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413話 一応、強い(※)

 そんな、失敗もありながらもシヴァたちを始めとして、魔物軍団は辛勝や楽勝をしながら、毛はえ薬の材料を入手していった。

 当然、それを渡す相手など決まりきっており、魔物軍団はテルアがログインしたと聞くや否や、早速テルア探しを始めたのだった。


 ぐでん、とハイドの上で伸びているシヴァ。たった三分でも体への負担は相当なものであり、シヴァのステータスも一時的に著しく下がっている。完全に足手まといの状態だ。

 だが、それも仕方ないと知っているハイドはシヴァを背負ったまま、主であるテルアの元へと赴くために移動していた。パーティーには一時的に断りを入れてある。ハイドは、糸を使って文字を描くことができたので、それで意思疏通を行った。

「・・・・・・・・・。」

 ハイドは、ふと違和感を感じた。先程から風景がほとんど変わらない。どうなっているのかと訝しく思い、周囲を見渡すと。

 突風が吹いた。

「!!」

「おーっ!すっげぇ大物じゃん、やったな!」

「油断すんな! 全員で畳み掛けるぞ!」

「とにかく正面からの攻撃は避けろ! その間に魔法をぶっぱなす!」

 どうやら、徘徊している魔物と間違えられてしまったようだ。

 ハイドはやれやれと思いながら、思考を戦闘に切り替える。

 ハイドは自分の弱点を知っていた。故に、次の相手の攻撃にもおよそ予想がつく。

 ハイドの弱点は、火と風だ。鋼糸が燃えるので特に火は嫌いだ。さらに、素早さもそれほど高くない。巨体任せに潰しに行くのは、罠に自ら飛び込むようなもの。ならば、どうするか。

 ハイドは、糸を蜘蛛の巣状に広げて、それを敵対者に向かって放った。

 避けられるが、それが狙いだ。

 マクアの付け爪を擦りあわせて火花を生み、それで糸に着火する。

 小さな火はたちまち糸を伝わって燃え広がり、相手に大ダメージを与えた。そこに、ハイドは突進する。

 巨大な火球が飛んできたが、構わず突進し、怯んでいた敵対者たちを踏み潰すか、あるいは体当たりで吹っ飛ばす。

 強行突破したハイドは、そのまま隠密を行使して、その場から離れた。後に残された敵対者たちは経験値どころか大ダメージを喰らったために、しばらく動けなかった。


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