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187話 巨鬼退治 2 (※多数視点)

 イベントの話が長くなりそうで、ちょっぴり涙目です。あの、作者的には三部まで構想あるんですが、どうしよう、まだ一部が終わらないという。(^_^;)

 巨鬼に、対してのファーストアタックを行ったのは、ナーガとサイガだった。

 サイガは自主的に最も危険な役目を志願した。そうしなければ、彼らの信頼を勝ち取ることができないと、作戦会議段階から悟っていたからだ。

 

 作戦の最初は、巨鬼を地中から引きずり出すことだった。

 これにはナーガが水魔法を使用した。

 空から、たくさんの水を降らせることは、水魔法が得意なナーガには造作もないことだった。ちなみに、チャップ、ハイド&シヴァは地上で作戦が始まるまで待機している。


 ナーガとサイガは、光魔法で体重を減らして、大カラスたちに運んでもらった。たくさんの大カラスたちの足に鋼糸を結んで、その下に木の板を取り付ける。木の両端から伸びる鋼糸は、大カラスたちの足に繋がっている。

 まるで、ブランコのようだ。

 大カラスたちが一斉に羽ばたくと、二人は木の板に座ったままで、空へと浮き上がった。

 そのまま、上空で巨鬼が出てくるのを待ち伏せ、出てきたタイミングで仕掛けたのである。

 ナーガはティティベル神からもらった魔弓・デスウルフではなく、もらう前に使用していた自身の魔弓を使用した。

 ありったけの魔力を込めた矢は貫通力に優れ、狙い違えず、巨鬼の片目を貫いた。

 もう一人、サイガは木の板から飛び降りて、槍スキルの豪槍旋(ごうそうせん)を放った。槍は巨鬼の残っていた眼窩へと吸い込まれていった。勢いもついていたからか、槍を抜くのに苦労をしたが、なんとか槍を抜くと、さらに降りるまでに、シヴァ特製の興奮薬を巨鬼に掛ける。


 ぐがぁあああおおおおん!


 ブラッドと、ヤマトが行ったデータ収集は実際に役立った。毒薬は効きが悪かったが、興奮薬や混乱薬に、巨鬼は弱かった。興奮は攻撃力を上げるものの、動きが単調となりやすく、撹乱戦に持ち込めば被害を最小限に食い止められるとの思惑があった。

 そして、その思惑は当たった。動きが単調となった巨鬼は一人を的に絞ると、そちらに攻撃を集中させたのだ。


 たった一人であれば、その攻撃はこの上なく有効だっただろう。だが、彼らは一人ではなかった。

 チャップ、力を溜めていたハイドはこの隙を逃さず、攻撃を仕掛けた。

 彼らの狙いは足だった。


 チャップが太刀を一閃させると、その軌跡をなぞるように炎が刀身から出た。

 その攻撃に引き続き、ハイドの八連撃が決まる。そこにさらに、ハイドの上にいたシヴァが、巨鬼の怪我目掛けて、エクストラポーションをふりかけた。


 三つ頭カラスを元に戻せる薬であり、データ収集中に巨鬼に、ダメージを与えたことが確認されている薬でもある。


 巨鬼は、ちょこまかと動く地上の魔物たちを踏み潰そうと足をだんだんと振り下ろす。地面が揺れる。それによって、移動する足が止まってしまう。


 そこを踏み潰そうと巨鬼が足を振り上げ、

「「させるかよ!」」

 上空から黒い羽が巨鬼の頭目掛けて降り注ぎ、隙を見せた巨鬼の足に、槍が深々と突き刺さるのだった。



次→21時

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