表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女、陰陽師.  作者: 桜凛
-悪鬼編-
3/9

(3)少女、体育館にて.

能力別授業(ノウリョクベツジュギョウ)とはまあ、その言葉の通りである。能力別に授業を行う時間であり、一日一時間ある。

小曽根凛は陰陽師、授業場所は校庭であった。が、強い風が吹いてきた為に体育館での授業となった。陰陽師は城ヶ白学園には1人、たった一人しか居ないのだ。なので一人授業となる。陰陽師担当教師は居ない。居るが小曽根凛はその教師を超えており、教える事が殆どもうないのだ。

なのでいつも、小さい妖怪の退治をしている。

大きな妖怪の退治は放課後(夜)にいつもしている。

「体育館に一人・・・・寂しい、悲しい、ああああああああ‼」

小曽根凛は一人、叫んだ。

そして小曽根凛は暇つぶしに・・・と陰陽術の練習を始めた。陰陽術は陰陽師が使う術であり、術を使う際は〇〇家流陰陽術、〇〇〇‼となる。小曽根凛の場合、小曽根流陰陽術になる。

陰陽師は三つの一族に分かれている、と説明したのは覚えているだろうか。その三つの一族の陰陽師の人数は総勢233人。その内、陰陽術を使えるのは小曽根凛、そして凛の父。この二人だけである。

陰陽師は陰陽術の他に結界・式神も使える。ちなみに、小曽根凛は陰陽術・結果・式神この三つが使える。

小曽根凛の陰陽術、それは桜を使った陰陽術である。

「小曽根流陰陽術、桜吹雪‼」

すると、小曽根凛の周りに桜の花びらが何枚も....。体育館が桜の花びらで埋め尽くされた。体育館の端から隅っこまで花弁で埋まり、何も見えない状態になってしまった。

桜吹雪は相手を桜の花弁にある毒・睡眠薬で眠らせる、殺せる事が出来る陰陽術である。最強だ。いや、最強ではない。

小曽根凛は素晴らしい能力をもっているものの、陰陽術に関しては得意ではないようだ。桜吹雪については特に。

桜吹雪はまだ、完全には完成してはいない。その為、眠らせる・殺す事は出来ない。小曽根凛が今の段階で出来るのは、ただ、桜吹雪だけである。

だが、他の陰陽術は完全・・・完璧と言っても良い位に素晴らしい。

「桜吹雪、散れ。」

「!?」

体育館の中は私だけ と思っていた凛だったがその考えはどうやら外れだった様だ。

その瞬間、桜の花びらが茶色に変色しヒラヒラとどんどん床に落ちていく。

「俺、居たんだけど。」

「ごッ、ごめんなさいッ!」

そう言って小曽根凛は頭を下げた。「・・・ん?」と小曽根凛は何かに気付いた。聞き覚えのある声、身近にいる様で身近にいない様な人。

「確か・・・」そう思った小曽根凛は頭をあげた。

「赤崎君!?」

赤崎(あかさき) 子夏(こなつ)、小曽根凛と同じく2-3。運動神経抜群・成績優秀、そしてルックスも良いと言う完璧美少年だ。

そして入学して一週間後にはファンクラブがあると言う位の人気である。その人気の秘密は性格にあった。「ドS」。そして悪魔。

その性格につられたファンクラブに入った者も少なくはないそうだ。

彼は言霊使い。簡単に説明すれば彼が言った事は何でも実行される能力である。先程の小曽根凛の桜吹雪も赤崎子夏によって消滅させられた。だが、何でも実行されるとは限らない。言霊使いには実行して良いか・駄目かを判断する者が居る。一人ずつに。彼の場合は小さな天使。誰にも見えない天使である。

「赤崎君って言霊使いでしたよね?言霊使いは体育館ではありませんよ?」

「サボりだよサボり。」

「だ、駄目ですよ‼サボりなんていけません!だって―――――――」

小曽根凛の説教の結果、赤崎子夏は呆れたのか自分の行くべき場所へ行く事にした。

赤崎子夏は言霊使い。だが、小曽根凛と同じく全国では十本の指には入る程の言霊使いであって教師が教える事はない。

「んじゃあな。」

「サボっちゃ駄目で―――・・・・‼赤崎君、待って下さい!」

赤崎子夏が体育館を出ようとした途端、妖気を感じた。ほんの少しの妖気だが小曽根凛は見逃さなかった。

「妖気0.7。大きさ3m21cm。体重170㌔。―――ターゲット確認、攻撃開始。」

小曽根凛は妖気だけで妖怪の体重、身長までも分かってしまう。妖気にも様々な種類があるのだ。今回体育館の外に居た妖怪は異獣(いじゅう)。江戸時代の書物『北越雪譜』で語られている謎の獣または妖怪である。異獣には二種類あり、サルに似ている異獣、熊に似ている異獣。殆どがサルに似ている異獣である。

「異獣、発見。―――――結果、障壁。」

「ウッ・・・キーキー!キーキー!」

「滅。」


ボワンッ


異獣は一瞬にして消えてしまった。これが小曽根凛の力である。

「お前、すげェな・・・。」

「これ位、簡単な事です。」


小曽根凛、赤崎子夏。

二人には、何かがありそうだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B0%E7%8D%A3

参考。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ