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401話 お邪魔虫
正直に言おう。僕としては、保健室に行く気はなかった。だというのに、正也が心配性を余すところなく発揮してくれたお陰で針のむしろだ。本人は意地悪く笑っている。
それもそのはず。おそらく、色々と二人でゆっくりと話をして、落ち着いてから、いざ本題!というバッドタイミングで僕らが来たらしい。広間さんは顔を真っ赤にしながら俯いて涙目になり、そんな広間さんの様子に喜一君はおろおろしている。
「正也・・・」
「これぐらい許せよ。少しは反省したみたいだが、俺は物足りないと思ってたんだし?」
あぁぁぁあああ。やっぱり怒ってたか。
「正也。それは、性格悪いんじゃない?」
「悪くて結構。やられたら倍返しで返すのが俺のポリシーだ」
なんて傍迷惑な!いや、ちょっと待とう。今回の件は、僕の問題であってしかも、原因を作ったのは正也でと・・・反論しかけそうになり、口を閉じた。
「ひとまず、一時限目は遅刻だな。さて、と。お二人さん、時間はまだまだある。さっきの話の続きといこうか?」
正也が地獄の門番も裸足で逃げ出しそうな、凶悪無比な笑みを浮かべて二人を睨み据えたのだった。




