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400話 本気で怒るとこんな感じになる

 祝、400話! うわぁ、長いこと続いてるなぁ。感慨深いです。(*´ω`*)

 これからもよろしくお願いします!(*^^*)

 ひとまず、日道先輩と喜一君に連絡を入れると、すぐに二人がやって来た。

「静香! 何やってるんだよ!」

(めぐる)

「話はついてなかったみたいだな。輝、顔腫れてきそうだから、先に保健室行ってこいよ。俺が話つける」

「正也が入ったら、逆にややこしくなるよ」

 僕の言葉に、正也は不満げだ。だから、僕がやらせてもらう。

 僕は広間静香に近づくと、平手打ちを返した。ちゃんと、叩かれた頬の側だ。全員が言葉を失う。

「君さ、何やってるの? 本当にこんなことが君のしたいことなわけ? こんなことしてたら、喜一君からも嫌われるに決まってるじゃん。しかも、君、正也のこと怖くて標的僕にしたでしょ。小物、うつけもの、愚か者。救いようがないね」

 バカじゃないの、本当に。僕は息を吸い込む。

「自分の弱さと臆病さを克服できなかったことを他人に押し付けるな! 迷惑だ! 君のしたことは、ただの八つ当たりの逆恨みでしかない! 勇気を出せなかった結果がこれか! 呆れ果てるね!」

「あ」

「おまけに、逆ギレ? 今の君、すっごく不細工な顔してるよ。鏡で自分の顔確認してみれば? 僕はね・・・」

 広間静香を睨み付けながら、言い放つ。

「身勝手な理由で、僕のことを害そうとする輩に、容赦なんかしないよ。一度目は喜一君の面目のために目を瞑ることにした。二度目はない。学校中に君がしたことを伝える。多分、針のむしろだろうね。ヒソヒソ後ろ指差されて誰からも遠巻きにされて、好きな人からも距離置かれて。そんな状態で残り二年間の高校生活、頑張ってね?」

 広間静香が顔色を変える。僕が本当に実行すれば、二年生になってからの生活も地獄となることをようやく理解したらしい。

「あ、あ」

「赤石君。さすがにそこまでは・・・」

「喜一君は黙ってて。じゃあ、正也。早速そのまま職員室に行こうか」

「りょーかい」

 正也が広間静香を引きずりながら、歩き出す。

「ご、ごめんなさい! ごめんなさい!ごめんなさい! もう、二度とやらないから! こんなことしないから! だから許して!」

「やだ」

「本当に、本当にもうやらないから! ごめんなさい!」

 とうとう泣き出してしまった広間静香に、ようやく反省したかと僕は正也にアイコンタクトを送る。察した正也が、広間静香を放した。

「もう、二度とやるなよ。したら、今度は本当に公開するからな」

 正也の脅しに、広間静香は泣きながら、こくりと頷いたのだった。

 この状態ではとても授業など受けられないだろう。喜一君が保健室まで付き添っていくことになった。その際、立てなくなってた広間静香に、僕はあることを耳打ちする。広間静香は瞠目し、すぐに顔を伏せた。そのまま、広間静香をおぶって、喜一君が保健室へと向かう。


「ちょっと、やり過ぎた?」

「いや。あんなものでいいだろ。反省しなきゃ同じことの繰り返しだ。そういや、広間静香が行くとき耳打ちしてたが、何言ったんだ?」

「まぁ、ちょっとね。先輩も信じて見守ってくださりありがとうございました」

 日道先輩に頭を下げる。

「いや、別にいい。大したことじゃないからな。そういえば赤石。最後に、何を広間に話したんだ?」

「他愛もないことですよ。いつ別れが来るかわからないんだから、自分の気持ちを素直に伝えた方がいいよって言っただけです。仲直りできるといいんですけどね、あの二人」

 僕は笑みを浮かべて、頬に走った痛みにすぐに顔をしかめた。

「ったく。痩せ我慢して。ほら、俺らも保健室行くぞ」

 僕は正也に引っ張られながら、今保健室行っていいのかなぁと思ったりするのだった。


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