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第二十三話 シュウヤの魔法講座

「はぁはぁ。おい、止まれって言ってんだろうが。」

「あれ、そうなの?ごめんね~。」


こいつ、道知らねぇのに、急に走りやがって。

まぁ、真っ直ぐ道だったからよかったんだが、これが複雑な道だとやばいぞ。


「それで、どんな魔法を教えてくれるの?」


と問われたので、早速本をパラパラと。

おお、これ結構分かりやすく書いてる。

本のページには、魔法を使うコツや注意点、どんな風に使えるかということが、綺麗にまとめられていた。

これなら、俺でも教えられるぞ。

俺はこの本を読みながら、みぞれにどのようにして教えようか考えていた。

まずイメージが大事。イメージがしっかりしてないと、魔法が上手く発動しない、どころか暴発するので、イメージをしっかりするためにも呪文を使うことをおすすめすると書いていた。

俺は自分で呪文を考えてたし、みぞれにもそれを教えるか。

てかそういや俺ってどうやって魔法使えるようになったっけ?

転生してすぐの場所にあったマジックツリーに触って火と水、そしてドライアドに【元素探知】を教えてもらう途中でついでに使えるようになった。

こう思い出してみるとどうやってゲットしたんだって思えるほどいとも簡単に使えてるようになってるね。

これも【スキル取得補助】のお陰なのかな。

ん、そういや実はそれの練習中にドライアドがこんな事言ってたんだよな。「ここまですぐに【元素探知】どころか魔法まで、なんて才能。」だとかなんとか言ってたような。

ほんとになんでかわからんけどまいっか。


「えーっと、まずはイメージが大事。発動したい魔法をどの様に発動するかをしっかりイメージする。」


俺は本を見ながら、みぞれに魔法の使い方を教えていった。

俺が話してる間、みぞれは真剣に聞いていた。


「イメージが大事・・・か。そのために呪文が必要なのね~。」

「しっかりイメージできるんなら無詠唱もいいと書いているが、暴発する恐れがあるから呪文は唱えたほうがいいでしょうね。」

「イメージ、イメージ・・・」


みぞれはちゃんとイメージしようと頭をひねっていた。

さて、ここからは実際に本物の魔法を見せましょうか。


「みぞれ、ちょい見てて。火球(ファイアーボール)。」


俺はそう唱え、自分の手のひらに火の玉を出した。


「おおー、すごーい!私もやってみる!んん~、火球(ファイアーボール)。」


そう唱えると、みぞれの手のひらにも火の玉が出て来た。


「やった!できた!」

「やっぱ魔力多いだけあってすぐできたな。じゃあこれをどっかに放つことできるか?」

「え?でもこれ放ったら火事になるけど?」


あ、そうだったな。

じゃあそれなら・・・


水球(ウォーターボール)。これに向けて放って。」

「分かった!えいっ!」


ブオンという音を立てて火の玉が水の球体に向かって放たれた。

そしてジュッと音を立てて消えた。


「これなら大丈夫かな。もう十分使えそうか?」

「うん、使えるよー。どんどん色んな魔法を教えてってー。」


というみぞれの言葉通り、俺は自分が使える魔法を教えていった。

そしてみぞれは水と風を習得した。

土魔法はイメージしずらいのか、発動すらしなかったがまぁ次だろう。

てか教えてたらもう暗くなってるじゃねーか。


「もう暗いな、ここで野宿するか。」

「野宿、大丈夫なの?ほら、異世界だし魔物とか・・・」

「ああ、それなら大丈夫。実はな・・・」


俺はみぞれにあの時のアランさんの話を聞かせてあげた。


「はえ~なるほどね。」

「ここの周りにはそこまで強い魔物はいないし大丈夫だろう。」


と、あとはこれをっと。

俺はアイテムボックスから、前に買った日用品セットを出した。

これをみぞれに複製してもらおう。

歯ブラシは使用済みだから、戻って新しいのを買おう。

この複製、そのままの状態で複製されるし。

今は隠しておこう。


「はいは~い、これをササッと複製!」

「あとこれ、今日の夕飯。」


今日の夕飯はいつものパンとは違う、お肉が挟んであるパン。

いつも食ってるあれ、飽きた。

割と自分が想像したのが出てくるし、こういうのもあり。

前にお米を出そうとしたら、失敗したけど。

あくまでこの世界にあるものじゃないとダメみたい。


「あれ?いつもと違う。モグモグ、美味しい!」


みぞれも気に入ってくれたようで。

俺も早速、モグモグ、美味しい。

さて、食ったし俺は寝るか。


「みぞれーおやすみー。」

「ん~、おやすみ~。」


そういってみぞれも寝ようとしていた。

うーむ、みぞれはあまりアウトドアの経験はないけど大丈夫かな?

ま、そこもあとから考えよう、この世界にテントとかありゃいいけど。

横になりながらそういう事を考えつつ、俺はだんだん眠気にのまれていった。

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