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119話 神を鎮めるために 5

 とりあえず、よくわからないスキルを、スキル名から引いてみた。スキル大全大活躍。スキルとしては、こんな感じらしい。

 

 『武器変身』 様々な武器に変身できる能力(スキル)。変身した状態で他者が使用することも可能だが、武器の性能は変身した者のステータス値によって変動する。


『精神防御』 その名の通り、精神の防御を高めてくれる能力(スキル)。これを持っていると、精神異常にかかりにくくなる。極希に呪いを跳ね返すこともある。


 あぁ、なるほど。だから、小鬼の像の呪いが跳ね返されたんだね。

「あぁ、やめるんだな!」

 ネギボウさんの焦った声音に、スキル大全から顔を上げると、ヤマトと小鬼の像がガチで戦っていた。

 ヤマトの嘴での攻撃を避けながら、小鬼の像がカウンター気味に拳を放つんだけども。運の1500は伊達じゃないみたいだ。


 何故か、小鬼の像が攻撃を放つ度に、足が滑り決定打を与えられない。

 小鬼の像は苛立たしげにギィギィ鳴いている。

 あんまりにも真剣なせいか、シヴァたちも手出ししにくいみたいだ。


「やめなさい」


 僕はスキル大全をアイテム袋に直して、ヤマトと小鬼の像のケンカを止めた。

「もう、何やってるの。仲良くしろとは言わないけど、今から探索に行くんだから、SPやHP削り合うような真似はやめて。いい?」

 ヤマトも小鬼も不満げながら、一応僕の言葉を尊重してくれたようだ。

 先が思いやられる。

「ひとまず、進もう」


 僕はライトを使って視界を確保する。進む順番は、僕が先頭、その右肩にブラッド、反対側にヤマト、その後ろにハイド、ハイドの上にはシヴァ、最後尾にネギボウさん、ネギボウさんの前にチャップって組み合わせだ。


「いってらっしゃーい。土産話期待してるな!」


 後方から、ロードに見送られながら僕らは森の中に入ったのだった。


 この組み合わせだと、気配察知、危機察知に一番優れてる僕が斥候。ヤマトとブラッドは僕の補助、前衛がハイド、シヴァは後衛だね、遊撃はチャップだ。結構前衛よりかもしれない。


 一回くらいこの組み合わせで戦ってみたかったんだけど、意外と森の中での戦闘は少なかった。

 僕らの行く先にいる魔物は、何故か僕らを見た途端、逃げ出すことが多い。今は、一刻も早く奥へと進みたいので、正直ありがたい。

 どんどん進んでいく、すると、ヤマトが鋭く鳴いた。


「何かいるね」

 僕は飛竜の短剣を抜いた。


「ああ! そこにいるのはひょっとして、森の救世主様じゃないですか! こんな時間にどうしたんですか?」

 流暢に話しかけてきたのは、僕も見覚えのある黒鋼蟻だった。




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