2話 [ステータス]と特殊剣
この人誰?なんかメイド服着てるんだけど。
ちょっと待て、一旦整理しよう。知らない天井、メイド服。とくれば次に来るのはまさか……
『私の名前はカリーナ・フォン・ミスタリア。このミスタリア王国の第一王女です。二度目の御来訪、心よりお待ちしておりました。勇者 柿澤裕翔様、賢者 中山透様、聖女 水野深稚華様。』
「「「……………??????」」」
「「「どういうことだ(ですか)?柿澤裕翔(中山透)(水野深稚華)は俺(私)の親だぞ(ですよ)?
それに俺(私)の親は4年前に、亡くなっているぞ?」」」
異世界転移させられたけど、名前を間違えられているらしい。けどなぜ俺達の親の名前が出てくるのだろう?それに、勇者とか賢者とか聖女って言われてるけど、テンプレ的な展開が来るのか?
『えっ⁉︎亡くなっているですって⁉︎こちらの世界と、あちらの世界の時間軸は異なっていると、勇者様が仰っていたのですが………。』
「それで俺たちはなんでこの世界に呼ばれたんだ?
どうやって召喚したんだ?そして勿論帰れるよな⁉︎」
父さん達はきっと魔王を倒すとか魔族を滅ぼすとかそういう使命があったと思うから、俺にはないのか?
ってか父さん達だけずるい!
「ちょっと康太郎君。王女様が目を回してるよ!
異世界転移で興奮してるのは分かってるけど、一旦落ち着いて!」
『ええと最初から1つずつ話していきますね。勇者様方がこの世界【フロムガリア】に呼ばれた理由は、………転生の秘技により、復活した魔王とその軍勢の討伐、又は無力化をお願いしたいのです。召喚方法は、私の魔法です。俗に言う《召喚》魔法です。そして帰還方法ですが、詳しくは転移時に頭に流れた音声が説明しています。』
「あー。この世界に転移するときに聞こえてきていた無機質な音声?の事か。なんか、魔法とか抽出とか言ってたな。あれのことか?」
『多分それのことです!そして、私からも質問をしてもいいですか?」
「ああ、いいぞ。それで何が聞きたいんだ?」
『不躾な質問で、すみません。ですが、これだけは聞いておきたいのです。勇者様方のし、死因をお聞きしたいです。この世界で、この話を知らない人はいないくらい有名な勇者様方が、何故亡くなったのかが知りたいのです。』
死因ねぇ。なんだったかな?え〜と確か…
「俺の父さんは、心不全って言われた気がするけど……こりんはどうだ?」
「私のお母さんも、確か心不全だったと思う。淳人君はどうでした?」
「俺の親父も心不全だった気がするな。詳しいことは、覚えていないんだが。」
「これでいいか?えーと、カリーナ様だったかな?」
うっ、なんかこりんにジト目で見られているんだが、なんでなんだろうか?分からない」
『そうですか。心不全ですか。』
「でも、俺たちも、何故急に心不全を起こしたのかがわからないんだ。全員とも、持病は「「無かったぜ(よ)」」はずなのに」
本当に、どうして父さん達はいきなりぽっくりと逝ってしまったのだろうか?それもこの【フロムガリア】に転移したのが原因なんだろうか?分からない。わからないぞー!
「「「………………………………?」」」
『すみませんこんな空気にしてしまって。では、皆様に、どのような〔技能〕があるのかを確認させていただきます。こちらに手を置いてください』
そう言って出されたのは箱型の装置らしきものだった。1番上の面には手のマークがあり、正面には2つのボタンと1つのトレーがあったのだ。
「「「こっ、これはまさか!」」」
まさかこれは…………
「「「ステータスプレート⁈」」」
『勇者様方もしっておられたのですね。これは〔ステータスボックス〕。ここに手を置いていただくと、
個人情報を読み取り、〔ステータスプレート〕に記載され、ここから排出されます。まあ実際にやってみた方が早いですかね?では誰からやられますか?』
ごくり。俺たち3人はアイコンタクトで誰がやるのかを決めた。
「「「じゃあ、俺(私)から」」」
「くっ、被ったか。じゃあじゃんけんで決めよう」
これが1番公平な気がする。
「「「最初はグー、ジャンケンぽい!」」」
こりん パー 淳人 パー 康太郎 チョキ
「………うぉっしゃー!」
うっし!勝ったぜ!
「じゃあさっそく……ピカ〜ウィーーーーーン」
《魔力が感知出来ません。もう一度魔力を込めてください。魔力が感知出来ません。もう一度魔力を込めてください。》!!この声は[あの]時の!
「こりん、淳人。今の声聞こえたか?」
2人は一瞬首を傾げたが、すぐに何かに気がついたようで、驚いたような顔をした。
「この声って[あの]時の声じゃ!なんでここから聞こえるの?」
「この声は[あの]、この世界に転移した時と同じような声だった⁈」
そう。魔力が足りないと言ってきた声は俺たちを【フロムガリア】に転移させたときの声と同じだったのだ。
「あの、王女さんこれってこの時代に作られたものなのか?」
『いえ、これは秘宝と呼ばれる古代の発掘物です。それより秘宝から出た声と勇者様方が転移した時の声が同じだったと⁉︎まさか転移に必要なのは………』
「まあそれはいいとしよう。それより、魔力ってどうやって込めるんだ?まだ教えてもらってないんだが?」
〔ステータスプレート〕を作るのに魔力を込める必要があるらしいからな。
『あっ!すみません。魔力は自分のお腹のあたりの異次元にある魔力袋を想像して、そこから魔力を使いたい場所に捻出するイメージで込めてください。今回の場合は手に魔力を集めるイメージです。』
こんな感じかな。なんか丹田の辺りに温かいものがある。これが魔力袋?ここからその温かいものを掌に集める感じか?
「こう!ピカ〜ウィーーーーーーーンガチャガチャガチャプスー。おお!これが俺の[ステータス]か!」
名前 柿澤康太郎
レベル 1/∞
年齢 17
職業 勇者
生命力 600/600
魔力 200/∞
筋力 200
魔法攻撃力(魔攻)? 変動可
防御力 200
魔法防御力(魔防)? 変動可
敏捷力 200
運 21
装備・・・
異世界の寝巻き
技能・・・
魔法使用 LV.7 熟練度0%
剣術 LV.7 熟練度0%
盾術 LV.7 熟練度0%
槍術 LV.7 熟練度0%
体術 LV.7 熟練度0%
全属性魔法 LV.7 熟練度0%
光魔法 LV.7 熟練度0%
異世界言語理解 LV.MAX 熟練度100%
魔力量増大(極)
異¥界%〒移(異×:=の肉$が睡眠しているときのみ発動。¥世#の☆体が目覚めると°#的に%€界に戻らされる。獲得条件…体に魔力の痕跡があること)【フロムガリア】の住民には見えない。
etc...
適性・・・全属性適性 特殊属性適性(光、聖剣ノ主)
ほー。良いのか悪いのかが分からないな?でも、LVは‘∞’って書いてあるからいいんじゃないかな?
「康太郎くん。どうだった?」
こりんが心配そうにこちらをみてきた。ああ、やばいめっちゃ可愛い。
「うーん、他の人のステータスが分からないからなんともいえないな。こりんもやってみたらどうだ?」
いいよな?俺は淳人に眼でそう訴えかけた。淳人は、こりんの目をキラキラさせたような表情に仕方なく了承しているようだった。
「よーし!私もやってみよう。ピカーウィーーーーーーーーンガチャガチャガチャプスー。こ、これが私の[ステータス]!」
名前 水野こりん
レベル 1/∞
年齢 17
職業 聖女
生命力 400/400
魔力 500/∞
筋力 150
魔法攻撃力(魔攻)? 変動可
防御力 200
魔法防御力(魔防)? 変動可
敏捷力 200
運 50
装備・・・
異世界の寝巻き
技能・・・
魔法使用 LV.10 熟練度0%
回復魔法 LV.7 熟練度0%
結界魔法 LV.7 熟練度0%
治癒魔法 LV.7 熟練度0%
全属性魔法 LV.7 熟練度0%
光魔法 LV.7 熟練度0%
再生魔法 LV.7 熟練度0%
神託魔法 LV.MAX 熟練度0%
異世界言語理解 LV.MAX 熟練度100%
魔力量増大(極)
異¥界%〒移(異×:=の肉$が睡眠しているときのみ発動。¥世#の☆体が目覚めると°#的に%€界に戻らされる。獲得条件…体に魔力の痕跡があること)【フロムガリア】の住民には見えない。
etc...
適性・・・全属性適性 特殊属性適性(光、再生、神託)
「康太郎の[ステータス]と比べて、水野さんの[ステータス]は、魔力・防御力・運が高くて、攻撃力が低いな。さて俺の番だな!ピカーウィーーーーーーーーンガチャガチャガチャプスー。こっ、これが俺の[ステータス]!」
名前 中山淳人
レベル 1/∞
年齢 17
職業 賢者
生命力 500/500
魔力 500/∞
筋力 150
魔法攻撃力(魔攻)? 変動可
防御力 250
魔法防御力(魔防)? 変動可
敏捷力 200
運 50
装備・・・
異世界の寝巻き
技能・・・
魔法使用 LV.10 熟練度0%
重力魔法 LV.7 熟練度0%
空間魔法 LV.7 熟練度0%
付与魔法 LV.7 熟練度0%
全属性魔法 LV.7 熟練度0%
光魔法 LV.7 熟練度0%
精神魔法LV.7 熟練度0%
熟練度0%
異世界言語理解 LV.MAX 熟練度100%
魔力量増大(極)
異¥界%〒移(異×:=の肉$が睡眠しているときのみ発動。¥世#の☆体が目覚めると°#的に%€界に戻らされる。獲得条件…体に魔力の痕跡があること)【フロムガリア】の住民には見えない。
etc...
適性・・・全属性適性 特殊属性適性(光、重力、空間、付与、精神)
「俺の[ステータス]は、康太郎と水野さんの[ステータス]を足して2で割った感じだな。ただ、「特殊魔法適正」の数が一番多いな、俺が!」
「淳人〜声が大きすぎて王女さんがまた目を回してるよー!もっと小さくしてあげて〜!お前の声はどんな武器にも敵わない最終兵器なんだから!もっと注意しろ〜!」
なんとなくそんな気がしていたんだが、やっぱりこうなった。淳人は、興奮すると誰かの耳を殺っちまうんだよなー。それで俺が勇者、淳人が賢者、こりんが聖女になったな。それから、聞きたいことがあるんだが…
「王女さん。大丈夫か?それと、聞きたいことがあるんだが、この「特殊魔法適正」のところにある〘ホーリーソードマスタ〙ってなんだ?」
『だ、大丈夫です。それは、勇者様に代々伝わると言われている、ありとあらゆる剣をつかいこなせ、その剣の力を最大限にひきだせる勇者様の特殊魔法適正です。王国、帝国、獣王国、魔国、天国、海国、精霊国にそれぞれ一本の特殊な剣がありその名を〈特殊剣〉といいます。そしてこの国には〈聖剣〉があります。獲得した剣は自らの身体に収納されます。念じれば手に握られ、その剣を使ったものの戦闘経験を見ることができるそうです。」
へー〈特殊剣〉か。聖剣はなんとなく分かるけど他にもあるんだな。それにしても〈聖剣〉か。
「聖剣ってどんなかたちなんだ?西洋剣みたいな形?それとも大剣?刀?短剣?どんななんだ!?」
〈聖剣〉といえば西洋剣みたいなのが主流だと思うんだけどなー?
『え〜と、わかりません。「え!!」普段は刃が無いのです。それで使用時に好きな形に変形できます。多少の無茶は聖剣が叶えてくれるそうです。」
せ、聖剣ってそんな無茶させて大丈夫なの?ていうか聖剣に意思あんの!
「そんなことして大丈夫なの?『大丈夫……………だと思います?』俺がしつもんしてるんだけどな〜」
それはまあ、置いておいて、次に教えてほしいのは…