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狼煙で人が集まってきました。

 前にユウトが趣味で作った燻製所の屋根は外す。

 なぜ趣味かと聞いたら

 「燻製は干し肉や塩漬けに比べると保存期間が短い。」

 と答えられた。

 まあ、どっちにしても煙で燻すのが燻製なので煙を上げるのはお手の物。

 すぐさま火をつけ、乾いていない葉の着いた枝をくべていく。

 これによって白煙がどんどんあふれて来る。

 「あとは、待つだけだな。」

 日の管理はユウトが、ジェシカと俺は他のメンバーを呼びに行った。


 みんなが集まってしばらくすると海岸を歩いてくる人間が見えて来る。

 「き、君たちが狼煙を?」

 「はい。こちらへ。」

 ジェシカが集落の外に誘導する。

 水を配って話を聞くと突然さらわれたようだ。

 「そ、それで私たちを助けてくれるのでしょうか?」

 女性の言葉にジェシカが答える。

 「どちらとも言えないわ。」

 そう言ってこちらの事情を言う。

 「だから、この集落に受け入れることはできないわ。」

 「そ、そんな・・・」

 「ただ、近くに集落を作るのを手伝うわ。そっちの集落で暮らすなら何も言わないわ。」

 「あ、ありがとうございます。」

 そんな訳で、ある程度のルールを押し付ける。

 と言っても、問題をこちらに持ち込まないことと、互いの集落単位で協力できる場合は協力するというものだ。

 結果30人の集団の内、20人が残ることとなった。

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