297話 イベント後 3
すいません。ここ最近、あとがきちょっと手抜きしてました。(>_<)
「・・・・・・で、何がどうなったわけ?」
「そうじゃの。まずはそこからじゃな。テルアが倒れてからなんじゃが・・・」
温羅さん(今は、フーダキさんか)から、僕はことの顛末を教えてもらった。
「テルア!」
すぐに悟った。あれは相討ちだ。テルアはやられてしまったが、しかし酒呑もまた封じるには最適な状態まで追い詰められていた。そのまま、持っていた酒瓶に酒呑のなれの果てを封じると、黄泉の桜に異変が起きた。黄泉の瘴気が一気に封じられた弊害なのか、黄泉の桜が傾いてしまったのだ。傾いた際に大きな地響きが島で起こりそれが地震となった。
ちなみに、黄泉の桜もまさか自身が傾くなどとは思わず呆然としたらしい。黄泉の桜は島のほぼ中心に根を張っていたため、黄泉の桜が傾いただけで島に影響を与えてしまった。だが、幸運なことに黄泉の桜が傾いた影響で、僅かに開いていた黄泉との穴も完全に塞がれて、温羅さんも自由に動けるようになった。ちなみに僕が相討ちになった時に落ちた物は全部拾ってくれたらしい。その点は感謝だね♪
「そんでまぁ、ここに渡ってきたというわけじゃ。すごいじゃろ!」
「すごくないっ! つまりそれ、島で起きた地震って、黄泉の桜が原因ってことで、そうすると僕が原因ってことになるんじゃ!?」
や、ヤバイ。さすがに島の被害額全部なんて払いきれる自信ない・・・!
この事実って隠蔽しちゃダメかな!?
「あー、島では一応テルアは英雄扱いじゃぞ?」
「は?」
「テルアのお陰で、黄泉の瘴気が漏れ出すことがなくなったっていうのは、大祓えになればもう鬼に悩まされんで済むということじゃしな。ちゃんと事実は島の住人にはきちんと伝えたけぇ、安心せい!」
事実島の住人にはもう暴露→プレイヤーに伝わる→すなわち大災害を引き起こしたプレイヤーとして知名度が上がる→闇討ち、もしくは私刑のリンチ。
一瞬でこの図式が出来上がった僕は思わず叫んでいた。
「なに余計なことしてくれてんのーーっ!?」
頭を抱えて、闇討ちされるよ、とかズーンとなりながら呟く僕の様子があまりに不憫だったのか、じいちゃんが僕の頭をポンポンと叩きながら「死なぬよう、儂がきっちり鍛え直してやるから安心してくれ、テルア!」と、安心どころか不安しかない言葉を送ってくれてさらに落ち込むのだった。
次→10/17 19時、無理なら21時予定。
 




