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274話 その頃、鬼神は (※)

すみません。遅れました。(´・ω・`)

 鬼神である温羅は、次から次に見つけた異世界人(プレイヤー)たちを素手で叩きのめしていた。やはり、テルアの技量並の者はいないようで、武器を抜くことさえなく、目につくものを片っ端からちぎっては投げ、ちぎっては投げしている。悲鳴を上げて消えていく異世界人に対して、残念ながら何の感慨も湧かない。温羅が求めるのは、自分が楽しめる相手なのだ。この程度ではお腹一杯にはならない。

 それを少し残念に思うが、後でテルアに相手をさせればいいかと、勝手に決めてしまう。今夜も、残念ながらテルアに安息はないようだ。


「見つけたわ!!」

 凜とした女声に、温羅は、面倒そうにそちらに顔を巡らせた。

 そこにいたのは、一組のパーティーだった。銀髪の女魔法使い、身軽そうな軽装の盗賊に、大柄な剣士、僧侶、獣人の格闘家、そして気配の薄い剣士だった。

「へぇ? おんしら、わーのことを知らんのけ?」

「知ってるわ。エクストラバトル、見たもの。私だって、反対したわよ! でも、そこのバカ二人が自分の力を試したいとか、駄々こねて仕方なかったのよっ」

 半分八つ当たり気味に温羅に突っかかってくる女魔法使い。バカ二人と称された獣人と、盗賊は同時に肩をすくめる。だが、温羅の目から見て、このパーティーには油断ならない雰囲気が少しあった。

 おそらく、一番の実力者は大柄な剣士だ。構えていない、自然体でこちらと接しているのが何よりの証拠だ。他のメンバーは多少なりとも動揺や感情が面に出ているが、この剣士だけは出ていない。

「おしゃべりはそこまでだ。やるぞ」

 ざっと構えるパーティー。

 それに、温羅が笑う。

「やれるんなら、やってみぃ。わーに目立つ傷をつけられたら、おとなしゅう負けを認めちゃるわ」

 その自信に、相手がたぎった。

「良いだろう。撤回はなしだぞ?」

 両者が激突した。


9/24 19時

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