第62話 星の巡る地⑭
~星霊都市アーカルム~
死の淵より蘇ったレイン。
「レイン様が立ち上がったぞーーーっ!!」
「なんと・・・神々しい・・・!!」
「先ほどまでとは別人のようだ。」
「レイン様ーー!!レイン様ーー!!」
周囲の帝国兵によるレインコール。
熱気渦巻く中心にいるのはミナスとレイン。
レインの猛攻が始まる。
死の前よりこの世界で比類なき力を持っていた。
しかし、死を乗り越え、星の力を得たレインは格段にパワーアップしていた。
ミナスを何度も粉々にしていく。
その度に再生するミナス。
「キミ、どこからその力を・・・?」
「さっきまでとは完全に別人だ―――」
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星命の加護
星の巡りに従い、運命の流れを
"読む"ことができる。
未来視、および常に最適解を導き出すことが可能。
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「この星が私を最強にしてくれました―――」
「星・・・?」
「それって・・・?」
「アナタにこれ以上教える義理はありません。」
レインの黒剣にまばゆい光が宿る。
まるで漆黒の夜空に流れる流星の如き剣閃。
「流星時雨!!」
ザザザァーーーン!!
驚いた・・・人間ってこんな短時間で進化するんだ・・・。
ミナスは細切れに斬られながらもそう感じた。
何回ズタズタにされても死ねない。
痛みも感じない。
気付いたら元に再生する。
キミだって、気付いてるんだろ?
このボクは殺せないって―――
それなのに何だい?
その眼は―――
まるで自分が敗けるなんて思っていない。
勝てるって面してる。
不思議だよ―――
勝つとか敗けるとかそんなこと長らく気にしていなかった。
そんなボクがキミ見ているとそわそわしてくる。
コレが敗けたくないって気持ちなのかな?
「もう一度、死んでみる?」
「絶命―――」
ミナスは再度、即死の術を発動する。
溢れ出るマイナスの瘴気。
抑えきれない・・・?
ボクは一体どうなってしまうんだろう。
「星屑再生!!」
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星屑再生
絶命しても星の力を吸収し身体を再構築する。
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「不死身はアナタだけありません―――!!」
「おぉーーー!!レイン様!!」
やはり、レイン様は最強だ。
帝国兵の心の中に明かりを灯す。
未曽有の災厄 ミナスという存在を撃ち滅ぼす英雄だと信じる。
「君も不死の力を・・・?」
「死なないと云うのは不思議ですね―――」
「全ての生物の頂点に立ったような気分です。」
「"不死"なんて下らないさ―――、キミもすぐに飽きて絶望に変わるだろう。」
「アナタがそうであったように?」
「うん、そうだよ―――」
「私はそうならないように心がけます。」
レインは今がこの戦いの最終局面であると感じ取る。
ミナスの攻撃を封じ、こちらの攻撃を続けてきたが、彼の命に一切届いていない。
理由は不明。
「アナタはこの世界にとって、極めて危険です。」
「この星が私に危険を知らせてくれました!!」
「だから、アナタを全力で排除します。」
レインが大きく蹴り出し、その身体を宙に浮かせる。
「星霖終止!!」
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星霖終止
煌めく星雨が対象の"時間の流れ"だけを減速する必殺剣。
対象者を永遠に停止させる。
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「アナタの時間を止めることにしました―――」
「殺すことが出来ずとも無力化することはできます。」
「やったかっ!?」
静まり返る帝国サイド。
レインが・・・いや、星がミナスを排除する。
彼がこの世界にとっての脅威だから。
だが、そんな星の思惑と裏腹にミナスは心にドス黒い想いを抱く。
イヤだ・・・イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!
身体が止まるなんて、そんなの今までと・・・何にも変わらないじゃないか!?
死にたいのに、死ねない―――
星すらもボクが死ぬのを邪魔するのかい?
そんなこと赦せないよッッッ―――!!
ミナスの身体から黒い瘴気が溢れ出た。
「ッ―――!?」
レインは大きく眼を見開く。
「赦セナイ・・・!!」
「殺ス・・・キミ達ハ絶対ニ・・・殺ス!!」
そこに立っていたのは圧倒的なマイナスのオーラを纏ったミナス。
レインが星の力を借りたのとは対照的には彼は自身の眠っていた潜在能力を解放する。




