184話 イベントの参加者たち 17(※多数視点)
すみません。予約掲載忘れてました。ここ最近、ミスが多いです。すみません。m(_ _)m
ーーーーーーナーガ。いきなり出てきたから驚いた。でも、ここで会えて嬉しい。そっちの人は?
ハイドの問いに、狼姿の獣人が答えた。
「名乗るのが遅れてすまん。俺はサイガ。一応冒険者だ」
「お節介な世話焼きだから、気にしなくていい。ハイドのこと、敵じゃないって認識したみたいだし」
ナーガが、サイガの代わりに答える。
「ところで、テルアはどうしたんだ? 一緒じゃないのか」
ーーーーーー主は、しばらく“てすとしゅうかん”で忙しいから、イベントにも参加できないって。
「そうか。残念だな」
ーーーーーーでも、まったくイベントに不参加って訳じゃない。主から直接聞いた。
途端、サイガが驚くほどにナーガの反応は顕著だった。
笑ったのだ。
いつも、つまらなさそうに、あるいは焦りを見せるナーガの笑顔に、サイガは心底驚いた。
こんな顔もできるのなら、最初からしておいてほしい。
心配は、どうやら要らなさそうだ。
ーーーーーーところで、ナーガに手伝ってほしいことがある。
「ん? 俺は今、弓矢は普通の物しか使えないが」
ーーーーーーそれでもいい。鬼退治をするつもりだけど、経験値稼ぎにどう? かなり大きくて、強い。それなりの経験値が期待できる。
ただし、怪我をすることも考えて返事をしてほしい。
ナーガの答えなど、最初から決まっている。
「当然、付き合う。それに、ハイドたちと一緒なら、絶対にテルアに会えるだろうしな」
ーーーーーーそっちの人は?
「俺は・・・」
僅かに答えに窮したがすぐにサイガは、苦笑した。理由など、別にわざわざ考える必要もない。
ほとんど心に余裕がなかったナーガが、僅かに余裕を持てるくらいには信頼してる相手なのだ。
「そうだな。俺もその鬼退治とやらに
付き合う。まぁ、俺の場合はあまり強くはないがな」
実際、レベルドレインによってサイガのステータスは大幅に下がっている。ただし、その分スキルレベルをかなり上げられたので、きちんとレベル上げをしていけば、以前の自分よりも強くなるはずだ。
そのため、経験値が稼げるなら、サイガとしても願ってもない話だった。
二人の返事を聞いたハイドは、少し迷いながらも二人と一緒に、拠点に戻ったのだった。




