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273話 信じられないもの(※)

すみません。予約投稿忘れてました。(>_<)

 アキラは自分の目を疑った。それほど、現実離れした光景だったからだ。

 赤鬼の振り上げた棍棒が小さな影を潰さんとするが、予めどこに落ちるかがわかっているのだろう。まるで当たらない。それどころか、赤鬼をどこから取り出したかわからない糸でぐるぐる巻きにして拘束し、動きを封じている。後は簡単とばかりに、赤鬼の首と胸に一撃を入れ、赤鬼のHPは消失した。

 

 ここまでいくのに、僅か三分程。それなのに、これが全力というわけでないことは、テルアの余力ありまくりの姿から一目瞭然だ。

 実力があるのはわかっていたし、だからこそ、アキラたちはテルアに声を掛けたのだが。

 あまりの技量(レベル)の違いに、もやもやとした気持ちが湧き上がってきてしまう。これは、不公平かつ理不尽だろうと。

 青鬼を三人がかりでもまだ倒せていない自分たちに付き合わせて本当にいいのだろうか。いや、むしろ自分たちの技量にあきれているんじゃないか、考え始めればきりがない。

「手伝った方がいい?」

 戦闘終了したテルアが訊ねてくる。すぐさま、アキラは「いらんっ!!」と叫んだ。

 たとえ技量が違っても、助けてもらうほどの危機(ピンチ)ではない。それから、十数分して、ようやくアキラたちと青鬼との戦闘が終わる。氷のブレスや、魔氷の魔法を使ってくる厄介な相手だったが、なんとか傷がひどくならないうちに倒せた。

 正直、このままでは先が思いやられる。

 足手まといになってるのはアキラたちの方だ。ソロ単独プレイヤーの底力をなめていたかもしれない。

「あ、あの。訊いていい? テルア君は、あたしたちとゲームして楽しい?」

「? 僕は楽しいけど?色んな特技見られるいい機会だし。人が戦ってるのを見ると、ワクワクする!」

 本当に嬉しそうに笑われては、今さら、実はパーティーの解散をしたい等とは言い出せない雰囲気である。レガたちは、互いに顔を見合わせると、よし、と気合いを入れ直した。

「どうせだ!! ここで、ポイントを稼げるように、頑張るぞ!」

 気合い入魂。そして、主たちには目もくれず、四人は遅くまで鬼狩りを続けるのだった。


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