりながら言う。
「よく無事だったな。」
みんなしみじみと言った。




