(7)少女、危機一髪.
小曽根凛は陰陽服に着替え、メインドームの舞台に立った。
「さあ出てきなさい!そして私と一対一で戦いなさい!」
「よく分かったな....」
妖怪、悪鬼。悪鬼は、人間世界に悪をばらまく鬼たちの総称。古来より日本では、さまざまな悪は悪鬼によって世にばらまかれるものとされていた。中でも病気、特に流行病は悪鬼の仕業とされ、大規模な流行病が発生すると、人々は悪鬼の退散を祈った。悪鬼を退散させる方法はさまざまである。「節分の日に豆をまいて悪鬼を払う」という風習もそのひとつだが、それは噂上の事である。
「.....バカだ。」
「え?」
「うははははははははははははははははは!....死ね。」
すると天井から鉄の棒の様な物が何本も振ってきた。...だが、そんな事で倒れる小曽根凛ではない。なんと言っても全国で5本指に入る陰陽師なのだから。
小曽根凛は素早く避け、舞台を降りた。
「さすが小曽根凛・・・」
「!何故私の名前を.....」
するとまた、天井から鉄の棒の様な物が小曽根凛に向かって落ちてきた。....そして避け、落ちてきて避けの繰り返しだった。小曽根凛は飽きたのか自分から悪鬼に攻撃をしようとした。
「.....小曽根流陰陽術、紅桜!」
紅桜、それは小曽根家トップが持つ伝説の剣。妖怪を9000以上も切ったと言われている強力な剣であったが、まだ、小曽根凛には使いこなせていなかった。
紅桜を持った小曽根凛の目は白くなり、そして髪も白くなった。
「覚悟!」
小曽根凛は悪鬼を切ろうとした....が、遅かった。
「魔法陣発動、人悪天消滅。」
「魔法陣!?」
すると小曽根凛は黄色い光で包まれ、その黄色い光はその場で爆発した。
メインドームは爆発時の煙で埋め尽くされ、残っているのは―――――――小曽根凛の紅桜。...小曽根凛は倒れていた。でも何故こんな事で倒れてしまったのか。そう、あの時だ。妖怪が居る事を伝えようとした際にファンに足を蹴られて怪我をしてしまった。いや、怪我をしてしまったどころではなく、骨折をしていたのだ。
「....ッく...」
「終りだ、小曽根凛。」
すると天井から鉄の棒が何本か落ちてきた。「終り・・・・か・・・」そして小曽根凛は目をゆっくりと閉じ、手を強く握った。
「発動、レヴィアタン!」
小曽根凛は目を開けた。
自分の真上には大きな龍の様な者が居た。レヴィアタン――――、旧約聖書に登場する海の怪物(怪獣)。悪魔と見られることもある。そんなレヴィアタンが何処から出てきたのか不思議に思った小曽根凛はキョロキョロと周りを見回した。
「ッち・・・仲間が居たのか・・・」
「レヴィアタン、攻撃。」
「!」
その途端、ブッシューッと赤い液体がメインホールを埋め尽くした。悪鬼は滅しられた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AC%BC
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%B3
参考。