第61話 星の巡る地⑬
~星霊都市アーカルム~
私にお願いだと・・・?
一体、誰が―――
そんなことを。
レインの意識が薄まる中、ハッキリと聴こえた女性のような声。
優しく、温もりを感じるその声に自然と身体も安らぐ。
『絶望に染まりし、剣士レイン・・・貴方にお願いがあります。』
・・・・・誰ですか?
『この星の意思です。』
星の意思・・・?
『そうです―――、ここは星の意思が集まる場所。だから貴方にも語り掛けることができました。』
星の意思・・・つまり、この星そのものといことですか?
『はい。』
その星が私に何の用ですか?
まさか、あの男を倒してほしいとでも言うつもりですか?
『はい、そのまさかです―――』
・・・・・理由を聞いても?
『あのミナスという者がこの星にとって極めて危険だと判断したからです。』
危険・・・星にとって、危険・・・。
フッ・・・それは帝国よりもと言うことですか?
私はこれまで数多くの人間を自分自身の為に殺してきました―――
そんな私にこの星が頼み事ですか―――
レインは自分のことをそう云った。
罪悪感が無いと言えば、ウソになる。
だが、帝国の目的の為には仕方がなかった。
人を殺してでも成し遂げなければいけなかった。
『貴方達の行いは把握しています―――、人間とはそういうもの。古の時代から争い続けてきました。』
『貴方達の争いがあろうが、星そのものへの影響は小さい。』
『しかし、あの者は違います―――、あのダウナーは世界にとって"災厄"そのもの。あの者を野放しにしておけば、いずれこの世界は、生命は必ず滅びます。』
『だから、貴方にお願いをします!!』
『どうか、あの者を倒してくださいっ!!』
星の意思がレインに懇願した。
ミナスを倒してほしいと―――
それだけ、この星がミナスという男を脅威として見ている。
だが、私は既にあの男に敗れている・・・。
『心配いりません、私の力を使い、その命を蘇らせます。』
『そして、全力で貴方をサポートします。』
星の意思はそう云った。
この星は帝国よりもミナスを危険な存在だと認めた―――
それを倒すのはレインだと。
分かりました―――
レインはそう答える。
そして、彼女は目を覚ます。
「とても晴れやかな気分です。」
「キミは何故、死んでないんだい?」
ミナスは驚いたような表情を浮かべる。
「貴方を殺す為に蘇りました―――」
「わぁお、それは素晴らしいね♪」




