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251話 友人に、泣いて非難された。

 まさか、マサヤの乱入を受けるとは思わなかった。しかも、泣かれて、今すぐ戦うのをやめろと言われれば、当然無視することなどできなくて。

 僕は、自分から温羅さんに敗けを認めた。元々、温羅さんが勝つ確率のが高かったのだから、まぁ、こんなもんだろうとは思うんだけどね。


 だけど、戦いに乱入したマサヤがお咎めなしというわけにもいかない。そもそも、あと、三時間半残ってるのだ。さて、どう繋いだものかと思考に耽っていると、マサヤに絡んでくる輩がいた。


「おい、ちょっとお前、顔貸せや」

 マサヤに絡んできたのは、目付きの悪い、眼鏡を掛けたプレイヤーだった。そのプレイヤーは僕には目もくれずにマサヤに詰め寄る。

「マサヤ、知り合い?」

 難しい表情で首を横に振るマサヤに僕も相手の正体がわからずに、目を細める。何が目的かわからない場合、大体は無視するかきちんと話をするかの二択に別れる。

 どうしたものか。

「悪い、ちょっと行ってくる」

「大丈夫?」

「大丈夫だって。悪いやつじゃなさそうだし。ま、何かあったら、すぐに連絡すっから」

「うん、わかった。気をつけてね。じゃあ、僕はこれで」

 僕は、闘技場を出る前にマサヤと別れたのだった。

 

 さて、本当に困った。残り時間をどう使うか、相談できるなら、誰かにしたいところだけど・・・。


「あぁ! 見つけたよ、テルア!」

 名前を呼ばれて、僕が声がした方へと顔を向けると、鈴音さんが、僕ににぃっと笑いかけた。

 その瞬間、ぶるりと寒気が走る。

「この後、どうするかで悩んでるんじゃないかい? 朗報だよ。あんたらの戦いを見て、鉄斎のじいさんが自分も出たいってさ」

 願ってもない申し出は、向こうからやって来たのだった。


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