建築スキルで家を建てます。
新たな住人には生活が安定するまでは食料を与えるのと、食料の取り方を教えることとなった。
代わりに俺たちは1つのスキルを使ってもらうことになった。
それが念願の建築スキル。
これで家が建つ。
ユウトも家を建てらるけど幹をそのまま利用するタイプのログハウスしかできないそうなので却下した。
「俺っちにそのスキルってぇもんが?」
「はい。」
俺とユウトが答える。
「あんま、わがんねぇげどやっでみっか。」
そんな訳で集めていた木材にスキルを使ってもらう。
「おっ、何がでてきだ。」
「どんなものですか?」
「板ど柱だそうだ。」
「ちょっと待って下さい。」
ユウトが、ストップをかける。
検証していくと、サイズを自由に決められるようだ。
しかもこのサイズだが、体積計算なんだ。
だから、薄い板から柱ができたりする。
「今日の所はこれでいいです。ありがとうございました。」
そう言って建築スキルを持っていたゲンジロウさんと別れる。
「どうしてすぐに作らなかったんだ?」
「簡単だ。設計図を描きたかった。」
どうやら、設計図通りに作った方がいいらしい。
次の日、ゲンジロウさんに細かく指示を出しながら、木材を切り出していく。
「しっがし、こめけぇな。」
「ちゃんと、、設計図を描いたんです。」
「なんだ、それ?」
どうやら、ゲンジロウさんの世界では何となくと勘で作るみたいだ。
材料を切り出した所でゲンジロウさんが力尽きたので、今日はお開きになる。
一応、雨が降ってもいいように地下室に移す。
次の日、とうとう組み立てを始める。
その時わかったのだが石も加工できるようだ。
この辺は鍛冶スキルでもできるのであまり気にしないが。
足場も作り、どんどん組み立てていく。
しかもちゃっかり梯子や台まで作っているから簡単に進んでいく。
最後に屋根を張って念願の建物ができた。
「完成したのね。」
ジェシカが感慨深そうに言う。
なんだかんだで問題だったからな。
「この調子で家もお願いね。」
「わがっだ。こっちごそ食料のほうおねげえします。」
そう言って今日は別れる。
あまり無理もさせられないので一軒完成するたびに1日休んでもらう契約だ。
「じゃあ、干し肉を移動させましょう。ユウトお願い。」
「やっぱり俺の仕事か。」
ユウトは苦笑しながら、言った。




