1話 仮想世界
発達したゲーム界の世界……
昔は仮想世界が発達するとも思われてなかったし、脅威にもなるとは思わなかった。ただの娯楽が誰でも使える危険なもの。銃や爆弾よりも恐ろしく、混沌とした世界になるなんて誰が予想しただろうか……
「チェックメイト」
「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁあぁ!」」」」」」
俺の声で観客達が盛り上がる。これは何の大会だったか忘れたが、また優勝したらしい。俺は久古 学。一応得意分野はゲームでいろんなゲームを制覇してきた。これは最近では珍しい普通の対戦型ゲームであったが、いつも通りだ。ここしばらくどのゲームでも負けてない。張り合いがない。優勝しても意味がない。ただ俺がこうやる理由は1つ。誰にも言えないし言わないあの忌々しい過去をただ……
その後はすぐに家に帰る。家に帰るといつも1人だ。両親は離婚して母のほうに俺もついていったが、かなりの重病で闘病生活をしている。1人暮らしに近い状態だが、ただ私欲を満たすだけの大会のおまけで賞金が付いてくる。それで一応生活はできてるだけだが実にくだらない。最近はゲーム革命と言われるほどだ。今までも家庭用ゲーム機の発売、オンライン対戦の普及等で言われてきたがここ最近は特にすごい。
なぜなら仮想世界にそのまま身体、脳、記憶等……全てフィーチャリングできることになったことだ。アニメなどではたびたび描かれていたが、実際にできるとは思わなかったという意見がほとんどだった。まぁ実現不可能と言われてたしな……
これができることにより、異世界転生したような気分でゲームを楽しめたり、ファンタジーの世界を楽しめることで人気は大爆発した。ただ1つ問題が生じた。仮想世界は、言ってみれば何でもできる世界であった。そのため、たびたび事件が発生した。現実世界との区別がつかなくなったのだ。仮想世界では、銃などで殺人も可能だし、戦争をモチーフとしたゲームもあった。それに着目して仮想世界を制圧し、世界を掌握しようとする国まであった。
そのことを重く見た世界はガイドライン策定や規制などを強化。国際法などもでき、事態は収まりかけたが……脱法するものも多く、ハッカーのような技術を持った犯罪者たちも多く増え非常に厄介に。さらには噂、陰謀論等も多く出るようになり、混沌としているのが今の現状。
説明が多くなったがこれ以上話しても仕方ない。今日はデイリーミッションを消化するだけで寝ることにしよう。まぁ今やってるゲームは2桁あるんだが……
とそこに一件の通知があった。俺は一応プロゲーマーではある高校生だが、学校行っても寝るだけで友達もいないし、SNSもうざいからやってない。来るとしたら母関連の連絡だが見慣れないアドレスだった。そこには端的にこう記してあった。
「君を特別部隊に招待する。参加する意思があるなら返信を24時間以内にし、連絡を待て」
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